月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

78.東這田の鯉のぼり(月刊「祭」2018.5)

2018-07-23 19:53:20 | 屋台、だんじり、太鼓台関連
●東這田美坂神社の春まつり
美坂神社の春まつりは「美嚢郡誌」によると四月のはじめに行われていたことがわかります。志染の御坂神社、の三坂神社も四月に行われていました。御坂、三坂、御酒、美坂など、三木市にはいくつかの「みさか」神社がありますが、多くが元々四月に祭があったようです。
四月は灌仏会や花祭などと呼ばれる、お釈迦さまの誕生日が八日にあり、神仏習合時代の影響で四月になっていたのかもしれません。この頃は東這田には屋台はありませんでした。

●東這田の屋台
昭和のはじめに淡路の名工柏木福平らにより屋台が制作されました。彫刻は川原啓秀、縫物は梶内近一と当時では最高峰とも言える技術を結集してその屋台は作られました。その屋根にあるのは、「鯉の滝ぼり」。


祭が旧暦の四月に相当する、新暦の五月に行われることになったことにより、子供の日が近くなりました。「鯉のぼり」が屋根に施されて、それが名物になったのは、新暦と旧暦という新旧文化融合の結果といえるでしょう。

●編集後記
本記事は祭好きな小学生Y君が、東這田の屋台はなぜ、他の屋台のように龍や鯱でないのかという質問から生まれました。Y君のように、興味あることに疑問を持てるのは素晴らしいことだと思います。Y君とその保護者のみなさまにはお礼申し上げます^_^
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