葉山の四季

葉山の四季をお伝えしたいと思います。

不破さんの「未来社会論」ー4ー「原発問題」

2018-09-26 21:41:14 | kaeruの『資本論』

   昨日は、アメリカの若者のあいだで社会主義旋風が吹き出している話で、不破さんの示す「三つの問題点」のその1を紹介しました。

今日はそのその2「原発問題」です。

今日の「しんぶん赤旗」記事中の解説部分です。

「社会通念」で火山リスク容認

【 解説 】
   広島高裁の昨年12月の決定は、阿蘇カルデラで約9万年前に起きた過去最大級の噴火について、「火砕流が到着した可能性は十分小さいと評価できず、原発の立地は認められない」と判断し、今年9月30日まで伊方原発の運転停止を命じました。
   今回の決定も、過去の阿蘇カルデラ噴火の火砕流が伊方原発敷地に到達した可能性を認め、規制委の内規である「火山ガイド」に従うなら「伊方原発敷地内に原子力発電所を設置することは認められないことになる」としています。
   昨年12月の決定が火山ガイドを厳格に適用したのに対し、今回は、火山ガイドの内容が不合理だと判断。巨大噴火の危険の想定について「社会通念を基準として判断せざるを得ない」などと主張。巨大噴火が発生する可能性が「相応の根拠を持って示されない限り」、伊方原発の立地は不適とはならないと結論づけました。
   現在の知見では巨大噴火について「前駆現象を的確にとらえることはできず、具体的予防措置を事前に取ることはできない」と認めているにもかかわらずです。つまり予測不可能な巨大地震が巨大地震が原発の運用期間中に発生する可能性を「相応の根拠を持って」示すという、不可能な要求を住民に課しているのです。
   四電の申し立ては9月30日を過ぎれば、利益がなくなります。住民側弁護団は声明で「四電の保全異議の申し立ての却下を避けて、急いでずさんな決定を出したのではないか」と指摘します。
   実際、今回の異議審で、住民側は火山や地震の専門家の証人尋問を求めましたが、広島高裁は全員を不採用。四電側には火山灰対策に関する文書を卓急に提出するよう促すなど、審査を急ぐ姿勢を示したため、住民側は裁判官の忌避を申し立て、却下されています。

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不破さんの掲載文より。

 原発問題ーー人類社会への社会的責任の放棄

   次に原発の問題です。

   第二次大戦後の世界で、原子力発電が安全性の問題や本当のコスト問題などの本格的な検討もなしに、安易に広がったのも、利潤第一主義の害悪の典型的な現われの一つだと言わなければなりません。なかでも、被爆国である日本を、411基の原発が立ち並ぶ世界第三の原発国家[★]に変えてしまったのは、その害悪の最大のもので、それを推進してきた日本政府と電力業界の責任は、徹底的に追及されるべきでしょう。
 

   ★ 世界の原発数と国別順位 2018年1月時点での世界の原発総数は443 基、国別の順位を見ると、1位·アメリカ99基、2位·フランス58基、3位·日本42基です。国土面積の小さい島国の日本に、世界の原発の10%が集中しているのです。

 

   原子核の分裂、融合の際に起こる核エネルギーの発見(1938年)は、人類史上の一大事件でした。不幸なことは、この核エネルギーの利用が、もっぱら戦争のための軍事利用という目的で始まったことです。最初は原子爆弾の研究・開発がヒトラー・ドイツ、次いでアメリカで始まり、この競争で勝利を収めたアメリカは、1945年8月、広島・長崎の巨大な惨害をうみだしました。これは、反ファシズム世界戦争の大義を傷つける人類史的な暴挙でした。

   戦後、アメリカは、それにくわえて核エネルギーの軍事利用の新しい道の開発にすすみました。核物質を燃料として燃やして、画期的な航続力をもつ潜水艦をつくろうという研究です。この研究が超スピードで成功をおさめ、1954年には原子炉(動力炉)を動力とする最初の戦闘艦、原子力潜水艦第1号のノーチラス号が完成し、活動を始めました。
   ここから、利潤鄕第一主義の活動が始まりました。これを民間用に転用すれば、安いコストで大量の電力をつくりだせるという思惑で、アメリカの電力業界がそれに飛びついたのです。しかし、軍部の手による原子炉の開発は、もともと戦争用の開発ですから、安全などは二の次、三の次でした。またコストが安いといっても、計算されているのは、当面のいわば運転コストだけで、原発が吐き出す大量の放射性廃棄物の処理の問題などは、まったく頭の外においた話でした。
   こうして、人間社会の運命にかかわるこれらの問題に目をつぶったまま、アメリカの電力業界が、軍艦用の「動力炉」を転用して原子力発電を開始し、それがすぐ日本の電力業界に持ち込まれたのでした。アメリカの場合でも日本の場合でも、民間への転用に当たって、安全性の検証や後処理後始末までふくめたコスト計算などを、本格的にはやらないまま、利潤第一主義に突き動かされてこの転用を強行してしまったのです。
   日本自身が福島原発の大災害を経験したいまでも、日本の政府と電力業界は、原子力発電の継続に固執しています。これはまったく道理の立たない無謀きわまる政策です。自民党政府と日本財界はいまでもこの原子力発電にしがみついていますが、それは、国民にとっても日本経済にとっても、その将来を脅かす何重もの危険をはらんでいるのです。
   (1) 第1は、原発大災害の危機です。
   世界はすでに、アメリカのスリーマイル事故(1979年)、旧ソ連のチェルノブイリ(1986年)、日本の福島原発事故(2011年)と、三度にわたる原発大災害を経験してきました。なかでも、福島の原発事故は三つの原子炉が爆発し溶融するという史上初の大規模災害でした。7年たったいまでも、爆発した原発内部の実情の調査さえ、序の口についたかつかないかという段階にあり、炉底に沈んだ溶融核燃料を取り出すことなどは、まったく何の見通しもついていません。
   日本のように地殻や気候の変動の激しい列島では、どの地域の原発であろうと、こうした大災害を引き起こす可能性を必ずはらんでいるのです。
  (2) 第二は、原発が生み出す使用済み核燃料を処理する有効な方式が見いだせず、この面だけからいっても、日本の原発がすでに存続不能の状態に陥っていることです。政府の原発推進政策には、この点で、最初から「トイレなきマンション」づくりという批判が浴びせられてきました。これに対して、政府はいつも、使用済み核燃料理する「核燃料サイクル」をつくるから心配ない、とこたえてきました。しかし、実態はどうか。何十年たって日本国内での再処理施設の建設がすすまず、ごく一部をヨーロッパに送って、イギリスやフランスに再処理をお願
ている始末です。いま、使用済み核燃料は、それぞれの原発が特別のプールをつくって、そこに貯蔵していますが、そのプールにすでに1万8000トンの使用済み核燃料が収容されており、すでに満杯状態に近づいている原発も各地に現れてる始末です。
   問題はそれだけではありません。再処理された核燃は、体積こそ大幅に縮小しますが、放射能はそのままでから、人間が近寄ったらただちに生命を落とすほど、猛烈な危険性をもった放射能の塊(高レベル放射性廃棄物) になります。そしてこの放射能が人間に危険を及ぼさない程度に減衰するまでには数万年から10万年かかるといいますから、この処分は簡単なことではないのです。
   いま一番有力な方法といわれているのは、「地層処分」といって、地下数百メートルのところに貯蔵室をつくってそこに閉じ込める方法ですが、地球は、誕生以来、地殻レベルの巨大な変動を続けてきた惑星です。比較的地殻が安定しているとされるヨーロッパでも、万年といったスケールで、地下の貯蔵室の安全を誰が保証できるのでしょうか。
   とくに日本のような、三つの大陸プレートが重なり合う独特の地帯を基盤とする火山·地震列島で、数万年もの練練にたえる適地を見つけるというのは、まったく不可能だというべきでしょう。
  (3) 第三は、原子力発電継続は、国民の莫大な経済的負担なしにはなりたたないことです。電力業界は、原子力発電の開始に当たって、電力コストが安いことをうたい文句の一つにしましたが、これはまったくのごまかしでした。
   そのさい、コスト計算の費用にくみいれたのは、発電機能にかわる直接の経費が主で、災害が起きた場合の損害補償や被害を受けた地域の復旧の費用などは、計算の外においていました。実際、福島の原発事故の場合にも、当事者の東京電力は、損害補償の一部を負担しただけで、あとは国がやるのが当然だという態度をとっています。国が負担するというのは、結局、経済的負担を国民の税金でまかなえということ。こんな無法な態度を平然ととっている産業界は、電力業界以外にはありません。失敗した「核燃料サイクル」の中核、もんじゅ、の後始末も全額公費で、国民の負担に転嫁されます。
   さらに、日本ではまだ実現からほど遠い状態にありますが、核燃料廃棄物の再処理にくわえて、最終の産物である高レベル放射性廃棄物の「地層処分」のコストまで計算に入れるとすれば(現在ではまったく計算不可能ですが)、その建設および数万年におよぶ管理のコストは、おそらく天文学的な数字になるでしょう。
   現在の原子力発電は、これらの巨大な費用はすべて社会が負担することを前提にして、なりたっているのです。史上空前の災害をひきおこし、回復しがたい被害を福島県をはじめ各地の住民にあたえながら、原子力発電の継続にともなう費用の大きな部分を社会、すなわち国民に転化し、原子力災害の危険に目をつぶって、各地の原発の再稼働を急ぐ日本の電力業界、またそれと一体化した日本政府の態度は、利潤第一主義の害悪の、現代における最も象徴的な現われだといっても、けっして言いすぎではないでしょう。

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「てんがらもんラジオ」に繋げる。

2018-09-26 12:20:22 | 「てんがらもんラジオ」

ブログ読者の方から「FMぎんが」への接続の仕方の問い合わせがありましたので、 ここで私の接続の仕方ですが記しておきます。

Google 等で「FM聴 for Commuity」と検索してみて下さい、

出た画面のなかのここをクリック、

 すると、多くのFM局名が出ますので、ここをクリックする。

 

なお、「てんがらもんラジオ」を聴きながら録音出来るアプリがありました。アイパッド専用かiOSだけなのかわかりませんが、私のアイパッドでは使えます。

これも「FeedBackRec」で検索すると、

 これをクリックする。

録音で注意をするのは、ラジオ音だけでなく周りの音も入ります。「てんがらもんラジオ」だけを録音するわけですから、静かな場所に置いてということですね。

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今日(18/9/26) の「しんぶん赤旗」

2018-09-26 10:42:13 | kaeruの「しんぶん赤旗」

今日の「しんぶん赤旗」

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