7月6日、京都近代美術館で開かれていた上村松篁展が最終日を迎えました。母の松園の美人画も大好きなのですが、松篁の繊細な花鳥画もまた素晴らしいなと改めて思わせる展覧会でした。特に金魚の絵は非常に精緻に描かれていて、金魚が大好きだったという松篁の一面を知ることができました。
祇園祭の山に霰天神山という山がありますが、この山の「胴掛(どうがけ)」(本体の左右を飾る綴れ織り)の原画を松篁が左の「白梅金鶏図」、長男・淳之が右の「銀鶏図」を手掛けているということで17日の巡行の際は注目したいと思います。因みに今年は前祭・山七番、全体十一番です。
http://www.kyoto-k.sakura.ne.jp/gion117.html
ところで、松園、松篁、淳之は三代にわたって京都に生まれ育った画家なのに、その専門美術館は奈良にあります。淳之氏が館長を務める「松伯美術館」がそれですが、近鉄元名誉会長とのつながりもあったのでしょうが、京都に作ってほしかったというのが偽らざる気持ちです。
くっぴーらむね