Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

今日は雛祭り

2025-03-03 11:32:07 | 日記
 ひいなの日とか言いますね、何かで読みました。芥川龍之介?かしら、教科書に載っていました。不思議な作品と思った物です。雛人形に纏わる話、雛祭りからの連想でしょうか。今日の日、私も朝から雛人形について考えていました。
 家の雛人形は私の母方から来た物です。世間一般の習わしでしょう、私の時にもご多聞に洩れません。毎年雛祭りが近付くと、両親が階段を作り、緋毛氈を被せ、雛壇を作ってくれました。当時の流行りで御殿入りのお雛様でした。ひな壇にそれらのお雛様が並ぶと壮観で、1番上の段に有る御殿は煌びやかに輝いて見えた物です。金色の屋根飾りの金具や、両脇の軒に吊り下げられた一対の花の玉飾り、正面の階段と両脇の官女控えの間から下りる小階段、物心ついて御殿の作りを知るようになると、各パーツを本当に巧みに組み合わせ、あの豪華な雛御殿にしてあるのだと頻りに感心した物です。特に屋根の部分。庇と三角屋根の組み合わせ、平面と三角屋根、中途半端な立体で、あの寝殿の景観が出来るのだ、と、そのパズルのような組み合わせに、ほとほと驚き入っていました。しかも、階段にはきちんと手すり、両脇に欄干が付いているのです。これでまた一段と見栄えが増すわけです。へえええ〜、でした。
 幼い頃は、この組み合わせが分からず、毎年あれこれと組み合わせてみてはやり直して、漸くの事で最後に仕上げるという感じでした。土台を差し込み広げ、屏風と各部屋の仕切りが一体となった折り畳みを広げて、土台に差し込み、各部屋の畳を入れる。その上から平面の庇を被せる。これもよく上下左右を間違えた物です。1回目から合えば、今年は最初に上手く合わせられた、上手に出来たねとホッとして喜んだ物です。その上に三角の屋根を乗せ、張り出し屋根の三角パーツを添えて行く。その上に屋根飾りを乗せて、何とも見甲斐の有る寝殿が出来上がるのです。勿論簾の上げられたパーツも有り、これは何時ごろ差し込んだものか、屋根を載せる前でしょうね、という具合に、一寸した組み合わせパズル、立体パズルの家族作成時間を経て、最後に両端に花飾り、玉飾りを吊るすと、中へ入る人形も喜ぶ御殿の完成を見るのでした。