●鹿ヶ谷かぼちゃ供養 -安楽寺-
江戸中期に、安楽寺の真空上人が修業中に、阿弥陀如来から、
「夏の土用の頃、鹿ヶ谷のかぼちゃを振る舞えば中風にならない」とお告げを受け、
始まったとされる伝統行事で、毎年7月25日、中風除けに、檀信徒によって、
煮炊きした約千人分の鹿ヶ谷かぼちゃが無料で振る舞われます。
この「鹿ヶ谷かぼちゃ」は、江戸時代より鹿ヶ谷で作られている、
京の伝統野菜のひとつで、ひょうたんの形をしているユニークなかぼちゃです。
私も食しましたが、もっちりとした食感が印象的でした。
参拝していた子供の中には「甘くてお菓子みたい」との声も。
現在は、農地が減ったことから、生産している綾部市より運んでもらっているそうです。
安楽寺(通称:松虫鈴虫寺)は、浄土宗単立寺院です。
後鳥羽上皇の女御松虫(19歳)と鈴虫(17歳)が、法然の弟子である、
住蓮と安楽の説法に感化され、ひそかに出家して上皇の怒りにふれ、
二僧は死罪、法然も讃岐に流罪、両上人亡き後、「鹿ヶ谷草庵」は荒廃しましたが、
流罪から帰京された法然上人が、両上人を弔うため、草庵を復興するように命じ、
「住蓮山安楽寺」と名付けました。
寺宝の住蓮と安楽・松虫と鈴虫の木像や石塔が、悲劇を今に伝えています。
当日には、9時より1時間置きに、本堂で住職が、寺の由来について詳しく説明してくれます。
7月25日 9時~15時 拝観料500円 春と秋の特別公開日のみ拝観可。
哲学の道より東へ上がった道は大豊神社・霊鑑寺・安楽寺・法然院と続く、
隠れ名所の静かな散策コースとなっており、おススメです。
特に、木々に埋もれた法然院の境内は、暑さを忘れさせてくれます。
●きゅうり封じ -神光院-
神光院は、東寺・仁和寺と共に、京都三大弘法として有名で、
厄除け・眼病祈祷の寺としても知られています。
ここで、きゅうりによる疫病除け祈祷(きゅうり加持修業)が行われます。
病名・名前・年齢を記入した紙に、そのきゅうりを包み、家に持ち帰り、
身体の悪い所を撫でて庭に埋めると、病気を封じ込めるといわれています。
期日:7月21日・7月29日 8時~16時30分
御祈祷料:1500円(きゅうり代込)
他に、五智山蓮華寺(右京区御室)でも「きゅうり封じ」が行われます。
7月28日 12時~20時/7月29日 6時~18時 御祈祷料:1000円
<京都 好き男>