水平飛行になると、もう機内の様子は落ち着いていました。体の方も楽になりました。
「良かったですね、大した事が無くて。」
私はお隣の席のご主人に話しかけました。ご主人の方は私の意見に賛成できかねたようで微笑んだだけでだんまりでした。その隣の奥様はというと、静かに目を閉じて休んでいるようでした。機内の様子を見てみると、それなりに話声はしていて、落ち着いた雰囲気のようでした。動いている人も何人か見え、私には特に大事があったようには見えませんでした。『案外酷い状態でもなかったのだわ。』と、ホッとしました。
あまり他所の御主人に話しかけても、と、私は目の前の座席の背に挟み込んであった冊子を読んだり、テレビ画面のイヤホンを耳にして、流れて来る音声の調節をしたりしていました。飛行中は夜間に入りますから、毛布などを取り寝る準備をしていたかもしれません。目に映る機内の中には、当然かもしれませんが見知った顔は1人も居ませんでした。私はニッコリと安心しました。
機内食については全然覚えがありませんが、朝食は出ていたと思います。スクランブルエッグでハムを巻き込んだようなおかずを覚えています。何時の機内食かわかりませんが、初めて食べた献立でしたからよく覚えています。そして、このおかずは私がこの旅を終えてから可なりの間、長期に渡って我が家の定番の朝食の1つになりました。
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