2016年4月10日(日)
χαιρειν μετα χαιροντων, κλαιειν μετα κλαιοντων.
無粋を承知でカタカナで書けば・・・
「カイレイン・メタ・カイロントーン、クライエイン・メタ・クライオントーン」
χα も κα も「カ」と書き、ρ と λ を区別しないという具合だが、致し方もない。リズミカルで歯切れが良いく、韻文的な要素があることを記しておきたいのである。つまりこれが、
「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣け」(ロマ 12:15)
の原文である。
その前節は下記。
ευλογειτε τους διωκοντας υμας, ευλογειτε και μη καταρασθε.
「迫害者を祝福せよ、呪うのではない、祝福するのだ。」(ロマ 12:14)
まったく、何という教えだろう。何とむちゃくちゃで、そして不思議な魅力のあることだろう!
人間にはできないって?
そうでもないらしい。自分の体に3発の銃弾を打ち込んだ相手を、今際の際に祝福した(少なくとも赦した)人間が一人はいた。一人いたなら、他にもいたことだろう。