JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

移動耳より情報

2014-02-25 | シャック便り

[東海汽船がジェット船の置き換えを実施]
東海汽船のジェット船は現在セブンアイランド愛・虹・夢・友の4隻体制ですが就航当初から活躍している愛・虹・夢はいずれも1980~81年に建造された古い船です。ジェットフォイルは航空機流の部品交換により在来船よりも寿命が長いとされており、実際今年6月に引退するかめりあ丸(1986年就航)よりも長く活躍しています。しかしながらさすがに老朽化が進んできたため置き換えが行われることとなりました。

博多-釜山間で就航しているJR九州高速船の「ビートル」の1隻を譲り受けることが決まり来年2月に就航させるとのことです。JR九州高速船は格安航空会社に押されていることや日韓関係の悪化で乗客を減らしており赤字に陥っているとのこと。現在のダイヤでは保有している4隻のうち3隻で運用を賄えることから収支改善のため売却を決めたようです。

ジェットフォイルの置き換えを中古のジェットフォイルで行うというのは奇妙に思えますが、これは愛・虹・夢などアメリカのボーイング社で1980年前後に製造されたグループと友など製造ライセンスが川崎重工に売却された後で川崎重工によって1990年前後に製造されたグループに分かれるからです。ボーイング製よりも川崎製の方が新しい上に造作も丁寧だとされています。川崎重工は当時九州で積極的なビジネスを展開し、JR九州高速船だけでなく九州郵船などへの売り込みに成功しましたので九州に比較的新しい船が在籍しています。

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今回は置き換えとのことですので友を除く3隻のうち1隻が東海汽船を去ることとなります。座席仕様の異なる愛がその対象ではないかとみられますが、伊豆諸島の交通に大きな変革をもたらした立て役者だけに残念な限りです。

 

[新宮町営渡船が置き換えへ]
福岡県糟屋郡新宮町の相島行きの町営渡船「しんぐう」は1991年の就航で近い海域の各船に比べて老朽化していましたが、このたび置き換えられることになりました。

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新しい船は65tの双胴旅客船で、工費は約3億円。造船所は広島の常石造船です。今年1月24日に起工式を済ませており、今年10月の就航を目指しているとのことです。

九州運輸局の資料によると現在活躍している「しんぐう」は船の長さの割に幅が広く、巡航速力の15ノット付近まで増速すると水の抵抗を大きく受けるという問題点を抱えた船なのだそうです。乗客100名だと機関出力を102%にしないと15ノットを出せないと言う状態で、機関に負担がかかる上に燃費が悪化するため、水の抵抗を減らして船幅を取れる双胴船に置き換えるのだそうです。ちなみに一般的な船舶ですと機関出力を70%前後にした時に最も燃費が良く、機関にも負担がかからないとされています。

今年春も相島行きを予定しており、これが「しんぐう」への最後の乗船になりそうです。実は老体にむち打つ運用をしていた「しんぐう」が使命を全うするまで安航を祈りたいと思います。

コメント
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