今日はやる事がちょこちょことあって、みどりが来てもやらなくてはならない状況だった・・・。角嶋の親父さんの用事、ティ-ア-トさんの振込み、携帯の支払い・・・
そして、来月の銀座でのギャラリ-の展示の為の梱包発送・・・と。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/63/7e7843079261d41d908b33135b1b1404.jpg)
昨日、これを購入して下さったお客さんがアトリエに持って来て下さったのね。
実は、美術の話でエントリ-代の折り合いを付けたので、作品を展示したいので・・・・
今月末までに発送との事・・・と連絡すると、夜持って行くよ・・・ルートと事。
この方は購入して下さった時から、ずっとあの時のまま付き合って下さる。
この作品は駆け出しの頃に作った作品。作品の後を久しぶりに観ると、13年と書いてあった。誰にも習わず、自己流でタイル屋ごときが作ったと思えば、気迫も伝わって来るし、
作品の重みも感じられる。思い切り上から言ってやる・・・あの頃よりは今の俺には、
きちんとした履歴書を書けるくらいは実績があるから・・・。・・・ごときとね。
しかも以前の自分への、ごときだし、芸術と銘打つのなら昔と一緒では困る。
タイル屋なら俺にも慣れたし、それではその程度・・・しかもそれだけじゃない。
所詮、親がタイル屋だった・・・そんな事で軽く始まったような人生と、生まれて初めて
本気で取り組んでいる人生と一緒ではね・・・そんな人生はゴミで結構。
もしそれを救いたいのなら、本当に認められてきちんと生活が出来るようになって、
きちんとした扱いを受けるようになったら、その時にタイル屋やってて良かった・・・と
救ってもやれるが、今程度ではその程度の低い位置からでは、所詮その程度。
タイル屋の頃の方がきちんと生活していたとなると、とても認められているとは思えない
きちんと、上へ行くまでは意地だけと言われたとしても、意地でも・・・その時までは
きちんとゴミ扱いして最後に良かったな・・・と思える人生にまとめる予定。
それがこの作品の題名、例えこの先何があっても泣いたカラスがもう笑ったである。
あの時の自分も嘘は無かった・・・18年やっていた・・・けれど好きでは無かった。
子供の頃から根性なしと父に言われ続け、子供の時に根性無いからセンスで生きると
言い切った。そんな親父が高校生の頃に倒れた。そんな時、この人、もしかしたら、
俺がタイル屋になると喜ぶのかな・・・?ただそれだけでタイル屋になった。
けれどかすかな意地があって、他のタイル屋を紹介してくれ・・・と修業の道を選んだ。
何故ならそのまま親父の下に付けば、必ずこう言うはず・・・俺は1人でここまで来た。
とね。ただね、その親父に紹介してくれって頼んでいたのも、子供って言えば子供である
・・・それじゃ、意地も通していない事になる・・・・今となってはね。
そんないきさつでタイル屋になり、晩年は一緒にタイル屋もやって、思い出も出来た。
そんな中から、俺も自分でこうして自分の道を見つけて歩いてはいる・・・がしかし、
この作品を作っていた頃は、アトリエにやって来るのは知り合いばかりで、
アトリエで待っていては・・・と考えて、ストリ-トを始めた。
ここで待っていて成立するのは、認知されてからであって、何しろ人に知って貰わないと
・・・とね。その頃、ひょんな事からある映画監督と知り合いになり、アナンと言う
本を頂いた。そこに出て来る青い龍って言うのを題材にして作ったものだった・・・・
そして完成を見せに行くと、こんなイメ-ジでは無いし、しかも作品としても眼が違う。
と言われ・・・正直、悔しかった事を覚えている。ただ当然と言えば当然なのだ。
方やファンタジ-を描こうとした監督。私生活でも子供が出来てきっと幸せだったろう。
方や俺は、単なるアトリエ欲しさでタイル屋を辞め、路頭に迷うくらい収入は無く、
蓄えをどんどんと減らして行く・・・そんな生活だった。不安ばかりの毎日だった。
ただテレチャンで優勝した事だけを抱えて・・・・。これでは全く違うものになる。
しかし、そんな事はあの当時は考えること無く、言われた通りに直した・・・。
悲しかった、悔しかった、何が悪かったのか、何故どうして?そんな中、ボンドを眼に
垂らしてラメを落とした・・・直したのはたったそれだけ。
すると、その作品は2つ続けて賞を頂く事になった。作家katsuの代表作でもある。
いつ観ても身が引き締まる・・・お前やってんのか?俺をきちんと評価させる所へ
連れて行ってくれるんだろっ?・・・まだかよっ・・・と言われているように思える。
気持ちが弱くなると、気迫に押されてしまうし、意地だけで観ても見下ろされる。
それが落ち着いて見ると、悲しいのか?・・・ごめんなっ・・・もうちょっと待ってくれ・・・って言えるし、何とも不思議な作品である。
あの時、こんな苦労をして監督も上に上がったんだろうな・・・と今なら思えても、
あの当時はただただ、言われたまま、何とか・・何でも・・・どうすれば・・・
の繰り返しだったのを覚えている。とは言っても、振り返ったものの、
ただ今とて収入と言っても、年収200万程度では生活保護レベル。ただそれでもあの頃とは違うのは、また弟子としてやってみたい・・・と、みどりが4人目として目指している
こんな俺にも背負うものがある・・・単に1人もがいていた頃とは全く違う。
このまま終われない・・・応援してくれる人がまた増えようとしているのだから・・・
そうやって前を向く生き方を見せて、しかも指導として教えるなんてもんをもやっている
・・・しかも少ないながらも、こんな俺を必要として下さる・・・あの頃とは違う。
そんな葛藤の中作った。その作品を購入して下さった人は、そんな事が起きる前に購入して下さった・・・ただ完成しただけの作品を・・・。
そんな作品を生で初めて観たみどり。弟子になろうとしているみどり。
どう見えるのだろうか?きちんと盗んでくれるだろうか?今作ろうとしている作品は
そんなものになるのだから・・・・今、自分が問われるものは何なのか?判っているだろうか?・・・・今日はそんな話をしなくてはならない・・・それが今日の指導・・・。
こんなエピソ-ドも話して、一体どんな作品を作るつもりなのかな?って聞くと、
ダラダラと説明しようとするので、まずは軽く箇条書きでも良いから・・・と是正。
すると、火の鳥、月、不死鳥、メス、若々しい・・・と来て、神々しいと始まった。
だよね・・・きっと出て来るキ-ワ-ドだと思った・・・必ず出て当然で、出なければ
教えないとならないキ-ワ-ド・・・・神々しさ。
以前、不死鳥は死なない・・・とまるで死なない事が素敵なように話すので、死なないとは良い事ばかりじゃないよ・・・自分だけ生きて、例え仲良くしてもみんなは死んで行く
・・・そうとも言えないかい?と良い事ばかりに眼を向けるみどりに釘を刺した。そんな考え方では浅はかな作品になると。
本当はどちらを選択しても良い事と悪い事は必ず付いて来るものである・・・
どちかが有利なんてもんはありゃしない・・・もしあるとしたら?
実は選択する自由があったかどうか?である。つまりみどりの場合で言えば、不死鳥は
死なない・・・と作るのではなく、死ぬかも知れない・・・死にたくない・・・
怖い・・・と作るべきである。そんな考え方で1つのパ-ツたりとも気なんか抜けないと
作ると、もしかすると神々しさって言う域へ行けるかも知れない・・・・。
俺はこの龍をそんな追い込まれた気分で作った・・・楽しい気持ちなんて1つも無くね。
苦しくて、切なくて、話す相手もままならない・・・そんな気持ちだけで・・・。
でも、こうしてアトリエに来れば孤独にはならないし、指導もある。怖くなったら
立ち止まる事も出来るだろう・・・けれど神々しいとは?そんな重みも必要なのでは?
そんな中で、みどりの考えをまとめると、若いメスの神々しい火の鳥みたいな事になる。
所が若々しいと言うと、20代・・・とか言いそうだけれど、神々しいって言うのだから、
100歳は越えてないと、神々しくはならない。ねっ、そうでしょ?好みなんかどうでも良い・・・しっかり、自分の掲げた理想に近づく作り方を覚える事。
感だけに頼らない。そんな中、例えば火の鳥と銘打つと火の鳥は何色?って聞くと、
赤だのオレンジと言うのね・・・・モザイクやっている人はすぐに判るんだけれど、
赤だのオレンジって上絵だよね・・・12色のクレヨンや色鉛筆に出て来るようなね。
それで神々しいかな?・・・すると見えないって言うのね。
つまり火の鳥は描けても、神々しさは出せない事になる。つまり神々しさはバックで
出さないとならなくなる。物理的にね。
しかも月なんてのもあった。じゃ月は何色?って聞くと、黄色って言うのね。
つまりそこが金に変化させないと神々しさは出せない事になる。
じゃ赤やオレンジで火の鳥作って、金の月なら思ったように描けているのかな?
色合わせの安さが出た作品って言うのはそう言う事。
何を背負って何処に飛んでいくつもりなのか?なんて事を考える・・・
みどりの考え方はいつもそうだが、こんな鳥を憧れて観ている立場で描こうとする。
こらこら、そろそろこやつの気分、つまりこの鳥はどんな気分なのか?
作り手なのだから、観る人へメッセ-ジを残すような・・・そんな作り方をして見る事。
そろそろね。その基本が、憂う事と願う事。
観る人側ばかりで作らない。そっち側だけで無く、こっち側にも立つ事。
すると、自然と重みも出て来る。
イメ-ジで言うのなら、単なる作品を観るだけ・・・そんなギャラリ-には正確なパ-ツ、
確かなる腕、つまり工芸のような部分で威圧感を見せ付ける・・・そんなイメ-ジ。
やれるもんならやってみろっ・・・くらいでね。けれど、先日の労作展の制作日誌の話と
同じように、不安な気持ちだったり、上手く行かなかったり・・・きちんと内容を
把握しようとした人には、あぁそんな背景があったのかぁ・・・と思って貰える様に
するには、何と無く・・・感です・・・で神々しさなんてもんが出るだろうか?
そこにこんな思いが・・・ときちんと相手に伝わった時、そこに何と無く・・・なんて
説明の付かないものばかりでは無く、こう見せたかったから、こう作りました・・・
だとしたら?それがいつも言っている、ダビンチだけがコ-ドもってんじゃねぇよっ。
俺ごときでもそんなのはある。どいつもこいつも後々になって、そんな事を言われるだけ
ただし、何にも無ければ見つからない・・・・きちんと徹底的に思いのたけを見せ付けろ
そして、きちんと伝わるようになったら、徹底的に隠せ。
隠し切ったら、ばれた時、認められた時に、ダビンチさんくらいにはなる。
と思われる。と書いて置こう。まだ認められてはいないから、生意気だ・・くらいで
丁度良いくらいの表現に留める。その方が謙虚っぽい。
さてそんな中、みどりの娘のカルビがピンポンパ-ルを完成させた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/ab/0848b289d09ac9c07bccd4302abeac9a.jpg)
良く頑張った。確かに高校生ではあるが、経験値としては、みんなよりも無い中で、
良く仕上げた。しかもバックにみどりがいるのだから、質も実に良い。
みんなが合体した時に観て貰いたいと思うのね・・・。
さてそんな中、不動産屋さんから電話が入る・・・・前家賃と共に2か月分の支払い。
しかしながら、明日も教室である事で、日曜日に振り込みます・・・と言うと、
不満そうながら、了承してくれて・・・ただ貰った電話で悪いのですが、駐車場の更新の
件で・・・確か1000円下がったはずだと思うのですが・・・・と聞くと、
書類に書いてある通りで、途中の値引きには応じられません・・・と言うのね。
しかも電話が切れて、こっちが掛けると、担当者を変えて来た・・・謝罪無く。
あらららら、そうですか・・・・それじゃ、みどりに頼んで落とし前を付けなきゃ
ならなくなっちゃったのね・・・・みどりに悪いけど、延長して・・・ちょっとやる事が
出来ちゃった・・・ごめん・・・と、お金を下ろして不動産屋へ。
さんは・・・取るよ。ここから。すいません、先程家賃の滞納の者ですが・・・・と
ちょっと大きめな声で店内全域に聞こえるように1度で済ませるように、きちんと
ピリッとして頂ける様にね。すると、上司が現れたのね。すると、先程は・・・と
お初めになるので、まず確認をしましょう。
前家賃と共に2か月分の滞納を日曜までで不服でしょうが、了承して頂いた・・・
ここまでよろしいですね?はい。では、今お支払いすると、早くなって振込みでも無く
来店ですから、確認も取れますね?はい。それでは遅れてはいても、ギリギリ正規に
お支払いした事になりますね・・・・?はい・・・・。
それでは本題に入ります。実は先程、お宅の社員さんは書面通りで途中値引きは致しません・・・とおっしゃったのですが、調べた所、書面ではどうやらお宅さんの間違えの
ようですが、いかがでしょうか?間違いありませんか?と聞くと、申し訳ありませんと言う
・・・それでは、追加します。その後、実は引継ぎがされていないし、知りませんと
言ってましたが、では私が気が付かなかったら、そのままの契約だった事になりますね?
しかも、知らない事なら、滞納であってもお客である人の質問なら、お調べします。が、
まっとうな人間の対応だと思いますが?いかがでしょうか?と質問すると、また申し訳ありません・・・と言う。あらまっ、そこで頭を下げる人間が1人足りないし、もしかすると
大騒ぎしちゃうかも知れないので、それでは家賃の件は終わったので、今日アトリエで
お待ちしていますので、新規の契約書を持っていらして下さい。そこできっちり。
実はこの不動産屋、これで3回目。一度目は滞納の件で先方の大家さんはしっかりなされた方で・・・と俺を疑い、実は誤解だったってケ-ス。
2回目は駐車場の整備で車庫移動をするに当たって、移動先に連絡不備があって、
無断駐車扱いを受けた・・・そして3回目。勿論、貧乏作家が滞納するからの扱いで
支払い悪いゴミ野郎だからである。判っている。そうでなければ2度目の時に土下座したのは社長だった事を考えれば、馬鹿会社である。
ゴミ野郎と馬鹿会社。実に釣合いが取れている。さてそんな中、失態君と上司が来ると
平謝りになる。ただ失態君、今度は逃げない・・・・しっかり俺の眼を観て来る。
何故こんな事をするのか?何故・・・弟子になりたいのなら読み取れ・・・こんな事。
わざわざ見せているのだから・・・・今何が起こっているのか?
本当に怒っているだけなのか?憂さ晴らしでもしているのか?・・・・良く考えろ?
後で質問するのだから・・・・と心の中で思っていたのだけれど・・・・。
こんな一件どうでも良い。見せたかったのは良い事例だから、みどりにである。
さてでは質問。読み取れた事は?と聞くと、失態君がkatsuさんの眼を見ていた事。
一度も外さなかった・・・・おぉぉ良く見てた。実に良い洞察力。後は?
緊張感が漂っていたし、とは言え、上司ですら謙譲語、尊敬語、丁寧語がおぼつか無かった・・・・。突っ込み所が満載だった・・・おぉぉ、それも良く聞いていた。
それが今回の作品に生かされるね・・・なんで、電話ではよもすれば高飛車に出た?
何故、謝罪の時は緊張感が走った・・・・
神々しい奴はそんな態度はされない。緊張感が走るんだよ・・・背筋が凍るような
怖さと、救って貰えるような強さと・・・・そんなもんが神々しさかも・・・ね。
俺は売れてもここに住んで、失態君に担当者になって貰うんだぁ・・・今日のままの態度で・・・それじゃないと、金だ地位だ名誉で変わる会社なんだぁ・・・の証明する事に
なるだろうから・・・その時に試す・・・一体どんな奴だったのか?
いや、もしかすると、今日の一件が失態君の成長に繋がったのなら、その時には
こんな事はなくなるのかも知れない・・・・いずれにせよ、みどりの大作を神々しく
するには?・・・・の参考にはなったと思う。
大きな声も出していないし、威嚇もしていない・・・ただただ静かに事実確認。
ただそれだけ・・・。
大事なのは、家賃は大家との問題、更新は不動産屋・・・一緒にすんなって話。
それを滞納している貧乏野郎とくくってしまったから、そんな態度になったのも事実。
引き継いで無いのなら、教わってないのだから、自分の判断で・・・とね。
まっいずれにせよ、それもこれも貧乏であるからと思われる。売れて変われば事実は
判る・・・・そもそも神々しいものは少なくとも馬鹿にはされない・・・でしょ?
こんな体裁のような態度をされない作品を作る為にも・・・・この一件、みどりに
見せられたのはラッキ-だったと言えよう。
一応、確認すれば、あの龍の批評は前回写真の展示だったが、また評価を受けた・・・
そして今回はきちんとしたギャラリ-で生で見て貰える・・・・
今までこいつの展示の中では、ウィ-ンとプラハ以来の晴れ舞台である・・・
きちんとした場所がきちんとした身なりが、きちんと・・・が・・・・
貧しく見えるような・・・そんな場所でなく、曇りなく観て貰えるそんな環境なら・・・
同じ作品でも・・・・もし評価が変わるなら、人は見かけで判断する事も事実となる。
認められても、認められなくても、心にしこりは残る・・・
しかし、貧乏とは見下される原因の1つであるのも事実。
早く人間なんか通り越えて、神になりたい・・・・
そして、来月の銀座でのギャラリ-の展示の為の梱包発送・・・と。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/63/7e7843079261d41d908b33135b1b1404.jpg)
昨日、これを購入して下さったお客さんがアトリエに持って来て下さったのね。
実は、美術の話でエントリ-代の折り合いを付けたので、作品を展示したいので・・・・
今月末までに発送との事・・・と連絡すると、夜持って行くよ・・・ルートと事。
この方は購入して下さった時から、ずっとあの時のまま付き合って下さる。
この作品は駆け出しの頃に作った作品。作品の後を久しぶりに観ると、13年と書いてあった。誰にも習わず、自己流でタイル屋ごときが作ったと思えば、気迫も伝わって来るし、
作品の重みも感じられる。思い切り上から言ってやる・・・あの頃よりは今の俺には、
きちんとした履歴書を書けるくらいは実績があるから・・・。・・・ごときとね。
しかも以前の自分への、ごときだし、芸術と銘打つのなら昔と一緒では困る。
タイル屋なら俺にも慣れたし、それではその程度・・・しかもそれだけじゃない。
所詮、親がタイル屋だった・・・そんな事で軽く始まったような人生と、生まれて初めて
本気で取り組んでいる人生と一緒ではね・・・そんな人生はゴミで結構。
もしそれを救いたいのなら、本当に認められてきちんと生活が出来るようになって、
きちんとした扱いを受けるようになったら、その時にタイル屋やってて良かった・・・と
救ってもやれるが、今程度ではその程度の低い位置からでは、所詮その程度。
タイル屋の頃の方がきちんと生活していたとなると、とても認められているとは思えない
きちんと、上へ行くまでは意地だけと言われたとしても、意地でも・・・その時までは
きちんとゴミ扱いして最後に良かったな・・・と思える人生にまとめる予定。
それがこの作品の題名、例えこの先何があっても泣いたカラスがもう笑ったである。
あの時の自分も嘘は無かった・・・18年やっていた・・・けれど好きでは無かった。
子供の頃から根性なしと父に言われ続け、子供の時に根性無いからセンスで生きると
言い切った。そんな親父が高校生の頃に倒れた。そんな時、この人、もしかしたら、
俺がタイル屋になると喜ぶのかな・・・?ただそれだけでタイル屋になった。
けれどかすかな意地があって、他のタイル屋を紹介してくれ・・・と修業の道を選んだ。
何故ならそのまま親父の下に付けば、必ずこう言うはず・・・俺は1人でここまで来た。
とね。ただね、その親父に紹介してくれって頼んでいたのも、子供って言えば子供である
・・・それじゃ、意地も通していない事になる・・・・今となってはね。
そんないきさつでタイル屋になり、晩年は一緒にタイル屋もやって、思い出も出来た。
そんな中から、俺も自分でこうして自分の道を見つけて歩いてはいる・・・がしかし、
この作品を作っていた頃は、アトリエにやって来るのは知り合いばかりで、
アトリエで待っていては・・・と考えて、ストリ-トを始めた。
ここで待っていて成立するのは、認知されてからであって、何しろ人に知って貰わないと
・・・とね。その頃、ひょんな事からある映画監督と知り合いになり、アナンと言う
本を頂いた。そこに出て来る青い龍って言うのを題材にして作ったものだった・・・・
そして完成を見せに行くと、こんなイメ-ジでは無いし、しかも作品としても眼が違う。
と言われ・・・正直、悔しかった事を覚えている。ただ当然と言えば当然なのだ。
方やファンタジ-を描こうとした監督。私生活でも子供が出来てきっと幸せだったろう。
方や俺は、単なるアトリエ欲しさでタイル屋を辞め、路頭に迷うくらい収入は無く、
蓄えをどんどんと減らして行く・・・そんな生活だった。不安ばかりの毎日だった。
ただテレチャンで優勝した事だけを抱えて・・・・。これでは全く違うものになる。
しかし、そんな事はあの当時は考えること無く、言われた通りに直した・・・。
悲しかった、悔しかった、何が悪かったのか、何故どうして?そんな中、ボンドを眼に
垂らしてラメを落とした・・・直したのはたったそれだけ。
すると、その作品は2つ続けて賞を頂く事になった。作家katsuの代表作でもある。
いつ観ても身が引き締まる・・・お前やってんのか?俺をきちんと評価させる所へ
連れて行ってくれるんだろっ?・・・まだかよっ・・・と言われているように思える。
気持ちが弱くなると、気迫に押されてしまうし、意地だけで観ても見下ろされる。
それが落ち着いて見ると、悲しいのか?・・・ごめんなっ・・・もうちょっと待ってくれ・・・って言えるし、何とも不思議な作品である。
あの時、こんな苦労をして監督も上に上がったんだろうな・・・と今なら思えても、
あの当時はただただ、言われたまま、何とか・・何でも・・・どうすれば・・・
の繰り返しだったのを覚えている。とは言っても、振り返ったものの、
ただ今とて収入と言っても、年収200万程度では生活保護レベル。ただそれでもあの頃とは違うのは、また弟子としてやってみたい・・・と、みどりが4人目として目指している
こんな俺にも背負うものがある・・・単に1人もがいていた頃とは全く違う。
このまま終われない・・・応援してくれる人がまた増えようとしているのだから・・・
そうやって前を向く生き方を見せて、しかも指導として教えるなんてもんをもやっている
・・・しかも少ないながらも、こんな俺を必要として下さる・・・あの頃とは違う。
そんな葛藤の中作った。その作品を購入して下さった人は、そんな事が起きる前に購入して下さった・・・ただ完成しただけの作品を・・・。
そんな作品を生で初めて観たみどり。弟子になろうとしているみどり。
どう見えるのだろうか?きちんと盗んでくれるだろうか?今作ろうとしている作品は
そんなものになるのだから・・・・今、自分が問われるものは何なのか?判っているだろうか?・・・・今日はそんな話をしなくてはならない・・・それが今日の指導・・・。
こんなエピソ-ドも話して、一体どんな作品を作るつもりなのかな?って聞くと、
ダラダラと説明しようとするので、まずは軽く箇条書きでも良いから・・・と是正。
すると、火の鳥、月、不死鳥、メス、若々しい・・・と来て、神々しいと始まった。
だよね・・・きっと出て来るキ-ワ-ドだと思った・・・必ず出て当然で、出なければ
教えないとならないキ-ワ-ド・・・・神々しさ。
以前、不死鳥は死なない・・・とまるで死なない事が素敵なように話すので、死なないとは良い事ばかりじゃないよ・・・自分だけ生きて、例え仲良くしてもみんなは死んで行く
・・・そうとも言えないかい?と良い事ばかりに眼を向けるみどりに釘を刺した。そんな考え方では浅はかな作品になると。
本当はどちらを選択しても良い事と悪い事は必ず付いて来るものである・・・
どちかが有利なんてもんはありゃしない・・・もしあるとしたら?
実は選択する自由があったかどうか?である。つまりみどりの場合で言えば、不死鳥は
死なない・・・と作るのではなく、死ぬかも知れない・・・死にたくない・・・
怖い・・・と作るべきである。そんな考え方で1つのパ-ツたりとも気なんか抜けないと
作ると、もしかすると神々しさって言う域へ行けるかも知れない・・・・。
俺はこの龍をそんな追い込まれた気分で作った・・・楽しい気持ちなんて1つも無くね。
苦しくて、切なくて、話す相手もままならない・・・そんな気持ちだけで・・・。
でも、こうしてアトリエに来れば孤独にはならないし、指導もある。怖くなったら
立ち止まる事も出来るだろう・・・けれど神々しいとは?そんな重みも必要なのでは?
そんな中で、みどりの考えをまとめると、若いメスの神々しい火の鳥みたいな事になる。
所が若々しいと言うと、20代・・・とか言いそうだけれど、神々しいって言うのだから、
100歳は越えてないと、神々しくはならない。ねっ、そうでしょ?好みなんかどうでも良い・・・しっかり、自分の掲げた理想に近づく作り方を覚える事。
感だけに頼らない。そんな中、例えば火の鳥と銘打つと火の鳥は何色?って聞くと、
赤だのオレンジと言うのね・・・・モザイクやっている人はすぐに判るんだけれど、
赤だのオレンジって上絵だよね・・・12色のクレヨンや色鉛筆に出て来るようなね。
それで神々しいかな?・・・すると見えないって言うのね。
つまり火の鳥は描けても、神々しさは出せない事になる。つまり神々しさはバックで
出さないとならなくなる。物理的にね。
しかも月なんてのもあった。じゃ月は何色?って聞くと、黄色って言うのね。
つまりそこが金に変化させないと神々しさは出せない事になる。
じゃ赤やオレンジで火の鳥作って、金の月なら思ったように描けているのかな?
色合わせの安さが出た作品って言うのはそう言う事。
何を背負って何処に飛んでいくつもりなのか?なんて事を考える・・・
みどりの考え方はいつもそうだが、こんな鳥を憧れて観ている立場で描こうとする。
こらこら、そろそろこやつの気分、つまりこの鳥はどんな気分なのか?
作り手なのだから、観る人へメッセ-ジを残すような・・・そんな作り方をして見る事。
そろそろね。その基本が、憂う事と願う事。
観る人側ばかりで作らない。そっち側だけで無く、こっち側にも立つ事。
すると、自然と重みも出て来る。
イメ-ジで言うのなら、単なる作品を観るだけ・・・そんなギャラリ-には正確なパ-ツ、
確かなる腕、つまり工芸のような部分で威圧感を見せ付ける・・・そんなイメ-ジ。
やれるもんならやってみろっ・・・くらいでね。けれど、先日の労作展の制作日誌の話と
同じように、不安な気持ちだったり、上手く行かなかったり・・・きちんと内容を
把握しようとした人には、あぁそんな背景があったのかぁ・・・と思って貰える様に
するには、何と無く・・・感です・・・で神々しさなんてもんが出るだろうか?
そこにこんな思いが・・・ときちんと相手に伝わった時、そこに何と無く・・・なんて
説明の付かないものばかりでは無く、こう見せたかったから、こう作りました・・・
だとしたら?それがいつも言っている、ダビンチだけがコ-ドもってんじゃねぇよっ。
俺ごときでもそんなのはある。どいつもこいつも後々になって、そんな事を言われるだけ
ただし、何にも無ければ見つからない・・・・きちんと徹底的に思いのたけを見せ付けろ
そして、きちんと伝わるようになったら、徹底的に隠せ。
隠し切ったら、ばれた時、認められた時に、ダビンチさんくらいにはなる。
と思われる。と書いて置こう。まだ認められてはいないから、生意気だ・・くらいで
丁度良いくらいの表現に留める。その方が謙虚っぽい。
さてそんな中、みどりの娘のカルビがピンポンパ-ルを完成させた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/ab/0848b289d09ac9c07bccd4302abeac9a.jpg)
良く頑張った。確かに高校生ではあるが、経験値としては、みんなよりも無い中で、
良く仕上げた。しかもバックにみどりがいるのだから、質も実に良い。
みんなが合体した時に観て貰いたいと思うのね・・・。
さてそんな中、不動産屋さんから電話が入る・・・・前家賃と共に2か月分の支払い。
しかしながら、明日も教室である事で、日曜日に振り込みます・・・と言うと、
不満そうながら、了承してくれて・・・ただ貰った電話で悪いのですが、駐車場の更新の
件で・・・確か1000円下がったはずだと思うのですが・・・・と聞くと、
書類に書いてある通りで、途中の値引きには応じられません・・・と言うのね。
しかも電話が切れて、こっちが掛けると、担当者を変えて来た・・・謝罪無く。
あらららら、そうですか・・・・それじゃ、みどりに頼んで落とし前を付けなきゃ
ならなくなっちゃったのね・・・・みどりに悪いけど、延長して・・・ちょっとやる事が
出来ちゃった・・・ごめん・・・と、お金を下ろして不動産屋へ。
さんは・・・取るよ。ここから。すいません、先程家賃の滞納の者ですが・・・・と
ちょっと大きめな声で店内全域に聞こえるように1度で済ませるように、きちんと
ピリッとして頂ける様にね。すると、上司が現れたのね。すると、先程は・・・と
お初めになるので、まず確認をしましょう。
前家賃と共に2か月分の滞納を日曜までで不服でしょうが、了承して頂いた・・・
ここまでよろしいですね?はい。では、今お支払いすると、早くなって振込みでも無く
来店ですから、確認も取れますね?はい。それでは遅れてはいても、ギリギリ正規に
お支払いした事になりますね・・・・?はい・・・・。
それでは本題に入ります。実は先程、お宅の社員さんは書面通りで途中値引きは致しません・・・とおっしゃったのですが、調べた所、書面ではどうやらお宅さんの間違えの
ようですが、いかがでしょうか?間違いありませんか?と聞くと、申し訳ありませんと言う
・・・それでは、追加します。その後、実は引継ぎがされていないし、知りませんと
言ってましたが、では私が気が付かなかったら、そのままの契約だった事になりますね?
しかも、知らない事なら、滞納であってもお客である人の質問なら、お調べします。が、
まっとうな人間の対応だと思いますが?いかがでしょうか?と質問すると、また申し訳ありません・・・と言う。あらまっ、そこで頭を下げる人間が1人足りないし、もしかすると
大騒ぎしちゃうかも知れないので、それでは家賃の件は終わったので、今日アトリエで
お待ちしていますので、新規の契約書を持っていらして下さい。そこできっちり。
実はこの不動産屋、これで3回目。一度目は滞納の件で先方の大家さんはしっかりなされた方で・・・と俺を疑い、実は誤解だったってケ-ス。
2回目は駐車場の整備で車庫移動をするに当たって、移動先に連絡不備があって、
無断駐車扱いを受けた・・・そして3回目。勿論、貧乏作家が滞納するからの扱いで
支払い悪いゴミ野郎だからである。判っている。そうでなければ2度目の時に土下座したのは社長だった事を考えれば、馬鹿会社である。
ゴミ野郎と馬鹿会社。実に釣合いが取れている。さてそんな中、失態君と上司が来ると
平謝りになる。ただ失態君、今度は逃げない・・・・しっかり俺の眼を観て来る。
何故こんな事をするのか?何故・・・弟子になりたいのなら読み取れ・・・こんな事。
わざわざ見せているのだから・・・・今何が起こっているのか?
本当に怒っているだけなのか?憂さ晴らしでもしているのか?・・・・良く考えろ?
後で質問するのだから・・・・と心の中で思っていたのだけれど・・・・。
こんな一件どうでも良い。見せたかったのは良い事例だから、みどりにである。
さてでは質問。読み取れた事は?と聞くと、失態君がkatsuさんの眼を見ていた事。
一度も外さなかった・・・・おぉぉ良く見てた。実に良い洞察力。後は?
緊張感が漂っていたし、とは言え、上司ですら謙譲語、尊敬語、丁寧語がおぼつか無かった・・・・。突っ込み所が満載だった・・・おぉぉ、それも良く聞いていた。
それが今回の作品に生かされるね・・・なんで、電話ではよもすれば高飛車に出た?
何故、謝罪の時は緊張感が走った・・・・
神々しい奴はそんな態度はされない。緊張感が走るんだよ・・・背筋が凍るような
怖さと、救って貰えるような強さと・・・・そんなもんが神々しさかも・・・ね。
俺は売れてもここに住んで、失態君に担当者になって貰うんだぁ・・・今日のままの態度で・・・それじゃないと、金だ地位だ名誉で変わる会社なんだぁ・・・の証明する事に
なるだろうから・・・その時に試す・・・一体どんな奴だったのか?
いや、もしかすると、今日の一件が失態君の成長に繋がったのなら、その時には
こんな事はなくなるのかも知れない・・・・いずれにせよ、みどりの大作を神々しく
するには?・・・・の参考にはなったと思う。
大きな声も出していないし、威嚇もしていない・・・ただただ静かに事実確認。
ただそれだけ・・・。
大事なのは、家賃は大家との問題、更新は不動産屋・・・一緒にすんなって話。
それを滞納している貧乏野郎とくくってしまったから、そんな態度になったのも事実。
引き継いで無いのなら、教わってないのだから、自分の判断で・・・とね。
まっいずれにせよ、それもこれも貧乏であるからと思われる。売れて変われば事実は
判る・・・・そもそも神々しいものは少なくとも馬鹿にはされない・・・でしょ?
こんな体裁のような態度をされない作品を作る為にも・・・・この一件、みどりに
見せられたのはラッキ-だったと言えよう。
一応、確認すれば、あの龍の批評は前回写真の展示だったが、また評価を受けた・・・
そして今回はきちんとしたギャラリ-で生で見て貰える・・・・
今までこいつの展示の中では、ウィ-ンとプラハ以来の晴れ舞台である・・・
きちんとした場所がきちんとした身なりが、きちんと・・・が・・・・
貧しく見えるような・・・そんな場所でなく、曇りなく観て貰えるそんな環境なら・・・
同じ作品でも・・・・もし評価が変わるなら、人は見かけで判断する事も事実となる。
認められても、認められなくても、心にしこりは残る・・・
しかし、貧乏とは見下される原因の1つであるのも事実。
早く人間なんか通り越えて、神になりたい・・・・