保津川下りの船頭さん

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圧力に屈せず、精神を守り抜いたノーベル平和賞。

2010-10-10 01:37:05 | 船頭の目・・・雑感・雑記
ノーベル賞委員会とノルウェー政府は平和賞の精神と独立性を守り抜いた!

ノルウェーのノーベル賞委員会は8日、中国で服役中の民主活動家・劉暁波さんに
「基本的人権のため非暴力的運動を継続している」として
今年度のノーベル平和賞を授与することを発表したことはもうご存知のことだろう。

劉氏の平和賞授与に関して中国共産党当局は厳重な情報統制を国内に敷き、
報道機関には授与に関するあらゆる報道を黙殺する意向を示し、
海外メディアの放送についてもそのニュースだけ視聴できないように放送を遮断する
という強行的な手段に打って出た。
インターネットでも監視体制を強化し、自国民への情報を意図的に遮断している。

また、この授与に関する情報を事前につかんでいた中国は、ノルウェーの委員会に
あらゆる手段で強い圧力をかけるなどして劉氏の授与を阻止へ躍起になっていた聞く。

わが国が資源、経済、生活の面でどっぷり依存し、今後も友好関係の強化を
望んでいる中国という国はそういう国なのだということを
我々国民は今一度、考えて将来的な戦略を見直す必要があると考える。

異様ともいえる圧力に屈することなく、110年の歴史を誇る平和賞の精神と独立性を
守り抜いたノーベル賞委員会の姿勢には正直、感動した。

世界第二位の経済大国になった今も、共産党一党独裁体制のもと、国民に厳しい自由抑圧と
情報統制を敷き、不当な人権侵害を繰り返す国中国への、国際社会からの明確なメッセージが
示された今回の授与。
中国外務省は「授与が決定されれば、ノルウェーと中国の関係は悪化し損害をもたらすだろう」という
恫喝ともとれる尋常ではない圧力を委員会とノルウェー政府に繰り返していただけに、
今回の決定には相当、怒り心頭なことだろう。
しかし「中国に強いメッセージを送らねば人権活動家を裏切ることになる。大国になった中国に対し、
批判すべきは批判しなければならない」と委員会は正義を守り抜いた。
またノルウェーのストルテンベルグ首相も「何度でも機会をとらえて劉氏の問題を提起し続けていく。
脅しには屈しない」との強い姿勢を表明している。

これが国際社会の良識というものだろう。

日本に比べてもはるかに小国のノルウェーのこの強い姿勢に、我が国は何を感じるだろうか。

自国の領域を荒らされ、警備船に体当たりまでされ上、不当な恫喝に屈したのに、
国際会議の廊下で通訳なしで軽薄な仲直り方をしたことを有頂天に語る
どこかの国の首相となんと違うことか!

これが長年、人権問題を掲げ政治活動をしてきた市民運動家の熟れ果てた姿だ。
本気で人権のことなど重要と考えてなかったことがわかるというもの。

この授与を契機に、中国国内に潜在する民主化の波が再び沸き上がり、
チベットやウイグル地区で行なっている残虐な人権侵害行為を直ちに止め、
民主的な国家として世界に対して責任ある行動をするように願いたいものだ。

国際社会から評価が明確となった中国に、私たちの日本はあっさりと屈したということを、
もう一度、我々国民は知っておくことが必要であろう。

中国は昨日、尖閣諸島周辺のガス田に海軍の軍艦を送り込んできたとの情報がある。
海洋権益確保に向けた威嚇的活動を活発化させる中国。
日本が「尖閣に領土問題は存在しない」というのであれば、あやふやなことなかれ主義はやめ、
この不法行為による危機的状況を前に、日本は島への上陸等の実行支配も視野にいれた
現実的な対策姿勢を至急取るべきだと思う。

アルピニストの野口健氏が尖閣諸島に生息しているセンカクモグラを
守る会を設立された。それと同時に是非、尖閣諸島のゴミ清掃の会も
作っていただきたい。
もし、本当に実現するのであれば私は喜んで尖閣ゴミ清掃に参加しようと思っている。