ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

蛇崩(ダグエ)山から笠捨山へ(11.04)

2006-11-05 18:05:02 | 山日記
6時30分、上葛川を出発。吊り橋を渡って山腹の植林帯を急登する
こと1時間、標高差400m程を登って尾根に出ました。


雲海の上に熊野の山々が浮かんでいます。


さらに斜面をトラバースした後、分かり難い道を急登して熊谷ノ頭
に着き、ここから約1キロの尾根道を緩やかに二つのピークを越して
蛇崩山頂(1172m)に立ちました。


朝の出発から3時間経っていました。しかしブナとカラマツの黄葉に
コミネカエデの赤い色が混じる美しい林に囲まれた山頂は、期待に
違わない、奈良の秘境と言ってよい程素晴らしいところでした。


熊谷ノ頭に帰り、正面の木の間越しに見えるの笠捨山を目指します。
二つのピークを越し、最後は胸を突くような急登に息を弾ませて
双耳峰の東峰に着きました。


ここは電波反射板が立つ広い頂で素晴らしい展望が拡がっています。
孔雀岳、釈迦ヶ岳、行仙岳…と奥駈道が通る山々がずらりと居並んで
出迎えてくれました。


笠捨山山頂(1352m)で会旗を囲んで記念撮影(写真:中島隆氏)。
遠路徳島から参加の3名を含め支部会員12、一般参加7の19名。
去年5月、ここに着いたのは激しい雨が降りしきる中でしたが、今日はこの青空。
みんなの顔も晴れやかです。

想い出の奥駈道を葛川辻まで辿り、そこから下山にかかります。


急な下りではないのですが、このような桟道、崩れた沢のトラバース
などを何度となく繰り返し、15時前にバスの待つ上葛川に下りました。

温泉地(とうせんじ)温泉で汗を流し、ドライバーさんの好意で酒屋の
前で停車して貰いました。冷たいビールが心地よく乾いた身体に染み
こんで行きました。天気にも、展望にも、紅葉にも…そして何よりも
素晴らしい仲間達に恵まれた、楽しい二日間の山行でした。

玉置山から宝冠ノ森(11.03)

2006-11-05 12:40:18 | 山日記
エジプトの記事をしばらく中断して、二人で参加した日本山岳会
関西支部11月例会の様子をレポートします。

11月3日、朝8時近鉄大和八木駅前を貸切バスでスタート、紅葉の
大峰南部の山へ向かいます。まず南奥駈道最後の行場「宝冠ノ森」
を目指しました。


林道の途中でバスを下り、餓え(カツエ)坂を登って玉置山に着き
ました。
去年5月奥駈以来の山頂には、快晴の空からさんさんと陽の光が
降り注いでいました。


玉置山頂から宝冠ノ森方面の展望です。南東に延びる尾根上に
1064m、1057mと二つのピークが、さらにその右に小さいピーク
が見えます。宝冠ノ森へはこれらのピークを越えていきます。


二番目のピークから道は右折しますが、直進して断崖の上にある
展望台にでました。美しく紅葉し始めた宝冠ノ森方面を見たところ。
白く光っているのは蛇行して流れる熊野川です。


二番目のピークへ帰り右へ行くと、ロープの付いた道の急降下となり、
さらに鎖のついた大きな一枚岩を下ります。殆どスタンスがないので
ちょっと難しいクライミングダウンです。コルに下りて反対側の岩場
を登り返して宝冠ノ森に着きました。


静かな林の中に秘伝の置かれた岩があり、そこが宝冠ノ森の行場
です。手を合わせ般若心経を唱えました。(写真撮影・中島隆氏)


少し先の断崖の上からは明日登る蛇崩山、笠捨山や紀州の山々が
美しく望めました。元の道を戻り玉置神社に参拝した後、バスで
上葛川へ。


今日の泊まり「民宿・うらしま」では、可愛い熊さんが出迎えてくれま
した。