多くの修学旅行生の方々にお越し頂いた、春からの修学旅行シーズンも終わり、
京都はいよいよ暑い夏本番。そして、祇園祭もクライマックスへ。
当館松菊園のロビーも駒形提灯を飾り、祇園囃子でお客様をお待ちしております。
さて、この「駒形提灯」、名前の由来はいろいろあるそうですが、
中央の提灯の位置を少し上めに取り付け、提灯を飾り付けた全体の形が、
「将棋の駒」のような形状に見えるから、とも言われています。
特に宵々山・宵山の二日間は、灯りがともされた駒形提灯が、
町内を華やかな雰囲気に包みこみます。ここにも「エコ」が。
この提灯の電球、従来の白熱電球が電球型蛍光灯にかわり、環境に配慮されています。
<稚児と稚児人形>
現在、山鉾に乗る唯一の生身の稚児は「長刀鉾稚児」だけです。
この稚児は、巡行の時に「注連縄切り」や「稚児舞」を行う、祭りの顔です。
その他の鉾には、生稚児(いきちご)のかわりに稚児人形が乗っている鉾がありますので、
一度、色んな鉾をご覧になってみてください。
・函谷鉾(嘉多丸君-かたまるきみ)⇒鉾に乗せた最初の人形
・月鉾(於莬丸-おとまる)⇒巡行の時は、着物の長い袖を欄縁から前に垂らしています。
・鶏鉾⇒稚児人形は鶏の天冠、面長でやや大人びた顔立。残念ながら名前はついてません。
・菊水鉾(菊丸)⇒能装束の舞姿です。黒髪おかっぱで右手に唐団扇をもっています。
・放下鉾(三光丸)⇒関節が動くので、三人の人形方によって、稚児舞を演じます。
<御旅所と神幸祭・還幸祭>
四条寺町南側に御旅所があります。
普段は京土産の販売所になっているので、少し分かりづらいかも知れません。
御旅所は、八坂神社の御神霊を迎えるための場所だそうです。
・神幸祭⇒前祭の山鉾巡行が済んだ17日の夕刻に、
中御座(スサノオノミコト)、東御座(妻のクシナダヒメノミコト)、西御座(8人の子供達)、
の三基の神輿が八坂神社を出発、各町内を回って夜9時頃に御旅所に到着します。
神輿はこの夜から7日間、留まります。
・還幸祭⇒後祭の山鉾巡行が済んだ24日の夕刻から、
三基の神輿は、氏子区域をくまなく回って八坂神社に戻ります。
前祭の山鉾巡行⇒神幸祭⇒後祭の山鉾巡行⇒還幸祭
これが祇園祭の姿と言われています。
「動の前祭」「静の後祭」をお楽しみ頂ければと思います。
<京都 好き男>