ハムフェアに参加された各局などの記事を読んで情報収集をやっていました。今年は元から参加予定がなく、しかも当日予定していた移動運用も雨で流れてしまい残念な週末でした。
そんな中で目を引いたのがコメットの「CLA-45」という144/430MHzのハンディ機用ブースターです。1~7Wの入力に対応し、144MHzなら45W、430MHzなら35Wまで出せるという商品です。CQオームさんの取材によると小売り価格は2万円前後になる予定とか。ここのところ類似商品が出ておらず、各地のジャンク市などで昔の品を探すしかありませんでした。
興味があってみなさんのブログなんかを見てみました。筐体には「LINEAR」とあるもののFM専用のようです(なのでリニアアンプではなくブースターとしてご紹介しています)。砲弾型のLEDがパイロットランプで、パワーメーターなどはなく、見るからに1980年代に存在した安物のハンディ機用ブースターそのものですね。BYとかで生産するのでしょうか。
「懐かしいなぁ」と思うと同時に「中途半端でもったいないなぁ」という感想です。というのは、
・今の144MHzFMではまともな局はQRVできない。恐らくコストを安くする目的とはいえ、なぜFM専用なのか。
・簡易なものでよいからパワーメーターは欲しかった。移動先で正常にパワーが出ているのかチェックできないと不安だし、まさかそのためにSWR計を持って行くことも難しいので、パワーが出ていることを確認できるような機能は最低限欲しい。
・かつて東野電気などが作っていたブースターやリニアには受信アンプがありました。安物のGaAsでしたがそれでも使い物になりました。受信アンプがあれば送受信がバランスよく強化できるだけに惜しいです。
安っぽくて機能も中途半端なブースターではもったいない感が強いです。例えば東京ハイパワーのFT-817専用リニアHL-45Bは50MHzまでしか対応していません。144/430MHzはHL-45Bがカバーしていませんから、上記をクリアできていれば私は買ったと思います。
加えてFMにフルパワーで出ると電流消費が半端ではありません。11000mAHのバッテリでも全然持たないと思いますから移動運用には使いづらいと考えます。もし2万円でこの商品を買うのなら、同じ値段の八木アンテナを買った方がより飛ぶかも知れませんね。あるいは部品として買って改造する局が出てくるかも知れません。改造で上記の3条件をクリアできるのならいい値段で売れると思います。
何度も繰り返しますがもったいない商品かなぁと思います。
あと、D-STARやFT-1Dとかのハンディ機も狙っているのかも。(これまた受信できるけど相手に正しく届かないことが)
このブースターですが、どうもコメットが売っている小型アンテナ用ローテーターと同じ海外ルートの製品じゃないかという指摘をよそのブログで見つけました。あのローテーターもコントローラーのデザインが我々にはレトロに感じる製品ですね。
なるほど、D-STAR用という考え方もアリですね。ただ144/430MHzのデュアルバンドFMモービル機は安い中古がいくらでもありますから、FM機ハンディ機にブースターを買い足すことにどんだけ魅力があるのか微妙な感じもしています。考えれば考えるほどなかなか微妙に思えてきますHi