月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

374.韓国のバッティングゲーム-教育制度の違いが生んだ日本との違い-(月刊「祭御宅」2021.9月1号)

2021-09-11 11:11:14 | 韓・朝鮮半島および仏教、ヒンドゥーアジア文化圏諸国-社会-

今回は韓国のバッティング施設についてです。その特質から見えてきたのは、韓国と日本の教育制度の違いでした。

 

ゲームセンター内のバッティングゲーム

↓こじんまりとしたゲームセンター風のお店です。中央の扉には야구ヤグ野球、사격サギョク射撃とあります。

 

↓360の電光掲示板の上辺りから、ふわりとした球をなげてきました。奥の板は両端が2루다二塁打20点、中央が홈런ホームラン60点、その両隣が3루다三塁打40点となっていて、強い打球をあてるとその点数がはいります。

地方大会初戦敗退の公立中学高校でベンチをあたため続けた管理人は、WBC常勝国の維新をかけてこのゲームにいどみました。

なんとその日の最高得点。管理人がなぜこんなことができたのかを考えていきます。そのために、次はバッティングセンターの様子を見ていきます。

 

↓バッターボックスは右打席のみ、ラバー軍手がおいてあります。

一ゲーム20球ほどで1000(1200ウォンかも?? だいたい100円くらい)ウォンでした。

●韓国のバッティングセンター

写真は見あたりませんでした。管理人がいったのは、釜山教育大駅前のバッティングセンターと、水原駅前のバッティングセンターです。

日本との大きな違いはは2点あります。

1 準硬式球の利用

多くの日本のバッティングセンターでは軟式球が使われていますが、韓国では準硬式球が使われています。日本での軟式球の利用は、社会人初心者を含む草野球や、小中学生の競技人口増加に寄与しているといえるでしょう。

2 一律の遅い球

日本のバッティングセンターでは、80キロから130キロ、ところによっては140キロ、150キロの球速ごとにマシンが分かれているのが一般的です。こうすることで、初心者だけでなく、現役の野球部員、そしてかつての野球部員のニーズに応えることができます。

一方の韓国では、球速は一律のおそらく80キロ程度の山なりのボールが飛んできました。このシステムで韓国のバッティングセンタービジネスが成り立つのは、教育制度が大きく関係していると考えられます。

 

●部活動のあるなしの差

とある方から教えてもらった話では、韓国では日本ほど部活動が盛んではないとのことです。スラムダンクなどの影響で、部活動などを取り入れる動きもあったとききますが、まだまだ一般的ではないとのことです。

 つまり、日本では多くの国民がまがりなりにも「専門」のスポーツをもっていることになります。さらにその中のかなり多くの人が3年から10年を越える期間、「野球」を「専門」としてきました。少年野球だと週に1回程度を3年から6年、中学高校で野球部に入ると週に4回ほど、あるいはほとんど毎日3年から6年、バットを振り続けることになります。男子だけで考えるならば、野球経験者は少なくとも1割程度はいると思われます。そうなると、100キロを越える球でも普通にバットにあてることができる国民が数百万人単位でいることになります。それなりの球速がだせるマシンがあるバッティングセンターのニーズはたかくなります。

 一方で韓国の場合は、プロを目指さない人は中学高校で専門のスポーツにうちこむことはほとんどありません。なので、プロ以外の多くの国民は100キロの球を打ち返すのは困難を伴います。なので、一律で遅い球を放るバッティングセンターが一般的なものになると思われます。

 管理人が上のバッティングゲームで高得点を出せたのは、ボンクラでも続けた中学高校の野球部での経験があったからでした。

 


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