ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.10.30 ステキな日曜日

2011-10-30 21:36:55 | 日記
 特にこれといった予定のない日曜日。週に一度だけ普段は出来ない朝寝坊が許される日だ。昨日、寝具を冬物に変えたので、ベッドでぬくぬくしていると、いつまででもまどろんでいられる感じ。

 朝食というよりブランチを夫が用意してくれて、息子とともに有難く頂く。昨日の朝まではまだ美味しさを感じられなかったから、4日ぶりに美味しくお腹一杯食べられた朝食だった。

 もろもろ片付けているうちに息子のインフルエンザの予約時間になり、いつものクリニックまで2人で出かけた。
 15歳になっても母子手帳持参、保護者同行で、というのが、なんとも不思議な感じだ。ふと、母子手帳を見れば、ようやくお座りが出来るようになった初めての夏、紺地に赤い金魚のリップル生地の甚平さん姿でお得意の「ホー」の口(口笛を吹くようにちょっと口を尖がらせた感じの口で、ご機嫌の時しかやってくれなかった。)をしている息子の写真が貼ってある。
 今やどちらが付き添いなのかちょっと戸惑うくらい、見上げるほどになった息子に付き添っている。このクリニックには彼が生後二か月から通っている。初めは首も座らず横抱きで、それがベビーカーに乗せられるようになり、自転車の前かごに乗せて、手を繋いで自分で歩いて、とても具合が悪いときはタクシーで・・・。今やちょっと具合が悪ければ、塾をパスしてさっさと一人でこのクリニックにやってくる息子だ。
 そんなことを思い出しているうちにあっという間に注射が終わり、30分ほど様子見で待機してから家に戻った。

 帰り道、「団地内の木々がずいぶん大きくなったね。」と言うと「いや、そんなことはない、前からこのくらいだった。」と息子が言う。「でも保育園にあったいろいろなものがうんと小さくなったように見えるでしょう?」と言うと、「そうか。小さかった頃と同じくらい大きく見えるこの木も、自分と同じように大きくなったということか。」と息子が頷く。そんな色づき始めた木々の下、落ち葉を踏みながら2人で歩いた。

 午後からはリンパプラスヨガに参加。やはり汗をたっぷりかくと本当にさっぱりする。「夕食も任せて。」と言う夫と、(私がいると五月蠅いのか)「面白そうだから、時間があえばこの映画でも見てきたら?」と言う息子の好意に甘えて、ひとりで息子お薦めの映画を観てきた。(私の好きな役者が出ることを息子はご存知なのだ。)
 今日観たのは昨日封切りの「ステキな金縛り」。珍しく殆どの席が埋まっていた。サスペンス調で始まったかと思えば、うんと笑って、そして最後はしんみりと、とても温かい気持ちになった。

 帰宅したら夕食が待っていた。なんてステキな日曜日!
 これでまた来週から頑張れる、と思う。毎週々々同じことの繰り返しだ。水曜日に治療を終えると、木曜日、金曜日と体調が悪い。すると、(ああ、もう治療休みたいな・・・)と弱気になる。そして、土曜日の後半からだんだん元気が出てきて、日曜日になると好きなことが出来て、月曜日、火曜日と普段通り働ける。もりもり食べられる。現金なもので、(これならまだまだ頑張って治療できる。大丈夫だ。)と思う。そして水曜日の通院日を迎える。

 これからあとどのくらい、こんなステキな日曜日を続けることが出来るだろう。
 先般亡くなったアップル社のジョブズ氏の言葉「今日が人生最後の日だとしたら、今日やる予定の事は、本当に自分がやりたい事なのだろうか?」と問うてみる。
 今日のような日曜日が人生最後の日だったとしたら、うんと幸せだろうな、と思う。






コメント (7)
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