ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.12.16 単純ですが・・・

2010-12-16 20:56:41 | 日記
 我ながら本当に単純だが、休薬の週があって良かった・・・、としみじみ思う。
 最初に「2投1休のナベルビンが軌道に乗れば、1休の週は全くお休みにしてしまいましょう。」と主治医から提案されたときは、ナベルビンがお休みでも、毎週投与が基本のハーセプチンだけは休まず投与しなければいけないからお休みなんてとんでもない、と固く思っていた。
 けれど、こうして通院しない週を作って頂けたことで本当に身も心も休まり、前向きになれることが実感できる。あぁ、こうして休めたから、又、来週から頑張ろう、と素直に思えるのだ。

 病院は私にとって治療を続けるために、そして命をつなぐためにどうしても行かなければならない場所ではある。が、哀しいけれど、やはり1日中いると、とても精気を奪われる場所であるということは、紛れもない事実である。だからこそ、そういう場所を職場として日々勤務される医療従事者の方々には、本当に頭が下がる。

 患者の「患」という字は「心に串をさされた」と書く。
 患者はみんな心のどこかにささくれだったものや苛立ち、やるせなさを抱えながらそれを何とか納めて通院しているのだと思う。だから何かちょっとしたことでもその苛立ちを爆発させてしまう人だっている。そういう人をなだめつつ受け入れつつ、気持ちよく治療を受けてもらうようにすることは、どれだけ大変なことだろう。
 もちろん、完治して元気になってもう会わないで(お世話にならないで)すむようになる、というのが一番嬉しいことだろうけれど、一生つきあっていかなければならない病気の患者を日々相手にするのは、やはり重たいことだろうと思う。

 私は調子が悪いと、情けないけれど周りに対してなかなか優しくなれない。人間が出来ていないといえばそれまでだけれど、実に了見が狭くなってしまう。いろいろなことを一緒に心から喜んであげられない。そうはいってもどうせ私は・・・・・と、マイナス思考に陥ってしまう。薬の副作用のせいかもしれないけれど、半世紀近く生かしてもらっているのに、まだまだだなあ、と思う。
 それでも、いざ調子が上向きになってくると、普段周りからしてもらっていることや、こうして自分が今、無事に生きていられることについて素直に感謝の気持ちで一杯になり、今、自分のできること、役に立てることは何だろう、と思うのだ。

 今日は朝から本当に寒い一日だった。雪でも降りそうな灰色の雲が重く立ち込めた空。
 夕食は初めてレシピを見ながら挑戦したイタリアン鍋が好評だった。たくさんの冬野菜を食べて体を温めて、免疫力アップ。寒さを乗り切ろう。
コメント
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