Reflections

時のかけらたち

スコット・ホールで小さなクリスマス ・・・ petit concert at Scott Hall

2023-12-21 23:59:35 | music

12月21日

とても贅沢なコンサートでした。早稲田のスコットホールでベルカントの教室の山畑春子先生が
指導していた中野児童合唱団の子供2人によるコンサートと安藤先生、山畑先生のオペラアリア等、全員の
クリスマスソングと楽しいプログラムでした。児童合唱団もコロナの影響を受け、休止の中子供たちも成長
そして残った子供は二人だったとか・・ 子供の澄んだ声が教会の中にピュアな音楽になって広がりました。
このコンサートのことを知ったのは16日のこと。あまりにも急だったので来れる人が少なかったのですが
プライベートコンサートのようでこんなに素敵なコンサートを聴けないなんてもったいないと思いました。
先生もっと早く宣伝して!

オンブラ・マイ・フでは私の結婚式での光景が浮かんできました。この曲が教会の後ろから流れてきました。
フロモン神父さんがよく知っている曲が流れますから、そしたら父と一緒に教会のバージンロードを
歩いてきてくださいねと言われて、私は他の曲だと思いこんでいたのでえっこの曲?と思って父と
行っていいのかななんて言いながら歩き始めたことを思い出しました。猛反対にあった結婚でしたが
父と腕を組んで歩くことができました。あれから長い月日が流れました。

私の大好きな曲、「私を泣かせてください」では家族とも社会とも縁を切って孤独の中にいる友人の
ことが自然に思われました。まだ主人とも出会う前の絵の仲間でみんなで、そして時に二人で
絵を見に行ったりしていましたがその後お互いに結婚して7年に一度くらい会う程度でしたが友人で
あり続け、そして再び十数年ぶりに巡り会った人は今ではさらっと過去のことをたまに話すのですが
どれだけの苦悩の中にいたのかはかり知ることもできません。

このヘンデルの2曲は私の大好きな曲で目に涙がたまりました。「オンブラ・マイ・フ」が安藤先生のテノールと
「私を泣かせてください」が山畑先生のソプラノで意表を突かれました。逆かと思っていました。

クリスマスソングでは「諸人こぞりて」や「清しこの夜」を一緒に口ずさみ、子供の頃の家でのクリスマスを
思い出しました。父は歌が好きで新年には「年の初めの~♪」なんて歌っていました。残業続きでふだんは
一緒に夕食もとれないような暮らしでした。

 

ラ・ボエームの「冷たき手」が始まった時に、家でよく聞いていたネトレプコとビリャソンのCDのビリャソンと
同じくらいに良かったと思いました。教会は音の響きといい素晴らしかったです。

先生たちの曲は習った曲もありどれもよくて、なじみのある曲ばかりでした。モリコーネの曲のピアノもとてもよかったです。

優乃ちゃんの劇団四季の子供ミュージカル「人間になりたがった猫」から”すてきな友達”がソロで素直な声でまっすぐ心に
響きました。

 

 

 

ヴォリーズの建築は好きなので以前見学に来たことがあったり、日本語教育の研修を受けようと思ったときに
コロナで数年なくなって、機会を逃したことがありました。亡くなった私の音楽の友達がここで日本語を教えていました。

今ではなんだか撮影禁止のマークが入口にかけてあって、せっかくの先生のすてきな衣装も写すことができませんでした。

急に寒くなった冬らしい日。思いっきり暖かくして出かけました。
歩いて行ける場所のコンサートは気軽に出かけることができました。

 

私自身浄められたようなコンサートでした。振り返ると人の一生なんて短いものだと
思いました。

 

Dec. 21 2023   Waseda

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