保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

空手演武の‘華’、試し割り演武。

2009-02-18 23:22:21 | 空手・格闘技
空手の演武と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは
瓦や板などを割る「試し割り」演武ではないでしょうか?

日ごろ鍛えた技を使い、素手素足で物質を割る「試し割り」
演武の迫力と華やかさはまさに「空手演武の華」と呼ばれます。

今月の22日、練習場所を提供して頂いている
「亀岡市東部文化センター」のイベントにおいて
我が斯道会道場の高学年の生徒が、「試し割り」
演武に挑戦します。

「試し割り」とは剣道でいうところの「試し切り」
と同様の演武で、空手では自己の手足など部位を使い、
実際に物に向かって技をぶつけ割りつぶすという演武。

試し割りにはスギ板のほかにレンガ、ブロック
自然石、氷、バットなど様々な物を割る演武が
ありますが、板割りはその中でも入門編にあたる
演武です。

とはいえ、そう簡単に割れるものではありません。
失敗すれば打撲やひどい時には骨折することも・・・
技のスピードと正確さはもちろんのこと「必ず割るぞ!」
という気迫が最も大切になってきます。

私も以前、2本重ねのバットを足のすね(弁慶の泣き所)で
蹴り折るという難しい演武(当時は珍しい演武だった)を
師範に命じられた時、「『これが折れなかったら明日から
飯が食えなくなる』という気持ちで蹴れ!」と指導を
受けたのを覚えています。
「失敗したらどうしよう・・・」などという後ろ向きな
気持ちを脳裏から消し去るために「死を賭けて」という
精神で自らを鼓舞し、集中力と気迫をためて技をぶつけます。
人はその一瞬、計りしれないパワーを生み出すことを知る
貴重な経験をしました。

試し割り演武はただ「見せる」という要素以上に
自らの実力を知るバロメータとなり、精神的にも
自信が生み、空手を学ぶ意欲へとつながるものです。

今回チャレンジする生徒たちが、この演武で空手の
新たなる魅力を見出せる、そんな演武会になることを
期待しています。