碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

「TBSレビュー」の収録

2014年04月22日 | テレビ・ラジオ・メディア
司会は木村郁美アナウンサー


赤坂のTBSへ。

29日(日)に放送する「TBSレビュー」の収録でした。

今回のテーマは「解説番組」です。

解説番組と聞いて、真っ先に浮かんでくるのは、池上彰さんのご尊顔かもしれません(笑)。

その辺りも含め、あれこれお話していますので、ご覧いただければと思います。

4月29日(日)
朝5時30分~6時
「TBSレビュー」


そういえば、この「TBSレビュー」という番組も、放送に特化した老舗の“解説番組”ってことになりますね(笑)。


村上春樹作品の「中頓別町」は、「上十二滝町」に

2014年04月21日 | 書評した本たち

村上春樹さんの新刊「女のいない男たち」(文藝春秋)が出ました。

この短編集に収録されている「ドライブ・マイ・カー」が、「文藝春秋」に掲載された時、タバコのポイ捨ての場面が問題になった。

ポイ捨てをする登場人物の女性が、北海道の実在の町「中頓別(なかとんべつ)」出身という設定になっていた。

そして主人公が「たぶん中頓別町ではみんなが普通にやっていることなのだろう」と感想を述べたのだ。

すると、町会議員が、我が町に対する「偏見と誤解が広がる」と抗議し、それが新聞記事となって広がった。

村上さんは、単行本化の際に変えることを表明し、騒動はおさまった。

で、読んでみると、「中頓別町」は、架空の「上十二滝(かみじゅうにたき)町」になっていました。

「たぶん上十二滝町ではみんなが普通にやっていることなのだろう」って。

中頓別町の議員さんは、これでよかったのかな?

読者としては、やはり中頓別町のほうがよかったと思うのですが・・・・。

<このブログ内での関連記事>
2014年02月20日
週刊朝日で、村上春樹作品「中頓別町」問題について解説
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/6a32247b7d4ff88869ffb60e775bc58e





今週、「読んで書評を書いた本」は次の通りです。

中原清一郎 『カノン』 河出書房新社

門田隆将 『記者たちは海に向かった』 角川書店

小路幸也 『スタンダップダブル!甲子園ステージ』 
角川春樹事務所

小林史憲 『テレビに映る中国の97%は嘘である』 講談社α新書

加島祥造 『アー・ユー・フリー?』 小学館

上野千鶴子 『映画から見える世界』 第三書館

沢野ひとし 『北京食堂の夕暮れ』 本の雑誌社

* これらの書評は、
  発売中の『週刊新潮』(4月24日号)
  読書欄に掲載されています。


【気まぐれ写真館】 教え子の結婚式 2014.04.20

2014年04月21日 | 気まぐれ写真館


Radiko「全国のラジオ聴き放題」に拍手!

2014年04月20日 | テレビ・ラジオ・メディア

遅ればせながら・・・・すごいぞ、radiko!

ついに、全国のラジオ放送が、radikoで聴けるようになったのだ!

Radikoが始まった時、いつかこうなってくれたらいいのに、と思っていたことが実現したわけです。

月額350円で、全国のラジオ聴き放題!は安い。

さっそく申し込みました。

これで、時々出演させていただく名古屋の東海ラジオや広島のRCCラジオも聴けるぞ。

ただ、札幌のFM NORTH WAVEが入っていないのは、なぜだ!(怒)

エアG(FM北海道)やSTVラジオなどは聴けるのに、ヒジョーに残念。

まあ、いずれ何とかしてください、とお願いしておきます。

【気まぐれ写真館】 信州・松本 女鳥羽川(めとばがわ)の桜 2014.04.19

2014年04月20日 | 気まぐれ写真館


週刊新潮で、「春ドラマ」について解説

2014年04月19日 | メディアでのコメント・論評

発売中の「週刊新潮」最新号に、「春ドラマ」に関する特集記事が掲載されました。

この中で、いくつかのドラマについて解説しています。

私のコメント部分だけピックアップしますので、記事全体は本誌を
ご覧ください(笑)。



特集
「月9」も恋愛を捨てた
「春ドラマ」の出来不出来

TBS系「ルーズベルト・ゲーム」は、池井戸潤氏の同名の小説が
原作で、

「唐沢寿明や江口洋介、壇れいといった豪華な顔ぶれが演じるのが魅力で、今期の注目作のひとつです」

上智大学の碓井広義教授(メディア論)は、こう期待を述べつつ、続ける。

「杏が主役の日本テレビ『花咲舞が黙ってない』の原作も池井戸作品。同じ原作者のドラマが同時期にかち合うとは情けない。二匹目のドジョウを狙って安直だとの誹りを免れないでしょう」


(中略)

また、最近は恋愛モノが低調で、今期はフジテレビ系の「続・最後から二番目の恋」が唯一だが、

「主演は小泉今日子と中井貴一の中年男女。最近の男性週刊誌は、盛んに中高年のセックスを特集していますが、そうした風潮に
合致していますね」(碓井教授)


(中略)

いわゆる“月9”も裏社会が舞台の「極悪がんぼ」になった。

碓井教授も、これまでの月9と比べての違和感を口にするのだが、その一方で、

「主役の尾野真千子が演じるのは、蓮っ葉なところがある女性で、彼女がここまでの汚れ役に挑戦するのは初めてだと思います。開き直った女性の強さを見事に演じている。それに、初回を見るかぎり展開もスピーディで、三浦友和や小林薫演じるひと癖もふた癖もありそうな登場人物が、今後どんな役割を演じるのか気になる。次も見たくなる魅力があります」


(中略)

さて、ひしめく警察モノだが、最も注目の時間帯は木曜21時。TBS系「MOZU」とテレビ朝日系の「BORDER」が、かち合っているのである。

まず、「MOZU」について、

「2年前にTBSがWOWOWと共同制作した『ダブルフェイス』の監督、それに西島秀俊と香川照之が再び顔を揃え、出色の出来です。大勢のエキストラを動員した爆破シーンも相当に迫力があって、映画のようにスケールが大きい」

と、碓井教授は高評価。


(中略)

事件、闇社会、復讐――。よくぞここまで社会の負の面に焦点を当てたドラマばかりを作るものだ、と感心ついでに、ブラック企業モノを挙げよう。

フジテレビ「ブラック・プレジデント」は、急成長を遂げたブラック企業の社長が大学に入学するという物語で、碓井教授は、

「企業とキャンパスの両方が舞台というのは、意外と今までなかった。ある程度の地位の社会人が大学に通い直すというのも、昨今の風潮を反映しています」

と面白がる。


(中略)

最後に、3月末から始まったNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」についても触れておきたい。

「『赤毛のアン』を日本で最初に翻訳した岡村花子という昔の知識人女性と、それを演じる吉高由里子の現代的な自由奔放さとの間に、ギャップがあるようにも思えますが、吉高が演じきるならば、それはそれで面白い。また、ベルリン国際映画祭の最優秀女優賞を受賞した黒木華も、気になる存在ですね」(碓井教授)

なんだかんだ言って、見逃すと筋がわからなくなる朝ドラのほうが視聴率は高く、「花子とアン」も2週目が平均21.5%と、「ごちそうさん」を上回った。結局、ドラマに内容が伴えば、視聴者の“こらえ症”も戻る、ということか。

(週刊新潮 2014.04.24号)



今週の「金曜オトナイト」も、巨泉さんスペシャル!

2014年04月18日 | 金曜オトナイト

2014年4月18日(金)
夜10時54分~夜11時24分
大竹まことの金曜オトナイト

2週連続!特別企画
【大橋巨泉の「遺言」を聞きに自宅を直撃!SP】

巨泉さんスペシャル第2弾!




<出演者>
ゲスト:大橋巨泉

大竹まこと、山口もえ、碓井広義(上智大学教授)
繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)

<番組内容>
2005年に胃がんの手術
2013年11月に中咽頭がんのため入院。
その後放射線治療を行い、スタジオにゲスト出演することが難しことから大橋巨泉の自宅へ大竹まことが直撃取材!
大橋巨泉がテレビ ギリギリのレベルで死ぬ前に伝えておきたい思いを語り尽くす!
放送ギリギリの発言も!?果たしてその遺言とは!?
テレビ・メディアへの遺言
若者への遺言
ニッポン政治への遺言
家族への遺言
さらに、遺言として伝えたい「人生で最高」の映画を紹介!


東京・四谷で、北海道テレビの取材

2014年04月18日 | テレビ・ラジオ・メディア

HTB北海道テレビの取材を受けました。

いえ、札幌ではなく、四谷キャンパスまで来て下さったのです。

来週の月曜、4月21日が「民放の日」で、HTBはさまざまな企画を
準備しているそうです。

来週末には、私は例によって札幌でのスタジオ生出演があるのですが、それじゃ間に合わないということで。

今回の取材は、「これからの民放・これからの地方局」というテーマでのインタビューでした。

21日午後の「イチオシ!」で使われるとのこと。

たぶん90秒くらいに編集されるはずですが(笑)、後日、拝見させていただきます。

HTBチームは、このあと、もう1ヶ所での撮影を行い、夜の便で札幌へと帰還。

日帰り取材、おつかれさまでした!

【気まぐれ写真館】 新学期 「碓井ゼミ」2・3年生集合 2014.04.17

2014年04月18日 | 大学

「花咲舞」は、「半沢直樹」に非ず

2014年04月17日 | テレビ・ラジオ・メディア

池井戸潤さんの「不祥事」は、最近、新装版が出ましたが、元々は約10年前に出た連作短編集です。

珍しく女性が主人公で、しかも銀行員。

それなりに楽しめる一冊です。

銀行は池井戸さんの元・職場であり、小説の舞台としてもよく登場します。

ドラマ「半沢直樹」の原作となった「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」もそうですね。

さて、「不祥事」をドラマ化したのが、日本テレビの「花咲舞が黙ってない」。

今夜(もう昨夜か)、1回目(原作「過払い」)が放送されました。

主演は、「ごちそうさん」の杏。

事前のPRでは、まるで「女性版・半沢直樹」みたいにモウレツなアピールが行われていましたが、原作を読んでいたので、「そんなふうにはならないよなあ」と思っていました。

で、実際に、そんなふうじゃなかった(笑)。

「花咲舞」は、「半沢直樹」に非ず。

いや、別に「非ず」でもいいんです。

「半沢直樹」に便乗しようとしてきた日テレがいけないわけで(笑)。

あれはあれ、これはこれ。

銀行っていう舞台は珍しいかもしれませんが、いわゆる、ひとつの、フツーの「OLドラマ」ですね。

特に、いいも、悪いもありません。

決して、「半沢直樹」の時みたいに社会現象になったりはしないので(笑)、のんびり視聴すればいいと思います。

私は、20年前からご縁のある上川隆也さんが出ていなかったら、見なかったかもしれません。

その上川さんには申し訳ないけど、多分、来週からは、見ないなあ(笑)。


優れた海外ドラマのような、「MOZU~百舌の叫ぶ夜~」

2014年04月16日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、TBS「MOZU~百舌(もず)の叫ぶ夜~」について書きました。

期待に背かない内容で、2回目以降も必見の1本になりそうです。


「MOZU~百舌の叫ぶ夜~」TBS
優れた海外ドラマのようなしっかりした骨格を
俳優たちが見事に体現化している

春ドラマの真打ち登場と言っていい。TBS「MOZU~百舌(もず)の叫ぶ夜~」(木曜夜9時)。12年の「ダブルフェイス」と同様、WOWOWとの共同制作である。

東京の銀座界隈で爆発が起きる。テロの可能性が高い。爆弾所持者と思われる男(田中要次)と、現場に居合わせたという公安の女性刑事(真木よう子)の関係は不明だ。

また犠牲者の中に元公安で現在は主婦の千尋(石田ゆり子)がいた。その夫は公安部特務第一課の倉木(西島秀俊)だ。妻の死の謎を解くべく動き出す倉木。捜査一課の大杉(香川照之)も独自の捜査を進めていく。

テロ組織vs.警察、刑事部vs.公安部、西島vs.香川などいくつもの対立軸があるが、それをさばく脚本(仁志光佑)と演出(羽住英一郎)の手際がよく、飽きさせない。

「ダブルフェイス」もそうだったが、優れた海外ドラマのようなしっかりした骨格を、俳優たちが見事に体現化している。

さらに繁華街の爆発現場、けが人が収容される病院なども予算と人員を投入して手抜きがない。

感心するのは、捜査本部となった大会議室の片隅に水とコーヒーのサーバーが置かれていたことだ。しかも残量がわずかで使用感がある。

ほんの一瞬しか映らないし、アップになるわけでもない。しかし、こうした細部もまたドラマのリアリティーを下支えしているのだ。

(日刊ゲンダイ 2014.04.15)

「春ドラマ」の第一印象

2014年04月15日 | テレビ・ラジオ・メディア


「春ドラマ」について、取材を受けました。

で、以下のような話を・・・・


まず、全体の印象。

まだ放送が始まっていないものもあるのですが、冬クールに比べて元気な雰囲気がある。

いいことです(笑)。

ざっと見渡して、刑事ドラマが多い。

いや、同クールに7~8本は多過ぎでしょう。

ちょっとした粗製乱造かも。

しかも、他との差別化を狙って「特殊」とか「特別」とか、普通の警察・刑事とは違うんだよ、という具合にしたけど、今度は「特殊」や「特別」の横並びになっちゃった(笑)。

そんな刑事ドラマ乱立の中で、抜きん出ているのは、「MOZU」(TBS)ですね。

WOWOWとの共同制作で、傑作「ダブルフェイス」のキャスト・スタッフが再集結。

初回の出来も上々で、これは明らかにレベルが違います。

それから、刑事物が大量にあるので、逆に視聴者の目がそれ以外に行くんじゃないだろうか。

たとえば、

高校野球ドラマ「弱くても勝てます」(日テレ)。

医者物にして復讐譚「アリスの棘」(TBS)。

などを面白く見ました。

また、路線を変えたフジの月9「極悪がんぼ」。

ひどい、いや、すごいタイトルだ(笑)。

初回の演出は、さすが大御所・河毛俊作でしたし、尾野真千子もいい味出してるのですが、夜9時じゃなくて、10時とか、11時とかだとぴったりなのに、とも思いました。

いずれにせよ、今週ようやく始まるいくつかも含め、やはり全体として、凍えた冬クールより元気なことは確かです。


1回だけの「村上朝日堂」復活、そして安西水丸さんに合掌

2014年04月13日 | 書評した本たち



先月19日に、イラストレーターの安西水丸さんが亡くなった。

享年71。

「週刊朝日」最新号の表紙は、追悼の意味で、水丸さんの作品で
飾られている。

そして、<1回だけの「村上朝日堂」復活!>の文字も見える。



本当に、「1回だけの」というか、本当にこれが最後なんだろうなあ。

「村上朝日堂」シリーズは、大好きな連載だった。

文:村上春樹、え:安西水丸。

文章もだけれど、水丸さんの「え」、つまりイラストが心地よかった。

村上さんは、刊行予定の「セロニアス・モンクのいた風景」という単行本(読みたい!)の表紙を、水丸さんに依頼していたそうだ(見たかった!)。



嵐山光三郎さんの連載「コンセント抜いたか」でも、水丸さんに触れている。

水丸さんはカレーが好きだったそうだ。

日曜は、カレーにしてみよう。

合掌。




今週、「読んで書評を書いた本」は次の通りです。

緒川 怜 『迷宮捜査』 光文社

瀬戸川宗太 『思い出のアメリカテレビ映画』 平凡社新書

佐藤卓己 『災後のメディア空間』 中央公論新社

塩澤実信 『昭和のヒット歌謡物語』 展望社

* これらの書評は、
  発売中の『週刊新潮』(4月17日号)
  読書欄に掲載されています。


映画「白ゆき姫殺人事件」のツイッターに注目

2014年04月13日 | 映画・ビデオ・映像

映画「白ゆき姫殺人事件」を観てきました。

原作が、「告白」の湊かなえさん。

まあ、それが一番の動機で、次が井上真央、貫地谷しほりといった実力派女優陣、そして「ゴールデンスランバー」の中村義洋監督だから、ってところですね。

人里離れた山中で10か所以上を刺され、焼かれた死体が発見される。殺害されたのは典子(菜々緒)で、容疑者は化粧品会社のOL城野美姫(井上真央)。テレビディレクターの赤星雄治(綾野剛)は、美姫の同僚、家族、幼なじみなどに取材。典子が美姫の同期入社で、美人で評判だった一方、美姫は地味で目立たない存在だったことが報道され……。

結論から言えば、映画館で観るのに十分値する、佳作でした。

湊さんお得意の「藪の中」スタイルが生きている。

それぞれが自分の事情を抱えており、自分の都合で、自分にとっての真実を語る。

そう、「記憶は捏造される」のです。

そこにテレビやネット(主にツイッター)などのメディアがからんで、
事態を混乱させ、進展させ、ますます何が本当か、わからなくなる。

この辺り、とても現代的で面白い。

そして、物語の中で、「赤毛のアン」がなんとも有効に使われている。

朝ドラが「花子とアン」というタイミングもどんぴしゃです。

それにしても井上、貫地谷は、やはり上手いなあ。

報道番組の契約ディレクター・綾野剛はハマり役。殺される菜々緒も(笑)。

というわけで、オススメできる邦画の1本です。

フラッシュで、テレビ界「春の改編」についてコメント

2014年04月12日 | メディアでのコメント・論評

発売中の「フラッシュ」最新号。

『総力ワイド 4月改編で白黒ついちゃった 日テレ天下!フジ沈没!血眼の「杏」争奪戦』という特集記事が掲載されました。

この中で、コメントしています。


記事はまず、日テレにスポットを当てています。

・2013年の1年間、テレビ朝日がゴールデン、プライムの2冠を獲得。ゴールデンの1位を奪い返した日テレの好調ぶり。

・日テレが、勝負をかけるドラマには4~5千万円という大きな予算を投下すること。また、女優の杏をキャスティングできたこと。


次に他局の状況へと話題を転じて、22.1%という大改編を行ったテレ朝について。

・ゴールデンに池上彰、深夜に坂上忍の新番組。

・昼ワイドには、元NHKの橋本大二郎・前高知県知事を起用。

この後、私のコメントになっています・・・・

メディア論を専門にする上智大学の碓井広義教授はこう指摘する。

「先日放送されたスペシャルドラマ『宮本武蔵』の主演に木村拓哉を持ってきたとき、少し不安になりましたね。今までのテレ朝なら、渋い役者を持ってきて、『お、コイツできたか』と視聴者に意外性を感じさせていたはず。

ここ数年、テレ朝は独自路線を突き進み、躍進した。それなのに、他局と並び、追い越したことで“らしさ”が消えてしまった。『ウチも、キムタクでドラマを作れる段階まで来たな』という思いがあるとすれば、危険な兆候です」





記事は続いて、フジテレビ「バイキング」、TBS「あさちゃん!」、テレビ東京「なないろ日和!」などについて、期待と不安を。

そして、まとめの部分で、再度コメントです・・・・

局の命運をかけた春の改編。もっとももっとも当たりそうな局はどこか。

「何も変えなかった日テレがいちばんいいと思います。日テレは、番組の軸をしっかり持ちながらも、押しつけがましさがない。一方で、フジはどこか上から目線で、視聴者の論理を無視している。2014年現在の社会とズレが生じてきています」(碓井教授) 


テレビは、常に新しいことに挑戦するメディアだった。“改編なしの日テレ有利”という現状は、テレビ界の衰退を端的に表している。

(フラッシュ 2014.04.22号)