●屋台、だんじり研究ウェブページの先駆性
屋台やだんじりの研究は、なんらかの研究機関に属していない在野の方たちによってなされてきました。粕谷氏や尾関氏らを除いては、その成果の発表の場は専らウェブページでした。
三木では幸祭会、秋月会(現在は掲示板のみ)、横山氏(閉鎖)、播州東側はナメラコゾウ氏、播州西側はN氏ら四神会・播州祭礼研究室(ホームページ閉鎖、枝ページがいくつか残っている)の活躍によって、どこにどんな屋台があるのかを手軽に知ることができるようになりました。
とにかく現場に行って生のものを観察、記録して公開するというシンプルな方法の積み重ねは、屋台研究の大きな手助けとなりました。さらに、指導要領の改訂などで、小中学校で地域の祭などの学習の機運が盛り上がった時も、教材作成に大きな助けになったと思われます。
現在、明石市が布団太鼓プロジェクトでインターネットのサイトを作っています。リーダーの藤本氏も祭関係者からの叩き上げであり、神社ごとの編集方法は上記のサイトの方法を踏襲しています。
●月刊「祭」の功績!?
-動画との連動-
さて、上の名だたるサイトに比べ少々(かなり)見劣りのする我が月刊「祭」。内容はともかくとして、自分でも最近気づいたのですが、そこそこ新しい取り組みをしていました。それが動画との連動です。
屋台やだんじりの研究は掛け声や担ぎ方などの研究が不可欠です。このブログでは、文章+参考画像ならぬ参考映像をYouTubeと連動して掲載しています。
●ウェブ資料の問題点
さまざまな先駆性、利点が見られるウェブ資料ですが、問題点も見られます。
①優良サイトの閉鎖
上で掲げたサイトの中で、秋月会、播州祭礼研究室は閉鎖されてしまっています。諸処の事情で閉鎖されてしまった場合に、絶版の本を図書館まで見に行くというようなことはできなくなります。
管理人も親ページとしていた「祭と民俗の旅」はYahooジオシティーズの閉鎖に伴い、幕を閉じました。
②参考文献としての使用
管理人は某学会に原稿を投稿した時に、播州祭礼研究室と播州祭り行脚のウェブサイトを参考文献として挙げました。その時は、いつ閉鎖されるか分からないウェブサイトは参考文献として相応しくないという批判を受けました。正直なところ、そこ以外で参考にできる文献がないからそれをあげていたので、かなり腹が立ったのが本音です。同じ学会でその7年後にはウェブサイトを参考にしたものが通っていた(通った論文はめちゃよかった)ことにも、疑問を感じてしまったこともありました。
でも、後々その学会の言い分にも一理あることを思い知らされました。それが、播州祭礼研究室、秋月会のサイトの閉鎖です。「いつ閉鎖されるか分からない」が自分にも起きました。
とはいえ、いつ閉鎖されるかわからないからといってそれを挙げないというのは間違いです。自身が参考にしたものは堂々と挙げるべきです。それが、先行研究をした方へのマナーと言えるでしょう。
そして、いつなくなるかわからない当該ページを画像として保存しておくことで、再現可能性を担保しておくことが好ましいと思われます。
③コピペにご注意
無断コピペはされるものとある程度は割り切る必要がありそうです。個人的には、就職活動優先の学生がやっつけ仕事でコピペしてレポート提出してギリギリ単位をとるといったケースは、片目をつぶるというか気づきようがないしあきらめています。気づいても目をつむるとおもいます。
しかし、それをその道のプロがやるというのは、×です。
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