万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ちりばめたガラスを楽しむ万華鏡

2006-07-02 23:37:03 | 万華鏡ブログ
この写真は、ステンドガラスの万華鏡作家、スー・リオーの限定版「エコー」のオブジェクト部分です。異なる形、色、質感のガラス片やガラス細工を組み合わせ、筒状(シリンダー)に作り上げています。このタイプは、ドライオブジェクト、ホィールタイプのバリエーションといえるでしょう。つなぎのはんだ部分にはドットの装飾を施し、全体の色合いを考えて、雰囲気に合うように銅色に着色しています。ミラーの筒の先端部に縦軸を中心に回転させて映像の変化を楽しみます。1回転すれば、元の位置に戻るという制限があるにもかかわらず、映像は美しく、何度も回転させて見てしまいます。それは、明るさ、光のあたる方向、光の種類によっても映りこむ映像が単一ではありえないからでしょう。通常のオブジェクトと違い、光はシリンダーの側面から斜めに当たって入ってくるのです。 映像の可能性を求めて、作家の挑戦する姿勢の見えるところだと思います。オブジェクトがセルの中に密閉されているフリーフォール(ばらばらに無作為に動くという意味)の万華鏡ほどの変化の大きさは無いにしても、オブジェクトを外観のデザインに組み込み、そのままの姿を楽しみ、内部映像をも楽しむという、この作品への作家のこだわりが良く分かります。重なり合う円の模様が美しいダイクロイックガラスをボディーのトップに使い、後は黒のガラスでまとめることで、シリンダー部分の華やかさを上手に演出しています。色や光の響きあう作品「エコー」のこだわり部分をご紹介したいと思いました。
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