ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.4.4 採血後口腔外科、腫瘍内科診察、ハーセプチン193回目(3倍量再開5回目)、明日よりゼローダ5クール開始

2018-04-04 22:09:53 | 治療日記
 昨日は、定時に職場を飛び出してSさんの瞑想ヨーガクラスに向かった。スタジオ最寄り駅で軽食を済ませ、受付に出向くとすっかり幸せそうなママの顔になったSさんが迎えてくださる。6か月後半になったとのこと、順調だそうで何より。
 指導者養成コースでご一緒したIさん、Oさん、Kさんなど懐かしい顔ぶれ。年度初めで皆さんご多忙の所為か今日も10人に満たない贅沢な環境。

 最初のヨガの智慧では、ヨーガスートラから人生の5つの苦難(Klesha : クレーシャ)の中のアスミタ(エゴ)のお話。5つの苦しみAbidya (アビーデャ : 間違った認識)、Asimta (アスミタ:利己主義)、Raga(ラージャ:執着)、Dvesha(ドベーシャ :嫌悪感)、Abinivesa(アビニベーサ : 恐怖心)を歌にして繰り返す。続いて身体をゆっくり動かしながらプラーナヤーマ。呼吸法は深いリラックスが出来るブラーマリー、そこから瞑想に入りシャヴァーサナ。最後のキールタンは豊かさ、幸福を呼び起こす女神ラクシュミーの歌。終わった時にはすっかり満ち足りてフルチャージされた気分。お礼を言って常連のSさんと途中までご一緒した。帰路は各駅停車で席を確保。リトリートで知り合った金沢のYさんから送られてきた桜満開の写真に癒される。

 病院最寄り駅近辺の常宿は春休みのせいか予約が取れず、初めてのホテルにチェックイン。予定より少し遅くなり、入浴後ベッドに入ったのは日付が変わる頃。
 夜中に1度お手洗いに起きたが、その後も寝直せて、目覚ましが鳴るまで熟睡。夫にタッチの差でモーニングLINEの先を越された。足裏の痺れや痛みが酷く、右親指の爪囲炎もあるので浴槽足湯をするか迷ったが、左足だけひとまず温めて軽くマッサージ。爪囲炎や手足のケアをしてから、1階のレストランへ。

 研修中だろうか、新入社員と思しきダークスーツ姿の若い宿泊客が目立った。部屋に戻って新聞を読み母にご機嫌伺いの電話。昨日は従姉から連絡があって、伯父伯母と祖父母のお墓参りに同行させてもらい、ランチをしたと弾んだ声が返ってきた。すぐに従姉にお礼LINEをし、朝の連続テレビ小説(今期は北川悦吏子さんの脚本で面白そう)を視てから、チェックアウト。朝からかなり暖かい。日中は夏日の予報だ。

 毎年病院前の桜並木は見事なので楽しみにしているが、残念ながら今年は既に葉桜。かといって毎週通うところでもないので、よしとするしかない。IDカードを通して採血受付に出向く。番号を取ると、7分待ちとあったが、すぐに中待合に入れ、ほどなくして順番になる。夏生まれです、という涼やかなお名前の看護師Kさんに3本採って頂き、止血しながらエスカレーターで2階の口腔外科へ移動。予約時間までまだ30分ほどある。

 月初めの保険証の提示と確認が終わり、読書開始。今日のお伴は朝井リョウさんの「武道館」(文春文庫)。夢を追うアイドルが映し出す今を生きる私たちの夢と欲望という帯、朝井さんの話なら面白くないわけがないと手に取った。予測通りどんどん読み進める。
 時間が早いせいか待合椅子はガラガラ。予約時間から10分ほどして「中待合へどうぞ」の番号が出て、ほどなくして名前を呼ばれた。半年ぶりの経過観察だ。

 これまでのW先生ではない。訊けば口腔外科は大学病院との人事交流が盛んで異動が激しいとのこと。新しいK先生も昨日他県から着任したばかりとのこと。昨年で一旦ランマークは中止しており、先月近所のクリニックで3か月に1度の定期検診を終え、特に問題はないと言われているが、口内炎が次から次へと出来ては治り、また出来てという状態であることをお話する。

 丁寧に一通り口の中を診察して頂いた後、席に座ってお話。「噛むと痛いとか顎がジンジン痛むとかいうことはありますか」と問われ、「今はそういうことはありません」と答えると、「化学療法中はどうしても粘膜炎が出来やすい、下顎の口蓋隆起もちょっと腫れているが、もし黴菌が入って腫れぼったいという時には予約前に連絡してきてください。骨髄炎に注意すること。今の状態では綺麗にしているので大丈夫かと思いますが、定期的に検診は続けてください。ケアを怠ると(炎症や痛みに)なりやすくなるので」とのこと。

 「前回上顎の口蓋隆起部分が顎骨壊死した時は腐骨が自然落下したのでラッキーだったと言われましたが」と言うと、「飲み薬と違って点滴薬は止めてもかなり長いこと影響が残る。飲み薬は3年以内なら半年ほどで消えるのだが」と仰る。なんといってもゾメタとランマーク合計で10年近く続けているのだから、体内から抜けるのは相当時間がかかるということか。ひとまず次回半年後に予約を入れて頂いた。定期的に診て頂くことが出来て有難いことだ。

 15分ほどで口腔外科を後にする。腫瘍内科の予約時間までまだ40分弱の余裕がある。
 再び1階に降りて、腫瘍内科に移動。普段より小一時間着席が遅いので定位置は埋まっていて、後方の席を確保して読書再開。忘れないうちに血圧測定。119-67、脈拍は73。
 30分ほど待つと中待合へどうぞ、と番号が出た。その後30分ほどして先生がお顔を出された。朝の受付から先生にお目にかかるまで今日はたっぷり2時間。口腔外科を挟んでいるのでなかなか順調だ。
 
 「さて、お住まいの辺りも暖かくなりましたか。」と問われ(先生は私の住まいがよほどの山奥で寒いと信じておられる。)、「はい。桜も散り始めています。僅か半月前には雪が降りましたが・・・」とお答えし、「体調はまずまずですが、足指の爪囲炎がぶり返して皮膚科クリニックに通いフロモックスを飲み、バラマイシン軟膏でケアを続けています。お腹は腹八分目では問題ありませんが、食べ過ぎるとすぐに壊します。手の痛みはそれほどではありませんが、足裏の痺れと痛みが結構きつくなっています。休薬を11日間している割にはその間に良くなっているという実感はありません。悪化はしていないのでしょうけれど、痛みや痺れはずっと続いています。」と言って手袋を取って手のひらをお見せし、ハイソックスを脱ぎ、ガーゼを外して爪囲炎と足裏も診て頂く。

 「うーん、足は痛そうですね。内服薬は点滴と違って影響がダラダラ続くのですね。まあ、手はそのくらいなら・・・。」と仰る。「そろそろCTで効果測定をするいいタイミングですかね、1月10日にゼローダを開始してもうすぐ3か月、前回撮影が11月ですから」と次々回5月半ばの診察前に結果が判る日程で予約を入れて頂いた。診察室での検温は6度4分。
 採血の結果、白血球は3,600で好中球は1,100。前回とほぼ同じなので、予定通りハーセプチン治療をしましょう、ということに。

 ゼローダは今回も全て飲み切れたので、前回同様朝夕4錠を10日間で80錠、そしてミヤBM錠については3週間分1日3回で63錠。ローションや軟膏類は次回まで持ちそうなので、今回は2種類のみ。
 ご挨拶をして診察室を出、化学療法室へ入ると、先日勤務する大学院の学位授与式でサプライズにお目にかかったKrさんが。すっかり看護師さん姿に戻っておられた。先日はびっくりしました、おめでとうございましたとご挨拶して、案内を待った。15分ほどして看護助手さんから外の通路側のリクライニング椅子に案内された。態勢を整えて夫やお友達に報告LINE。お手洗いが混んでいて順番待ち。椅子に戻って薬が届くのを待つ。

 刺針にKwさんが見える。殆ど痛みなく入ってほっとする。ほどなくして薬が届き、ハーセプチンと生理食塩水で1時間半。
 本は面白く、ちょっと眠気もあったが頁を繰る手が止まらなかった。無事に点滴が終わる頃、Okさんが顔を出される。Okさんも修了生だったのですね、とKrさんとのこともお話しながらご縁ですね、と盛り上がった。手足をお見せして、爪囲炎の部分も診て頂く。「うーん、この薬をしている人としては足裏がとても綺麗だけれど、でも進んでいるね」と言われる。「先生に色々訴えましたけど、まあ我慢の範疇だね、という感じでした」と言うと、「次回の効果測定までは頑張れってことかな」と仰る。血圧を測って頂くと、108-58、脈拍は55。その後抜針をして頂いたが、ちょっと衝撃はあったけれど、早業なのでそれを感じさせず。

 病院滞在時間は4時間半弱。会計書類を腫瘍内科受付に出してから、時間を見計らって自動支払機へ移動。採血、2科受診、点滴の3割負担の3万円強をカードで支払う。
 外に出ると予報通り日差し燦燦。暖かいを通り越して暑い。一足飛びに夏がやってきた感じだ。スプリングコートは手提げに入れたままで全く要らない。七分袖の春用ニットだけ。風が結構吹いているが、病院前の川沿いの公園では、昼休み中のビジネスマンや近隣の方たちがお散歩中。桜は残念ながらすっかり葉桜になっているが、チューリップやパンジー等植え込みのお花がとても綺麗。

 薬局に入ると、そこそこの混雑。本の続きを読みながら待ち時間をやり過ごす。今日は2種類だったし、軟膏もなかったので30分ちょっとの待ち時間で済んだ。1万円弱をカード払い。
 病院と薬局の合計滞在時間は結局5時間半ほど。ビュッフェの朝食をしっかり頂いたので、時間は結構遅くなっていたけれど、まだ酷く空腹でもなかったので、乗り換え駅まで足を伸ばして、遅いランチ。車内も駅ビルのレストラン街も冷房が入っていてびっくり。夜はまた安直にお弁当を買うことにして時間をかけてゆっくりたっぷり頂いた。

 本はつんく♂さんによる解説まで無事読み終わり、乗換駅のスーパーでお弁当を調達。お腹一杯でスーパーの冷気に当たり腹痛になってしまった。慌ててお手洗いを済ませる。大荷物だし、ブーツやタイツを脱いでストッキングと靴になった所為か、クッションが足りないとみえて足裏の痛みが道路のでこぼこの感触が直接響く感じで酷い。これはちょっと歩けないと迷わずタクシー乗り場へ急ぎ、無事帰宅した。

 玄関には今月1回目のお花が届いていた。白いカラーが3本、ピンク、黄色、オレンジのアルストロメリアが1本ずつ、ブルーパフュームが2本。花言葉はそれぞれ「清純」、「凛々しさ」、「挫けない心」だそうだ。ブルーパフューム、優しく儚げな感じなのに、いい花言葉だ。ガラスの花瓶にスックと立ったカラーも素敵なアレンジになった。

 草臥れて、夫が帰宅したときはリビングで御夕寝中。お弁当の支度も夫にさせてしまった。
 ゼローダも明日から5クール開始。朝から会議のため出張で、普段より沢山歩かなければならない。痺れと痛みのある両足裏を庇いながら無事に往復してこなくては。
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