ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.4.13 今週もようやく金曜日、体調のことなど

2018-04-13 22:00:18 | 日記
 4月第2週もようやく金曜日。今週は休みもなくフルで働いた割には落ち着く間もない5日間だった。年度初めのガイダンスもひとまず今日で落ち着き、来週からはまた履修手続きやら教授会やら例年通りの仕事が始まる。週明けからは早くも4月も後半だ。
 
 日記を見ると、去年の昨日はまだ桜が細く長くしぶとく(私のモットーのように!)咲いているとあった。
今年は散ってしまってから半月経とうとしているのだから、本当に早い。
 学内の緑は日に日に濃くなり、ドウダンツツジはてっぺんの若芽とこれまでの濃い緑がグラデーションになっていて、生命の息吹を感じる。
 遅咲きの八重桜も花びらを散らし始め、白やピンクのハナミズキは満開、ツツジも咲き始めた。ゴールデンウィークになる前に早くも5月の様相を呈している。

 いつも思うことだが、花たちは本当に偉い。たとえ誰に見てもらえなくても教えられなくても、自らが咲くべき時を知り、散る時はかくも潔く散っていく。人としてもこうありたいと思うのだが、しがらみもあってなかなか難しいのかもしれない。

 さて、ゼローダ5クールもようやく終わりに近づき、明日の夜まで飲みきれば無事休薬期間に突入できる。ただ、以前にも書いたとおり、内服中よりもどうも飲み終わった後の方が、副作用が気になるのは何故だろう。ちょっと憂鬱だ。
 いずれにせよ、明日は楽しみにしていた第3回瞑想ヨーガのクラスの日だ。遠くから来てくださる方もおられるという。しっかり務めなければ。

 鼻風邪は相変わらず。鼻セレブの柔らかティッシュとお友達である。いまだ鼻声なので、明日はキールタンやマントラを唱えるのに大丈夫かな、とも思うけれど、案じても仕方ない。今出来ることを精一杯やるのみだ。
 そして、爪囲炎。皮膚科に通い出して一ヶ月以上が経過する。抗生剤のフロモックスもずっと服用中だ。おかげさまで少しずつ良くなってきており、右親指の左の爪沿いの一番炎症が酷かったところの皮が剥けて、新しい皮膚に生まれ変わりつつある。とはいえ、正座して爪先や爪が触れるとやはりまだまだ痛むので、明日は正座の姿勢も気をつけて行わなくては。
 足裏や手のひらも相変わらずの色素沈着と発赤とテカリ、痺れと痛み。やはり手袋と5本指靴下のお世話になるつもりだ。

 そして夕方、息子今日の午後こちらで用事があるため、帰省した。夫は夕飯不要の宴会だから、2人でのんびり夕食を摂る予定だったが、夕方のガイダンスから俄然忙しくなってしまい、やむなく残業。予定より大幅に遅い夕食を先ほどようやく終えた。日曜日にはまた朝から関西で用事があるというので、1泊2日、明日とんぼ返りだそうだ。夫が新幹線の駅まで送ってくれるという。
 一体この2ヶ月で何度新幹線に乗っていることか。出入りが多くてこちらも何やら落ち着かないが、体調管理をしっかりして頑張って欲しいと思う。
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2018.4.9 桜吹雪とともに今年も・・・

2018-04-09 20:56:54 | 日記
 このブログがきっかけで交流が始まった大学の先輩が旅立たれたことを知った。享年62歳。
 長いこと読者でいてくださった。私のブログがきっかけで、ご自身もブログを始められたと伺っている。

 最初の出会いは大学のOB・OG合唱団の本番終了後だった。
 私のブログの文章から当たりをつけてお越しになったそうだ。舞台が終わった後にロビーで声をかけられ、お手紙を手渡された。そんなことは初めてだったのだけれど、とてもびっくりするとともに、私のブログでどなたかを励ますことが出来たのだということに、こちらがとても励まされた。その時はお手紙を頂いただけで長くお話することはなかった。
 以来7年近く経ったかと思う。

 その後、今は亡き共通のブロ友さんとの交流もあり、何度か一緒にランチや夕食をともにする機会があった。
 私の地元に来てくださったり、都心のレストランでお目にかかったりもした。

 3年前、私がカドサイラを始めた頃だったか。目の前がピカピカしたり、視野欠損などの症状が出たことを記事にした。彼女もちょうどその頃閃輝暗点の症状が出て、検査の結果、脳転移が判明して即治療されたことから、私に、きちんと検査をすべきですと助言してくださった。

 その後も別の部位に転移が見つかり、全脳照射など大変な治療を重ねながらも、ご主人と2人で果敢に地球の裏側まで旅行を重ねられた。お酒もお好きなご様子で、お友達と夜のお付き合いも愉しんでおられたので、とても眩しく凄いバイタリティだなと思っていた。

 このところお互いに忙しく、実際にお目にかかることはなかったが、ブログのコメントでのやりとり、というよりもメールでのやりとりは折りに触れて続いていた。
 最後のやりとりは先月の9日。お互い好きなことをして人生を楽しみましょうね、とあった。

 その後、10日に少し体調不良が続いているという記事が出て、23日に出された「体調不良なのでコメントにお返しが出来ない、勝手ながら休ませてください」という記事が最後になった。
 それまではほゞ毎日私のブログに足跡を残しておられたのだが、それ以降そうしたこともなくなり、半月ほどが経過した。
 メールを差し上げるのは鬱陶しく負担になるだろうと重々判っていたので、ただ祈るのみ。ただ心配には変わりなく、どうされているだろう、そっとしておいて差し上げた方がいいのだろうか。お見舞いにも伺ってよい状況なのだろうかと逡巡していた。

 それでもなんとなく胸騒ぎがして今朝メールをしたところ、ほどなくしてご主人から「先月末、入院先の病院で亡くなりました」とのお返事を頂いた。
 最期は薬が効いて穏やかな寝顔でしたと記されていた。ちょうど桜吹雪の頃、満月前夜のことだったか。
 葬儀も無事済まされたという。

 障害のある一人娘さんの行く末を案じ、ご自身の体調から自宅でケアするのは限界だと数年前に施設入所を決められた。その心情は、彼女のブログに縷々綴られている。
 その後はご主人やご友人たちとの時間も大切にしつつ、やりたいことをやれるときに、精一杯ご自身の人生を愉しまれたのだと思う。

 お疲れ様でした。どうか安らかに、と合掌しつつ、今年も桜の季節に又ひとつ哀しい思い出が増えてしまったことに唇を噛む。

 こうして再発仲間が一人、又一人と旅立って行く。寂しい。
 それでも彼女たちは彼女たちの人生を精一杯全うされたのだと信じたい。
 私も私の限りある人生、精一杯全うしなければ。

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2018.4.7-8 家事もお愉しみもあれもこれも、の2日間

2018-04-08 21:31:07 | 日記
 土曜日。
 久しぶりに朝の連続テレビ小説をベッドの中で鑑賞してから、のんびり起床。朝食を済ませた後は、ニットや厚物でおうちクリーニングが出来るものをどんどん洗濯機に放り込んで、洗濯機を2回廻す。一方夫はスーツやジャケットをクリーニング店に持ち込む。あまりに大量で自転車に積み込めるのか、重さでよろけてしまうのでは、という状況。
 しかもスーツのポケットから出るわ出るわ、ハンカチを洗濯すること実に30枚、これでは小学校時代の息子と同じではないか・・・。いくらハンカチを買っても追いつかない筈である。
 洗濯の後は掃除を済ませ、とにかく週末の家事は今日で終わらせてしまうことに成功。夕食のポトフも圧力鍋でパパっと仕上げて、サラダもお米のセットも準備完了。
 簡単なランチを済ませ、午後からは久しぶりに地元のヨガスタジオでリラックスヨガのクラスを受講。そこそこの参加者でのんびりストレッチをしてスッキリする。

 その間、夫は先日急遽閉館になって回数券が沢山残ったため、どうしたものかと思っていたスーパー銭湯のHPに返金開始のお知らせが出たので、マイ電動自転車で返金に出向いてくれた。この後営業再開があるかどうか不明だけれど、地域の人たちはとても残念がっている様子。返金窓口で怒っている年配の方もいたそうだけれど。

 寒暖の差が激しかった先週来、なんとなく風邪をひいたようで喉の痛みと咳、鼻水の症状があり、相変わらず葛根湯を飲み続けている。さらには爪囲炎の化膿止めとして飲んでいる抗生剤フロモックスも底をついてきた。まだ足先に布団が当たってもびっくりするほど痛む時があるので、ヨガクラスの帰りに皮膚科クリニックへ。3月最初から数えて5回目の受診となった。来週の土日はお休みということで、2週間分のお薬を所望する。

 「うーん、もう少しだと思いますが、やっぱり2週間は薬を飲んだ方がいいでしょうね」とのこと。最初に1週間で止めたことが結局長引かせることになってしまったのかと反省する。幸いにも待ち人がいなくてすんなり診察して頂き、クリニックを後に出来た。ところが階下の薬局に出向くと、こちらはあちこちのクリニックの処方箋を携えた人たちで混んでいる。20分から30分は待つということだったので、夫と観ることにしていた映画のチケットをまず購入してから、薬局に戻る。時間通りに薬を頂くことが出来、夫と合流して映画館そばのカフェでお茶して一休み。

 メリル・ストリープとトム・ハンクスの「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」を観た。これぞジャーナリストの在り方よと思う佳作だった。
 帰宅後は母にご機嫌伺いの電話をしてから用意していた夕飯を済ませ、まったり過ごす。今日はあれこれ出来た有意義な土曜日だったね、と夫と二人ご満悦。

 日曜日。
 先週プライベートレッスンを受けた都心のヨガスタジオへ、三度(みたび)向かった。今日で体験チケット3回分を無駄にせず使い切ったことになる。今日参加するのはA先生のクラスで「やさしいヨガ」。前回と同じ朝一番のスタートだったので、ウイークデーと同じ時間に起床し、今日も残っていたニット等を洗濯してから家を出た。
 空気はかなりひんやりしているが、青空の広がるいいお天気。先週は桜吹雪に見送られながら、と綴っているが、気づけば街路樹は緑に染まっている。緑が眩しい風薫る5月も目前という様相だ。今年は季節の進むのが早いと思うのは私だけだろうか。今日は私鉄で席が確保出来て、読書しつつ移動。

 スタジオに到着すると、今日も一番乗りだ。受付と着替えを済ませ、マットの上で身体を解す。まさか今日は一人でないだろうと思っていると、お一人が到着。結果、今日も2人という少人数の贅沢なセミプライベートレッスンになった。やさしいヨガとはeasyではなくgentleという意味で、実際はやさしい、楽というよりも自分にとって今必要とされている動きが出来るようになるクラスですと説明がある。アクロバティックな動きはしないので出来ないような難しい動きはしないけれど、終わった時に結構きつかったという声も聴きます、とのこと。

 「何か気になっていること、出来るようになりたいというポーズはありますか。」と質問され、もう一人の受講生のMさん(ファーストネームが私と一文字しか違わず、愛称が同じだったので私は名前を呼んで頂くことにした)は「長座前屈が苦手で骨盤を立たせ辛い」と仰り、私は「開脚前屈が苦手で・・・」とお応えすると、では今日は股関節から下を中心に動かしましょうとカスタマイズされたレッスンが始まった。

 前回のヒーリングヨガのクラスが終わった後、びっくりするほど歩きやすかったとお伝えするとA先生はとても喜んでくださった。ブロックやブランケット等を駆使して、ポーズが無理なく取れるようにしていく。「違和感等があれば、その時に言ってくれればその時にフィットしたアドバイスが出来ます。」とのこと。不思議なくらい股関節周りが解れて、身体が楽になってきた。最後のシャヴァーサナは今日もとても幸せで満ち足りた時間になった。

 次回は参加してみたいワークショップがあるので、その時に回数券を購入することにしてお礼を言って、Mさんとともにスタジオを後にした。2人で「贅沢でしたね。早起きは三文の得ですね。」と言い合ってお別れする。

 先週はクラスの後、夫が職場近辺を案内してくれてイタリアンでランチをご馳走してくれたのだけれど(給料日後だったから気前が良かったのか)、今日は「ご馳走してくれるならまた行ってもいいよ。」とのことで、それでは、と夫と合流。街路樹の緑が眩しい大通りを散策しながら、蔦の絡まる有名なアパートを再開発したショッピングモールで目の保養をしつつ、ドイツ料理のレストランでランチコースを頂いた。

 静かでゆったりと大人の贅沢な時間が過ごせてとても満足。食後はそのまま大通りを抜けて、JRの隣駅方面までだらだらと坂を下ってお散歩。途中、かつてパリの本店でお茶をした紅茶専門店を見つけて、懐かしくお気に入りだった紅茶を2種類購入。
 JRで私鉄乗換駅まで戻ると、百貨店で北海道展をしていたのにつられて、大混雑している中、列に加わって海鮮のお弁当をゲットして帰宅した。最後の30分のお弁当並びが熱気ムンムン、足を踏まれないようにと気を張っていたこともあり、ぐったり疲れて帰りの車内では2人で舟を漕いでしまった。

 そんなこんなのてんこ盛りの2日間が終わった。
 明日からはまた新しい1週間が始まる。週末は息子が1泊2日の弾丸帰省の予定だ。勤務する大学では金曜日から授業スタート、今日、私は出番ではなかったが、入学式も行われたところ。来週から本格的に新学期が始動する。
   
 さて、ゼローダ5クール目も4日を過ぎた。服用中は、「(抗がん剤を)飲んでいるのだから多少具合が悪いのは当然」とそれほど気にならない体調不良だが、かえって休薬時の方が「休薬しているのに全然副作用が収まらない」とより不調をナーバスに感じているように思う。病は気から、ということか。これからどのくらいこの薬とお付き合いすることになるか神のみぞ知るであるが、出来るだけ気楽に過ごしていかなければ、と思う。

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2018.4.5-6 新年度ようやく迎えた金曜日、体調のことなど

2018-04-06 21:07:54 | 日記
 新年度の第1週がようやく終了。
 ただでさえドタバタなのに、水曜日は通院で終日休暇を頂き、翌日は朝から午後まで出張でこれまた席を空けた。そんなわけで、昨日は出張から戻ってあれこれ大車輪で溜まった仕事を処理したが、処理しているうちにもメールは沸いてくる、窓口業務はある、電話は鳴る、かくして席にいればいるだけ仕事はドンドン沸いてくる、ということで、結局残業。寒くて気圧の変化もあるせいか、ここのところ落ち着いていた胸痛が再燃する。

 昨夜は帰宅すると夫の方が早かった。歯科クリニックの予約をしているということだったので、当初は少しのんびり夕食の支度が出来るかと思ったけれど、そうは問屋がおろさなかった。
 それでもなんとかかんとか食卓を整える。とにかくだるくて眠くて酷く疲れている。痛みもあり、夕食後にはロキソニンの助けも借りた。このところの寒暖差でなんとなく喉も痛み、葛根湯も数日飲み続けている。

 片付けは夫にお任せしてリビングでだらりと横になり、カウチポテトよろしく撮り貯めたビデオを見始めたが、気付けば夫ともどもウトウト。春眠暁を覚えずではないが、ただでさえ眠い季節に、治療の副作用やらなにやら疲労も溜まっているわけだ。これはダメだと諦めて早々にお風呂に入って就寝した。

 ゼローダ5クールも今日で2日目。10日間だけ飲めばいいわけだし、量も3分の2の朝夕4錠ずつだから、本来の14日間、朝夕6錠ずつよりは内服期間は短いし、身体への負担は軽い筈だ。けれど、休薬中にもかかわらず、副作用がスッキリ取れて爽やかでいられる状態ではないので、なんだか点滴薬時代よりメリハリなくずーっとダラダラしている感じだ。

 夫が携帯のアカウントのパスワードを忘れ、せっかくスマホに鞍替えしたのに色々なことができずに困り果てている。ところが、私が何故かグループシェアの親玉になっているので(家族の裏番長は私である!)、私が同行しないと手続きが出来ないという困った状況。仕事の後、なかなか2人揃って出向ける日がなく、結局今日になってしまった。

 携帯ショップの待ち時間を思うとどうしても足が重くなるが、そうも言っていられずノー残業デーである今日、夫が出張から直帰で早く帰ってこられたのでようやく手続きをしてきた。
 今朝、NHKでパスワードを忘れて困った経験のある人、などという話題を放送していたけれど、さまざまなアカウントとパスワードの管理は本当に大変だ。
 私も新しいスマホの疑問点等相談にもらえて収穫はあった。もっと時間がかかるかと夜は外食でいいね、と下ごしらえをしてこなかったので、そのまま買い物をした後、外食で済ませた。

 爪囲炎は相変わらずで、気付けば足を引きずって歩いている。この週末も再度クリニックに出向かなければならないだろう。ずっと抗生剤のフロモックスを飲んでいても問題ないでしょうか、と先日主治医に確認したら大丈夫だと仰るので、きちんと完治させてしまわなければ。

 今日はとんでもなく強風が吹き荒れた一日だった。ベランダに干したシャツは皆飛ばされていたし、昼に掲示板で掲示をしているときも掲示物があっという間に飛ばされて往生した。
 とにもかくにもようやく週末。明日は少しゆっくり眠って英気を養おう。
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2018.4.4 採血後口腔外科、腫瘍内科診察、ハーセプチン193回目(3倍量再開5回目)、明日よりゼローダ5クール開始

2018-04-04 22:09:53 | 治療日記
 昨日は、定時に職場を飛び出してSさんの瞑想ヨーガクラスに向かった。スタジオ最寄り駅で軽食を済ませ、受付に出向くとすっかり幸せそうなママの顔になったSさんが迎えてくださる。6か月後半になったとのこと、順調だそうで何より。
 指導者養成コースでご一緒したIさん、Oさん、Kさんなど懐かしい顔ぶれ。年度初めで皆さんご多忙の所為か今日も10人に満たない贅沢な環境。

 最初のヨガの智慧では、ヨーガスートラから人生の5つの苦難(Klesha : クレーシャ)の中のアスミタ(エゴ)のお話。5つの苦しみAbidya (アビーデャ : 間違った認識)、Asimta (アスミタ:利己主義)、Raga(ラージャ:執着)、Dvesha(ドベーシャ :嫌悪感)、Abinivesa(アビニベーサ : 恐怖心)を歌にして繰り返す。続いて身体をゆっくり動かしながらプラーナヤーマ。呼吸法は深いリラックスが出来るブラーマリー、そこから瞑想に入りシャヴァーサナ。最後のキールタンは豊かさ、幸福を呼び起こす女神ラクシュミーの歌。終わった時にはすっかり満ち足りてフルチャージされた気分。お礼を言って常連のSさんと途中までご一緒した。帰路は各駅停車で席を確保。リトリートで知り合った金沢のYさんから送られてきた桜満開の写真に癒される。

 病院最寄り駅近辺の常宿は春休みのせいか予約が取れず、初めてのホテルにチェックイン。予定より少し遅くなり、入浴後ベッドに入ったのは日付が変わる頃。
 夜中に1度お手洗いに起きたが、その後も寝直せて、目覚ましが鳴るまで熟睡。夫にタッチの差でモーニングLINEの先を越された。足裏の痺れや痛みが酷く、右親指の爪囲炎もあるので浴槽足湯をするか迷ったが、左足だけひとまず温めて軽くマッサージ。爪囲炎や手足のケアをしてから、1階のレストランへ。

 研修中だろうか、新入社員と思しきダークスーツ姿の若い宿泊客が目立った。部屋に戻って新聞を読み母にご機嫌伺いの電話。昨日は従姉から連絡があって、伯父伯母と祖父母のお墓参りに同行させてもらい、ランチをしたと弾んだ声が返ってきた。すぐに従姉にお礼LINEをし、朝の連続テレビ小説(今期は北川悦吏子さんの脚本で面白そう)を視てから、チェックアウト。朝からかなり暖かい。日中は夏日の予報だ。

 毎年病院前の桜並木は見事なので楽しみにしているが、残念ながら今年は既に葉桜。かといって毎週通うところでもないので、よしとするしかない。IDカードを通して採血受付に出向く。番号を取ると、7分待ちとあったが、すぐに中待合に入れ、ほどなくして順番になる。夏生まれです、という涼やかなお名前の看護師Kさんに3本採って頂き、止血しながらエスカレーターで2階の口腔外科へ移動。予約時間までまだ30分ほどある。

 月初めの保険証の提示と確認が終わり、読書開始。今日のお伴は朝井リョウさんの「武道館」(文春文庫)。夢を追うアイドルが映し出す今を生きる私たちの夢と欲望という帯、朝井さんの話なら面白くないわけがないと手に取った。予測通りどんどん読み進める。
 時間が早いせいか待合椅子はガラガラ。予約時間から10分ほどして「中待合へどうぞ」の番号が出て、ほどなくして名前を呼ばれた。半年ぶりの経過観察だ。

 これまでのW先生ではない。訊けば口腔外科は大学病院との人事交流が盛んで異動が激しいとのこと。新しいK先生も昨日他県から着任したばかりとのこと。昨年で一旦ランマークは中止しており、先月近所のクリニックで3か月に1度の定期検診を終え、特に問題はないと言われているが、口内炎が次から次へと出来ては治り、また出来てという状態であることをお話する。

 丁寧に一通り口の中を診察して頂いた後、席に座ってお話。「噛むと痛いとか顎がジンジン痛むとかいうことはありますか」と問われ、「今はそういうことはありません」と答えると、「化学療法中はどうしても粘膜炎が出来やすい、下顎の口蓋隆起もちょっと腫れているが、もし黴菌が入って腫れぼったいという時には予約前に連絡してきてください。骨髄炎に注意すること。今の状態では綺麗にしているので大丈夫かと思いますが、定期的に検診は続けてください。ケアを怠ると(炎症や痛みに)なりやすくなるので」とのこと。

 「前回上顎の口蓋隆起部分が顎骨壊死した時は腐骨が自然落下したのでラッキーだったと言われましたが」と言うと、「飲み薬と違って点滴薬は止めてもかなり長いこと影響が残る。飲み薬は3年以内なら半年ほどで消えるのだが」と仰る。なんといってもゾメタとランマーク合計で10年近く続けているのだから、体内から抜けるのは相当時間がかかるということか。ひとまず次回半年後に予約を入れて頂いた。定期的に診て頂くことが出来て有難いことだ。

 15分ほどで口腔外科を後にする。腫瘍内科の予約時間までまだ40分弱の余裕がある。
 再び1階に降りて、腫瘍内科に移動。普段より小一時間着席が遅いので定位置は埋まっていて、後方の席を確保して読書再開。忘れないうちに血圧測定。119-67、脈拍は73。
 30分ほど待つと中待合へどうぞ、と番号が出た。その後30分ほどして先生がお顔を出された。朝の受付から先生にお目にかかるまで今日はたっぷり2時間。口腔外科を挟んでいるのでなかなか順調だ。
 
 「さて、お住まいの辺りも暖かくなりましたか。」と問われ(先生は私の住まいがよほどの山奥で寒いと信じておられる。)、「はい。桜も散り始めています。僅か半月前には雪が降りましたが・・・」とお答えし、「体調はまずまずですが、足指の爪囲炎がぶり返して皮膚科クリニックに通いフロモックスを飲み、バラマイシン軟膏でケアを続けています。お腹は腹八分目では問題ありませんが、食べ過ぎるとすぐに壊します。手の痛みはそれほどではありませんが、足裏の痺れと痛みが結構きつくなっています。休薬を11日間している割にはその間に良くなっているという実感はありません。悪化はしていないのでしょうけれど、痛みや痺れはずっと続いています。」と言って手袋を取って手のひらをお見せし、ハイソックスを脱ぎ、ガーゼを外して爪囲炎と足裏も診て頂く。

 「うーん、足は痛そうですね。内服薬は点滴と違って影響がダラダラ続くのですね。まあ、手はそのくらいなら・・・。」と仰る。「そろそろCTで効果測定をするいいタイミングですかね、1月10日にゼローダを開始してもうすぐ3か月、前回撮影が11月ですから」と次々回5月半ばの診察前に結果が判る日程で予約を入れて頂いた。診察室での検温は6度4分。
 採血の結果、白血球は3,600で好中球は1,100。前回とほぼ同じなので、予定通りハーセプチン治療をしましょう、ということに。

 ゼローダは今回も全て飲み切れたので、前回同様朝夕4錠を10日間で80錠、そしてミヤBM錠については3週間分1日3回で63錠。ローションや軟膏類は次回まで持ちそうなので、今回は2種類のみ。
 ご挨拶をして診察室を出、化学療法室へ入ると、先日勤務する大学院の学位授与式でサプライズにお目にかかったKrさんが。すっかり看護師さん姿に戻っておられた。先日はびっくりしました、おめでとうございましたとご挨拶して、案内を待った。15分ほどして看護助手さんから外の通路側のリクライニング椅子に案内された。態勢を整えて夫やお友達に報告LINE。お手洗いが混んでいて順番待ち。椅子に戻って薬が届くのを待つ。

 刺針にKwさんが見える。殆ど痛みなく入ってほっとする。ほどなくして薬が届き、ハーセプチンと生理食塩水で1時間半。
 本は面白く、ちょっと眠気もあったが頁を繰る手が止まらなかった。無事に点滴が終わる頃、Okさんが顔を出される。Okさんも修了生だったのですね、とKrさんとのこともお話しながらご縁ですね、と盛り上がった。手足をお見せして、爪囲炎の部分も診て頂く。「うーん、この薬をしている人としては足裏がとても綺麗だけれど、でも進んでいるね」と言われる。「先生に色々訴えましたけど、まあ我慢の範疇だね、という感じでした」と言うと、「次回の効果測定までは頑張れってことかな」と仰る。血圧を測って頂くと、108-58、脈拍は55。その後抜針をして頂いたが、ちょっと衝撃はあったけれど、早業なのでそれを感じさせず。

 病院滞在時間は4時間半弱。会計書類を腫瘍内科受付に出してから、時間を見計らって自動支払機へ移動。採血、2科受診、点滴の3割負担の3万円強をカードで支払う。
 外に出ると予報通り日差し燦燦。暖かいを通り越して暑い。一足飛びに夏がやってきた感じだ。スプリングコートは手提げに入れたままで全く要らない。七分袖の春用ニットだけ。風が結構吹いているが、病院前の川沿いの公園では、昼休み中のビジネスマンや近隣の方たちがお散歩中。桜は残念ながらすっかり葉桜になっているが、チューリップやパンジー等植え込みのお花がとても綺麗。

 薬局に入ると、そこそこの混雑。本の続きを読みながら待ち時間をやり過ごす。今日は2種類だったし、軟膏もなかったので30分ちょっとの待ち時間で済んだ。1万円弱をカード払い。
 病院と薬局の合計滞在時間は結局5時間半ほど。ビュッフェの朝食をしっかり頂いたので、時間は結構遅くなっていたけれど、まだ酷く空腹でもなかったので、乗り換え駅まで足を伸ばして、遅いランチ。車内も駅ビルのレストラン街も冷房が入っていてびっくり。夜はまた安直にお弁当を買うことにして時間をかけてゆっくりたっぷり頂いた。

 本はつんく♂さんによる解説まで無事読み終わり、乗換駅のスーパーでお弁当を調達。お腹一杯でスーパーの冷気に当たり腹痛になってしまった。慌ててお手洗いを済ませる。大荷物だし、ブーツやタイツを脱いでストッキングと靴になった所為か、クッションが足りないとみえて足裏の痛みが道路のでこぼこの感触が直接響く感じで酷い。これはちょっと歩けないと迷わずタクシー乗り場へ急ぎ、無事帰宅した。

 玄関には今月1回目のお花が届いていた。白いカラーが3本、ピンク、黄色、オレンジのアルストロメリアが1本ずつ、ブルーパフュームが2本。花言葉はそれぞれ「清純」、「凛々しさ」、「挫けない心」だそうだ。ブルーパフューム、優しく儚げな感じなのに、いい花言葉だ。ガラスの花瓶にスックと立ったカラーも素敵なアレンジになった。

 草臥れて、夫が帰宅したときはリビングで御夕寝中。お弁当の支度も夫にさせてしまった。
 ゼローダも明日から5クール開始。朝から会議のため出張で、普段より沢山歩かなければならない。痺れと痛みのある両足裏を庇いながら無事に往復してこなくては。
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