明日は先月急逝した父の四十九日。浄土真宗は極楽浄土への四十九日に渡る旅は想定されておらず、亡くなると同時に浄土に行けるという教えであることを聞き、なんと有難いことかと思った。(そのため柩には白装束を着て、六文銭を持って、というわけではなかった。)
とはいえ、「やはりご遺族お気持ちのけじめとして法要だけはなさった方がよいですよ。」という葬儀社の担当者からのアドバイスを得て先日、三十五日忌にあわせて四十九日法要をしたのだった。
その父のこと。60歳で退職した後、さすがに時間をもてあましたのだろう。よく母と二人であちこち旅行に出かけていた。国内は行き尽くしたのか月を空けずにヨーロッパを周っていた(しかもエコノミー席で!)こともあり、なんと凄い、とこちらがびっくりするほどだった。
そんなわけで、さすがにもう行ってみたい国はないのだろうと思っていたのだが、4年前、ベトナムにだけは行っておきたいと言うので、我が家3人と両親の5人でベトナム周遊の旅行に出かけた。当時、既に圧迫骨折のため身長が縮み、足腰が大分弱くなっており、空港では車椅子のお世話になったり、足場の悪い観光ポイントには入場できなかったりと、かなり苦労をした。そのため、もう海外旅行は今回が最後だねと夫と言い合ったのだった。そして、そのとおりになった。
ところが、父が亡くなってからすぐに母から、父がインドにも行きたがっていたと耳にした。
インドといえばヨーガ発祥の地。6月に、お世話になっているインストラクターのS先生と指導者養成コースのメンバーが視察旅行に出かけたのを見送ったのは記憶に新しい。
同じアジアとはいえ、フライト時間が9~10時間かかるインドは遠い国である。
この時は、体調を崩したりして他のメンバーに迷惑をかけるわけにもいかないし、夏休期間中でもなく1週間の休みを取るのは難しかったため見送らざるを得なかった。
けれど、この夏休みは特に予定がないし、夫と一緒なら・・・、とムクムクと行きたい気持ちが抑えきれなくなった。
以前から一度見てみたかった悠久の国、世界遺産の数々。もし今回無事に行ってこられたら、現地の様子もわかって自信がついて、今後またヨーガ教室による視察の機会があれば、体調と相談しながら同行することも夢ではないかもしれない、と。
そこで早速、同行をお願いする夫の説得にかかった。
出来れば行きたくないという渋々の夫。感染症は大丈夫か、お腹は大丈夫か、と心配は尽きない。なんで病気を抱えてわざわざそんな不安な土地へ、とまで言われたけれど、今回は万全を期して、フルパックのオールインクルーシブツアーだ。
常備薬に加え、下痢止め、整腸剤等もしっかり持った。自由時間はほぼないし、食事は全てレストランかホテル。行ってはいけない、食べてはいけない、飲んではいけないと言われるものには決して手を出さず、絶対無理はしないから、ということで押し切った。
片や母はケロッとしていて、「行けるうちにどうぞ行ってらっしゃい。」と言う。これは諸事情がよくわからなくて言っているのか、ある意味浮世離れしているというか腹が座っているというのか定かではない。だが、病を得て体力が落ちている自分の身を振り返り、旅は行ける時に行き、お金は使える時に使わなければ、という思いもあるのだろう。
夏休み中の息子の同行も当然考えたが、彼は彼で2週間ほど前に一時帰省したものの、その後は部活で忙しく、日程が折り合わない。ということで、今回は夫と二人だけの旅となった。
私達夫婦にとって、息子が同行しない海外旅行はこれが初めて。けれど、息子が成人していよいよ社会人に、ともなれば、これからは息子と一緒の旅行というのも難しくなっていくだろう。今回はその始まりなのかもしれない、と思うと感慨深いものがある。
というわけで、今日から父の弔いも兼ねての夏休みである。
フライトは夜。夕方の集合なので、今朝は午前中に溜まった家事を一通り済ませ、午後、最寄り駅から出発のリムジンバスに揺られて成田までやってきた。
今はラウンジでくつろいでいる。
到着はこちらの時間で、明日の真夜中である。ひとまず今日の更新はここまで。
明日以降無理せず旅行記を綴っていけたらと思う。よろしくお付き合いのほどお願いしたい。
とはいえ、「やはりご遺族お気持ちのけじめとして法要だけはなさった方がよいですよ。」という葬儀社の担当者からのアドバイスを得て先日、三十五日忌にあわせて四十九日法要をしたのだった。
その父のこと。60歳で退職した後、さすがに時間をもてあましたのだろう。よく母と二人であちこち旅行に出かけていた。国内は行き尽くしたのか月を空けずにヨーロッパを周っていた(しかもエコノミー席で!)こともあり、なんと凄い、とこちらがびっくりするほどだった。
そんなわけで、さすがにもう行ってみたい国はないのだろうと思っていたのだが、4年前、ベトナムにだけは行っておきたいと言うので、我が家3人と両親の5人でベトナム周遊の旅行に出かけた。当時、既に圧迫骨折のため身長が縮み、足腰が大分弱くなっており、空港では車椅子のお世話になったり、足場の悪い観光ポイントには入場できなかったりと、かなり苦労をした。そのため、もう海外旅行は今回が最後だねと夫と言い合ったのだった。そして、そのとおりになった。
ところが、父が亡くなってからすぐに母から、父がインドにも行きたがっていたと耳にした。
インドといえばヨーガ発祥の地。6月に、お世話になっているインストラクターのS先生と指導者養成コースのメンバーが視察旅行に出かけたのを見送ったのは記憶に新しい。
同じアジアとはいえ、フライト時間が9~10時間かかるインドは遠い国である。
この時は、体調を崩したりして他のメンバーに迷惑をかけるわけにもいかないし、夏休期間中でもなく1週間の休みを取るのは難しかったため見送らざるを得なかった。
けれど、この夏休みは特に予定がないし、夫と一緒なら・・・、とムクムクと行きたい気持ちが抑えきれなくなった。
以前から一度見てみたかった悠久の国、世界遺産の数々。もし今回無事に行ってこられたら、現地の様子もわかって自信がついて、今後またヨーガ教室による視察の機会があれば、体調と相談しながら同行することも夢ではないかもしれない、と。
そこで早速、同行をお願いする夫の説得にかかった。
出来れば行きたくないという渋々の夫。感染症は大丈夫か、お腹は大丈夫か、と心配は尽きない。なんで病気を抱えてわざわざそんな不安な土地へ、とまで言われたけれど、今回は万全を期して、フルパックのオールインクルーシブツアーだ。
常備薬に加え、下痢止め、整腸剤等もしっかり持った。自由時間はほぼないし、食事は全てレストランかホテル。行ってはいけない、食べてはいけない、飲んではいけないと言われるものには決して手を出さず、絶対無理はしないから、ということで押し切った。
片や母はケロッとしていて、「行けるうちにどうぞ行ってらっしゃい。」と言う。これは諸事情がよくわからなくて言っているのか、ある意味浮世離れしているというか腹が座っているというのか定かではない。だが、病を得て体力が落ちている自分の身を振り返り、旅は行ける時に行き、お金は使える時に使わなければ、という思いもあるのだろう。
夏休み中の息子の同行も当然考えたが、彼は彼で2週間ほど前に一時帰省したものの、その後は部活で忙しく、日程が折り合わない。ということで、今回は夫と二人だけの旅となった。
私達夫婦にとって、息子が同行しない海外旅行はこれが初めて。けれど、息子が成人していよいよ社会人に、ともなれば、これからは息子と一緒の旅行というのも難しくなっていくだろう。今回はその始まりなのかもしれない、と思うと感慨深いものがある。
というわけで、今日から父の弔いも兼ねての夏休みである。
フライトは夜。夕方の集合なので、今朝は午前中に溜まった家事を一通り済ませ、午後、最寄り駅から出発のリムジンバスに揺られて成田までやってきた。
今はラウンジでくつろいでいる。
到着はこちらの時間で、明日の真夜中である。ひとまず今日の更新はここまで。
明日以降無理せず旅行記を綴っていけたらと思う。よろしくお付き合いのほどお願いしたい。