2020年9月14日(月)
1995〜6年のある晩のこと、アメリカはミズーリ州セントルイス市の一遇で、オルニー研究室の留学生仲間である精神科医キム・スンヒョン(金承賢 김 승형)と、マッコリを酌み交わしつつ気もちよく酔っ払った。
酔えば大言壮語するのは自然な流れというもので、
「オレがだな、スンヒョン、日本のモンブ大臣だったらさ、大学の教養課程か、それともいっそ高校でさ、韓国語と中国語を選択必修にするね。アメリカ人がスペイン語勉強するのと同じことだろ。」
赤い顔のスンヒョンが、頬張っていたナマコの炒め物を飲み込んで、頭を振り振り言ったこと。
「マシャヒコ、お前はそういう考え方もってちゃ、日本のモンブ大臣なんかになれやしないだろ。」
あれから四半世紀、日本人の韓国語学習者は当時に比べて格段に増えたことだろうが、もちろんモンブ大臣の英断のおかげではなく、韓流カルチャー流入浸透の効果である。そのほうが幸せというものか。
最近は痛飲する機会もなく、「オレだったら」の大言壮語を吐くこともめっきり減ったが、この週末は大坂なおみの全米オープンV2の報を聞き、7枚のマスクの写真を眺めながら、久々に考えた。
オレがこの国の総理大臣だったら
「大坂なおみを国民栄誉賞に」
推挙するんだが。
少なくともドナルド・トランプ氏とやらをノーベル平和賞に推薦するよりは、よほど説得力があるに違いないのに。
それにしてもスンヒョン、君いったいどこに行っちゃったの、지금 어딨어?
Ω