バイト先の先輩から酒のつまみに最適な豚の角煮をいただきました。
もともと先輩の戴き物であったらしいのですが、
私の日々の酒びたりな生活を聞き、それに対するご配慮としてのお裾分け。
意気揚揚と家に帰って酒の肴にすべく伊勢丹の包みを開封してみると、恐るべき文字が。
その豚の角煮は神奈川を代表する鎌倉ハムブランドの代物でありました。
いや、それがなんだって話ですが、幼き頃に鎌倉ハムに対して色々複雑な思い出があり、
それ以来鎌倉ハムには私の中でダメなイメージが先行。
あれは小学校の低学年ぐらいの頃だったでしょうか、
父親に連れられて東京ドームで開催された全国名産品の物産展を訪れました。
全国津々浦々の名物を出店するブースが軒を連ね、数多くの客で賑わっており、
私と父親は特に買い物をするわけでもなく、ブースに用意された試食品を漁っていました。
そりゃもう全国からの出店であるだけに、試食する数も半端ないわけで。
で、その当時から私はエコを志す人間であったのか定かではありませんが、
いろいろなブースで出される爪楊枝をわずか一回で捨てるのはもったいない、と思い、
とある一つのブースで貰った試食品についている爪楊枝を使いまわすことにしました。
たいしたことのない節約根性ではありますが、
小学生の時分としてはこれだけでも充分に環境保護のために一役買った、
とある意味で俺は地球に優しい男だ、っていう自己満足に浸ることができるわけで。
今からしてみれば爪楊枝やら割り箸は廃材利用品であるので、
大いに消費したほうがいいということを知っているのでこんなことはしませんが。
んで、一本のマイ爪楊枝を持参したまま私と父親は神奈川県のコーナーへ。
神奈川の名産品といえば小田原のかまぼこなんかが著名ですか、
それよりも肉好きな私はあの鎌倉ハムのブースへ足を運ぶことになります。
それまでのようにマイ爪楊枝で楊枝の刺さっていない肉を突き刺そうとする刹那、
売り場のオバハンが私の手をピシャッと叩き払います。
「何やってんのよ!汚いじゃないの!まったく。」という台詞を吐きながら、
私のことを汚いものを見るかのような視線で睨み付けておりました。
別に楊枝で他の物まで突き刺しまくってるわけでもないっていうのに、
何でこんな剣幕で怒られるのか今考えても全く意味不明で、
私の幼き頃の自尊心はものの見事に突き崩されてしまう結果になりました。
隣にいた父親が軽く詫びを入れて事なきを得たわけなのですが、
この一件以来、私の中では「鎌倉ハムは絶対に買わねぇ」と結論付けられました。
幼い頃の思い込みというか拒否反応は強烈なものがあり、
それから十数年たった今尚、鎌倉ハムという名前には敬遠してしまうのです。
そんな鎌倉ハムと数年ぶりに意図せずして再会することとなり、
十数年ぶりにやっとその確執を解くときがやってきた、ということになります。
風呂上りに意を決してこの戴いた角煮をビールとともに口に運ぶことになりました。
なんだ、普通にうまいじゃん。
いや、そんな名物になるようなもんなんだから不味いわけないんですけどね。
パック品でありながらも上品に口の中でとろける脂と、味付けが絶品。
まぁ結局は幼い頃の私怨を鎌倉ハムというものに投影してただけなんで、
これを機に思い込みを増長させて拒否反応を起こすのはやめるようにしたいもんです。
私の唯一の苦手な食べ物であるラッキョにしても人間関係にしても。
恐懼謹言。
もともと先輩の戴き物であったらしいのですが、
私の日々の酒びたりな生活を聞き、それに対するご配慮としてのお裾分け。
意気揚揚と家に帰って酒の肴にすべく伊勢丹の包みを開封してみると、恐るべき文字が。
その豚の角煮は神奈川を代表する鎌倉ハムブランドの代物でありました。
いや、それがなんだって話ですが、幼き頃に鎌倉ハムに対して色々複雑な思い出があり、
それ以来鎌倉ハムには私の中でダメなイメージが先行。
あれは小学校の低学年ぐらいの頃だったでしょうか、
父親に連れられて東京ドームで開催された全国名産品の物産展を訪れました。
全国津々浦々の名物を出店するブースが軒を連ね、数多くの客で賑わっており、
私と父親は特に買い物をするわけでもなく、ブースに用意された試食品を漁っていました。
そりゃもう全国からの出店であるだけに、試食する数も半端ないわけで。
で、その当時から私はエコを志す人間であったのか定かではありませんが、
いろいろなブースで出される爪楊枝をわずか一回で捨てるのはもったいない、と思い、
とある一つのブースで貰った試食品についている爪楊枝を使いまわすことにしました。
たいしたことのない節約根性ではありますが、
小学生の時分としてはこれだけでも充分に環境保護のために一役買った、
とある意味で俺は地球に優しい男だ、っていう自己満足に浸ることができるわけで。
今からしてみれば爪楊枝やら割り箸は廃材利用品であるので、
大いに消費したほうがいいということを知っているのでこんなことはしませんが。
んで、一本のマイ爪楊枝を持参したまま私と父親は神奈川県のコーナーへ。
神奈川の名産品といえば小田原のかまぼこなんかが著名ですか、
それよりも肉好きな私はあの鎌倉ハムのブースへ足を運ぶことになります。
それまでのようにマイ爪楊枝で楊枝の刺さっていない肉を突き刺そうとする刹那、
売り場のオバハンが私の手をピシャッと叩き払います。
「何やってんのよ!汚いじゃないの!まったく。」という台詞を吐きながら、
私のことを汚いものを見るかのような視線で睨み付けておりました。
別に楊枝で他の物まで突き刺しまくってるわけでもないっていうのに、
何でこんな剣幕で怒られるのか今考えても全く意味不明で、
私の幼き頃の自尊心はものの見事に突き崩されてしまう結果になりました。
隣にいた父親が軽く詫びを入れて事なきを得たわけなのですが、
この一件以来、私の中では「鎌倉ハムは絶対に買わねぇ」と結論付けられました。
幼い頃の思い込みというか拒否反応は強烈なものがあり、
それから十数年たった今尚、鎌倉ハムという名前には敬遠してしまうのです。
そんな鎌倉ハムと数年ぶりに意図せずして再会することとなり、
十数年ぶりにやっとその確執を解くときがやってきた、ということになります。
風呂上りに意を決してこの戴いた角煮をビールとともに口に運ぶことになりました。
なんだ、普通にうまいじゃん。
いや、そんな名物になるようなもんなんだから不味いわけないんですけどね。
パック品でありながらも上品に口の中でとろける脂と、味付けが絶品。
まぁ結局は幼い頃の私怨を鎌倉ハムというものに投影してただけなんで、
これを機に思い込みを増長させて拒否反応を起こすのはやめるようにしたいもんです。
私の唯一の苦手な食べ物であるラッキョにしても人間関係にしても。
恐懼謹言。