海にでもいるような、ジワッと湿っぽい日です。
昔は毎年海に通いました。一夏に3回は海水浴に行ったでしょうか。
電車で行く事が多かった海も、父が車を運転するようになると自家用車で行ったものです。
坂道を上り下り、もうすぐ海が見えるとはしゃいで、海が見えたと歓声を上げて、家族で出かけた海と道。
一時父の仕事先があり、何回か通った道、父が入院して何回か通った道。
不思議に懐かしくもあり。もう父がだめだと分かっていた時でも、まだ何日かいそうで、不思議にそう悲しく思わずに通った道。
父にとって縁のあった道であったので、あの土地が父の終焉の地であればよかったのにと、今はそう思ったりします。
浜茶屋も、海の家も何もなく、時には更衣室さえない年もあった海岸ですが、長年我が家の海水浴場であり、そこへと続く道でした。
「曲がりくねった坂道」
上り坂の先に水平線
青い海が濃く線になって下へと伸びてくると
夏の涼のある目的地だと
嬉しく楽しい家族の海水浴場
砂浜の続く
炎天下の浜辺は遠浅で
ホンダワラと小魚と
何も無いようで何かしら楽しく過ごした
思い出も多い何も無いような浜辺
浜辺へと続いた曲がりくねった坂道