JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

移動運用に「クラウドファンディング」という考え方

2014-11-11 | シャック便り

ぷちアワードが大詰めとなり、あちこちで未交信になっている対象市町村のリクエストを見かけます。私のところにも「移動できませんか」というリクエストメールが来ます。

拝見するとほとんどが離島部の市町村であり、交通の便の悪さから普段でも移動運用に行くのが難しいところのようです。例えばリクエストが多いのは沖縄県島尻郡渡名喜村ですが、ここに本土から移動に行こうとすれば最低でも3日間かける必要があります。

初日に那覇泊となり、翌朝の久米商船のフェリーで渡名喜に入り現地泊。最終日はフェリーで那覇に戻り、その足で本土行きの飛行機に乗る形です。3日かけても渡名喜滞在時間は約24時間しか確保できません。

時間効率以上に問題になるのは資金面の問題です。本土-那覇間の往復航空券+渡名喜・那覇各1泊の滞在費に久米商船の往復船賃がかかります。そのトータルの費用がいくらか?と言えば5万円では済まないことは明らかです。

 
果たして「リクエスト」としてこれだけの出費を他局に求めることができるでしょうか?とはいえ全額負担できる御仁もそうそういないでしょう。500円や1,000円なら協力はできるが・・・というのが現実だろうと思います。

 
最近インターネットを使った資金集めとして日本でも注目されてきたのが「クラウドファンディング」です。

これはネット上でプロジェクトを公開し出資者を募るもので、既にいくつかのクラウドファンディングサイトが立ち上がっています。国内では1口500円くらいからの出資を受け付ける例が多いようです。小口の出資でも多くの人から集めれば必要な資金が調達できる、という訳です。

実際に電子工作で使われるブレッドボードを改良しスルーホール化させた改良品の開発・製作にクラウドファンディングが使われたりしています。この場合、見返りとして出資額に応じて製品を受け取れることになっており、2,000円なら2セット、7,000円なら10セットがもらえるそうです。

 
こういったクラウドファンディングを移動運用の資金集めにも使えないのかな、と思っています。QRVの計画を公開し、必要とされる局から小口の寄付を集めて目標金額に達したら実行する、という形です。もちろん寄付に値するニーズがないと目標額に達しませんから、いかに魅力的な移動か実行側も検討する必要がありますし、そのアピールも必要になってくるでしょう。

見返りというと難しいかも知れませんが、例えば出資者のみがQSOできる時間帯を設けるとか、出資者のみに公開するクローズドSNSでQRVする周波数を公開したりリクエストに応じるなどは考えられると思います。

海外PediなどでQSLのSASEと一緒に3ドルとか5ドル前後を寄付するケースがありますが、あれのネット版と考えてよいのかも知れません。

 

中には「お金を払うなんて絶対嫌」という方もいるかも知れません。もちろんそれを否定するものではないですが、こういった小口の寄付を集めてプロジェクトを実現するというのも一つの考えとして成り立たないのかな、と思っている次第です。

先に挙げた渡名喜のような費用のかかるところに移動運用で行ける局はそう多くありません。「仕事のついで」もあり得ないでしょう。ぷちアワードの発行料は無料ですが、移動するにはお金がかかるのも避けて通れない現実です。各局の負担能力に応じて何か支援ができるスキームがあってもしかるべきなのかなぁと思っています。

 

アマチュア無線では他にもクラウドファンディングが使えるのではないかと思います。例えばジュニアハムにHFの中古リグを贈る活動をされている方がいます。ハムフェアなどでジャンク品を買って整備し無償で譲っていますが、ジャンクとはいえリグの購入費・部品代・発送のための送料がかかります。こういった活動を小口の寄付で支援することもできないかなぁと思います。

皆さんはどのように思われるでしょうか?

コメント (2)
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