Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

日帰り旅行

2018-02-05 20:33:28 | 日記

 もう皆青年期でした。青春時代、私がそこまでに至るにはいろいろな経緯がありました。私にすると単純に皆もそうだと思っていたのです。人間正直者は馬鹿を見る、そう言った経験が私には有りましたから、皆もそれなりにそういった事が分かっている年代だと思っていたのです。私は真実を伏せていて下宿の友人に悪い事をしたなとちょっぴり後悔しました。そして、この時迄私も他の皆の風聞同様に捉えていた彼女が、あっさりしていて自己中心的なだけのタイプでは無く、そこまで私の事を心配をしてくれている面があったという事実に驚いていました。目の前の彼女から私の境遇を思う真剣な言葉を掛けられなければ、それは全く気付かないでいた事でした。

 そうかと私は思いました。それではこれからは彼女達の事を信頼してなるべく正直に周囲の人と接した方が良いなと考えました。そして、私の事を気に掛けてくれて、それとなくアドバイスしてくれた彼女にしみじみとした感動を覚えました。そこで私も真摯な態度で了解したというような事を彼女に伝えました。彼女に向けて心底感謝の笑みを浮かべると、「本当に好きな人なら自分で言うわ。」真実は違うという含みを込めて言葉を返しました。「ありがとう、頑張ってみるわね。」と彼女の助言に素直に従う旨を伝えたのでした。

 この時私はやはり彼女は他の友人とは少し違うと感じました。真面目になると机から窓辺にいる彼女を見やっていました。彼女の話に留意して手元から頭を上げていた私は視界が開けたように感じ、何だか部屋に差し込んでいる冬の日差しが一段明るくなったように感じました。そうして落ち着いた時間を感じると共にほんのりとした暖かな気分になりました。「友達に成りましょう。」、私はこの時、友達に成った時の彼女の最初の言葉、その時の専攻教室の風景を思い出していました。結局、以前にも書いたようにその後も彼女とはそう親しくならずに終わりました。けれどもその為人としての思いやり、彼女からの友情という物を感じた一時でした 


日帰り旅行

2018-02-05 20:15:25 | 日記

 風邪で休んでいた下宿の友人は、よく私にしつこい程にサークルの誰が好きか?と聞いて来たものです。それが余りにしつこかったので私には段々彼女の事が不審に思えて来ました。最初は気楽にサークルの彼等の好感度等話していたのですが、途中から気を置いて、用心する事にして当たり障りのない人物の名前を挙げて置く事にしました。そして、その後ほぼその人に据え置きしておきました。私はその事だろうと思い付きました。

   確かに、元々の好意自体が自発的な物では無く、自然な成り行きで抱いた訳でも無い好意だっただけに、四の五の、あれやこれやと、下宿の彼女の話に合わせてみたりはぐらかしてみたり、時には別の人の名前を挙げてあの人もいいわね等言っていたものです。その様な訳で、好きと言ってはいても全く告白する気のない私でした。その話を聞いたのでしょう。彼女にすれば確かに私は優柔不断で曖昧な態度の人間に思えた事でしょう。成る程と思いました。私はその事だろうと合点しました。

 そう考えると目の前の彼女の考えは、好きなら好きで一直線、ドーン!と歯切れよく行けばよいじゃないのという事のようでした。私はその時、内心というより感情がすんなりと表に出てしまい、彼女の前で満面苦笑いでした。そうお、という感じです。そして、私の知らない所で彼女達はそんな話をしているのだと、初めて気が付き目の覚めるような驚きを感じました。こうやって気にかけてアドバイスしてくれたくらいです、私の話題が彼女達の重要な話のネタになっているのだとよく理解出来ました。

 えっ!、えー!、でした。私が慎重に構えて適当に発していた言葉が、他の人々に伝わりその人達に真面目に受け取られていたとは。何が誰に如何伝わるか分からないと気付くと、これでは冗談も言えません。そして、彼女達の間でそこまで深刻に私のロマンスが語られていた事、しかも本人を他所に真実も湾曲されて語られていた事に困惑しました。カムフラージュしていた私が悪いと言えば悪いのかもしれませんが、大切なもの程心の内の奥底に秘めておきたい、そう願う純真で複雑な人間の心理は誰にも理解されていなかったようです。しかも、人伝、間に入った人間の主観を経て伝わっているのです。そして、伝わった相手に対して私は不信感を全然抱いてい無かっただけに、思いがけず彼女を欺いたような結果になってしまい、酷く罪悪感めいたものを彼女に感じたのでした。

 


日帰り旅行

2018-02-05 18:27:41 | 日記

 最初に友人になった彼女でしたが、殆ど話す事無く過ぎた学生時代でした。それでも彼女と2人だけで話した思い出はあります。知り合った最初の頃、生協の自動販売機でコーヒーを買った時、彼女からコーヒーがダメだと聞いた事や、冬の風邪の時期、同じ専攻の友人4人グループの内2人が休み、偶然彼女と2人だけになった時、空き時間に小部屋の教室で自習しながらぽつぽつ話などした覚えがあります。

 そんな中でも2人殆ど会話が無く、何を話したのか覚えが無いのですが、彼女は濡れた薄地のハンカチをヒーターの上に広げて乾かしていました。そのフェミニンな光景や、彼女がポツンと言った言葉を覚えています。

「いじいじしてる。」

『?』彼女のその言葉に対して何だろうと私が思った事。『私の事かしら?』そう思ってみたりしました。

「好きなら好きでいいじゃない。」

続けて彼女がそんな事を言ったのを覚えています。

『?』、私生活は勿論学校の事もですが、彼女と2人だけでしんみりと話す機会が全然無かった私です。彼女の言葉が何を差しているのか皆目見当がつきませんでした。怪訝でした。そして、考えている内に私の脳裏には休んでいる友人の1人、私と同じ下宿、同じサークルの友人の顔が浮かびました。彼女は彼女から何か聞いているのだろうかと思いつきました。

 『?』、それでもやはり合点は行きませんでした。好き?誰を?私が?という具合です。彼女の言葉に思い当たる人や出来事が私にはありませんでした。そこで休んでいる友人と私の間の出来事、これまでの彼女との遣り取りを思い出してみました。


何でしょう?

2018-02-05 12:28:58 | 日記

 年齢のせいかよく間違えている事があります。後から気が付いて訂正したりします。前回は「流れに掉さす」を書いたのですが、「立て板に水」とかも間違えやすいのではと思います。何でも自分で辞書を繰って確認するのが一番良いですね。

 「口八丁手八丁」という言葉が有ります。友人がよく使っていて、私は意味や使い方が分からずある日聞いてみたものです。

友人曰く、何でもやり手の人の事だという事でした。何でもやり手?益々分からない私でしたが、自分で辞書を引いてみると、喋る事もする事も非常に達者な事とあります。辞書には「口も八丁手も八丁」で出ています。私にすると、未だに何となく分かったような分からないような言葉です。だから私はこの言葉を使いません。苦手な言葉ですね。