ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.9.25 母、入院

2019-09-25 22:51:24 | 日記

 今日は、母が左腎がん部分摘出術の手術を受けるため、入院する。
 午後一番の入院だったので、実家で一緒に食事をして病院に向かうことにした。そんなわけで、普段より家を出るのが遅いと思ったらなかなか起きられない。なんという体たらく。これで仕事を辞めたらどれだけだらけた生活になるか、考えただけで恐ろしい。

 夫は普通に起きて、朝食の支度をし、自分が出かける時に起こしてあげると言ってくれたけれど、それでは申し訳ないので、ノロノロ起きて朝ヨガと瞑想。
 夫が家を出てから朝食を摂り始めた。腹痛と思ったら軟便、泥便、あっという間に水様便まで。やはり治療後の数日から1週間目くらいに突然酷い下痢になる。
 片付けものをして、お米だけ研いで家を出る。

 電車を乗り継ぐが、接続が良くない。実家の最寄り駅前のスーパーでお寿司やらサラダ、甘いもの等を買って、実家に到着したのは家を出てからたっぷり1時間半以上かかった。
 まずは父の仏壇にお参り。入院グッズの支度は前回済ませていたので、退院してからショートステイ先に出向く時の荷づくりをチェックして、不足している物を補う。準備完了したところで、お向かいのお宅に、1か月近く留守にする旨ご挨拶を済ませる。
 
 昼食を摂り、戸締りを済ませてタクシーを呼び、病院に向かった。
 入退院センターで番号を取って呼ばれるのを待つ。ほどなくして書類のチェック等を済ませ、前納金を収めて、入院する病棟の地図を頂く。
 母にはエレベーターホールで待っていてもらい、寝間着やタオルのレンタルサービスで受付を済ませて病棟へ。ナースステーションで診察券を渡して、部屋の希望等の確認を済ませて病室に案内される。先日、事前ヒアリングをしてくださった看護師のIさんがいらしたので、ご挨拶。部屋に向かう途中の廊下で身長と体重測定。144.5㎝、風袋毎で35.4㎏。

 4人部屋だが、窓側の明るい場所で、外が良く見えてとても静かだ。母は無理に個室に移らなくて良いという。
 持ってきた荷物をロッカー等に納め終わると、寝間着やタオルが届いた。寝間着に着替えると、いきなり病人然としてしまう。せっかく持ってきたので、呼吸訓練のグッズを出して練習を促す。

 4年前の直腸がん、2年前の黄斑前膜と今回。2年おきに入院していることになる。かつては入退院を繰り返していた私も、ここ7年間は通院治療だけで済んでいるので(奇跡的だ!)すっかり入院ライフを忘れてしまった。

 今日の担当の看護師さんが挨拶に見えて、検温、血圧測定。緊張しているのか興奮しているのか、体温が7度2分あり、血圧も上が130といつもより高いようだ。あれこれヒアリングをされ、簡単な認知症検査のようなものも口頭で。何か入院生活で大切にしてほしい希望は、等と色々訊かれている。私が代わりに答えるわけにもいかず、黙って聞いているが、話があちこちに逸れて着地点までに時間がかかり、申し訳ないやらイライラするやら。

 主治医による面談まで、コンビニで飲み物を調達したり、母のために雑誌や簡単に読めそうな文庫本を調達したりして待ち時間を過ごす。
 今度は薬剤師さんがいらしてお薬手帳を見ながらヒアリング。現在服用している薬もあれこれ預けてある。
 合間にお世話になる予定のショートステイ先に電話をして、診療情報提供についての確認等をする。10月半ばの退院と同時に入所だと、10月初めには契約、リスク説明もあるので書類が必要とのこと。看護師さんにその旨お伝えする。

 その後ケアマネさんのいるヘルパーセンターに入院報告の電話をしたが、お出かけ中だったので、夕方、先生の手術説明が終わった頃に再び連絡をすることにした。

 先生は外来が終わって夕方5時から説明に見えるということだったが、なかなか声がかからない。
 ケアマネさんが5時半には戻り、6時半には退社と伺っていたので、先生との面談が終わってからと思っていたが、諦めて6時に電話で経過報告。診療情報等の書類を10月初めに届けに行く話をしたところ、同じ日に病室で待ち合わせ、一緒にショートステイ先に行って頂けることになった。

 結局、6時半まで先生からは何も連絡がなく、母のテーブルに夕食が届けられた。常食なので、揚げ物もあり、結構なボリューム。20分ほどして主治医のS先生がようやくお見えになったが、食べるのが遅い母はまだ食事中。「それでは食事が終われた頃、10分ほどしたらまた来ましょうか。」ということに。申し訳ないが、なんともタイミングが悪い。

 これでは帰宅が9時過ぎになるなあ、とがっくりする。それにしても、午後の外来が終わって病棟に来てこうして説明をして・・・医師という職業、どれだけ激務だろう。一体いつ食事をされていることやら、本当に心配になる。

 ナースステーションに「食事が終わりましたので、もう何時でも大丈夫です。」と連絡に行き、その後5分ほどして先生が見えた。同じフロアの面接室に通されて、お話しを伺う。

 母のCT画像を見ながら、説明がある。「左腎臓の上部に直径1.8センチほどの腫瘍。大腸がん手術後の経過観察で、CTでは影が映っていたが、徐々に大きくなったので、悪性だと思う。小さいので全摘でなく、くり抜きの部分切除で大丈夫。脇から切るオーソドックスな術式で左を上に横向きで手術を行う。肋骨の一番下に沿って切開する形で3時間半ほどかかる予定。抜糸は7日目くらいを予定している。術後2,3日様子を見て、順調なら10日目から2週間くらいで退院出来る。」とのこと。

 色々な合併症やら輸血やら血栓症といったリスクについてもお話しがある。当然先生は念のためお話しくださっているのだけれど、だんだん母の顔が引きつってくるのが隣にいて分かる。先生も相手を見て喋ってくださればよいのに、とは思うが、そうも言えず。「怖がりなもので・・・」と一言言ってから「先生は小さなパーセンテージのことも言っておかなければいけないから説明してくださるので、いちいち怖気づかないように。」と母を制する。

 手術の同意書や輸血の同意書について説明があり、手術当日朝までに記入を求められる。
 順調なら、翌日はお水程度、それから重湯、三分粥、五分粥を経て、火曜日の朝からは常食になる予定とのこと。消化器系の手術と違うので絶食期間は短いようだ。一方、脇腹を切開するということは筋肉を切ることになり、痛みはお腹を切るより辛いようだ。とはいえ大抵の人は3日目には歩行出来るし、早く歩いた方が回復は早い模様。「頑張らなくちゃ!」と励ます。

 先生にも、退院後一人暮らしに戻る前のリハビリ方々ショートステイのお世話になることをお話しし、診療情報提供をお願いし、お礼を言って面接室を後にした。
 病室に戻って、同意書に署名押印し、さて、ようやく帰宅である。

 最初はバスを乗り継いで帰宅しようかと思っていたが、思いのほか遅くなってしまい、これから帰ったら優に9時を回る、明日もあるし・・・ということで、タクシーで帰宅することに。母はエレベーターまで送るというが、ちょうど検温、血圧測定に看護師さんが見えたので、その場で別れてきた。

 いつもお世話になっているタクシー会社に電話をしたが、近場にはいないのでちょっと時間がかかります、と言われ断念。病院入り口に待っていた車に乗り込んだ。
 それほど渋滞もせず、順調に帰宅。バスを乗り継いで帰るよりも1時間は早かった。

 夫がカレーを作ってくれていたので、洗濯物を畳み終えて、有難く頂いた。
 明日は一日仕事をしたら、また明後日は病院に詰めなくてはいけない。手術はお昼からの予定だが、1時間前には待機するように、とのこと。麻酔が覚めて出てくるまでは4時間くらいかかるというので、やはり1日仕事になりそうである。

 病院では従姉とLINEでやり取りしたが、明日は様子見に行ってくれるとのこと。遠くから本当に有難くもかたじけないことである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする