結果から言うと、さくらのせがれは張り終わったのね。後は目地だけ。これだけ頑張れば良い作品になって当たり前だし、もはや2年生の作品では無く、きちんと時間を掛けてきちんと作った人の作品であって、最後までたどり着いた努力結晶でもある。
またこれも同じ事で、みどりの娘のカルビもこうしてコツコツ作っている。しかも、名前が難しい・・・進まない・・・と、ぼやきつつも、こうして何とか切り抜けた。後は、その文字の間に入れるバックのパ-ツがまた大変なんだけれど、これを高校在籍中に仕上げる事が出来て・・・もし卒業する時にね、
この作品をみんなに見せる事が出来るなら・・・・きっと、まさかのカルビが・・・こんな事出来るの?ってビックリするだろうし、団体写真の1コマに花を添える事も出来るだろうね・・・・・みんなで記念に写真撮りたいってね・・・・。場合に寄っては欲しい人がいたって不思議じゃない。
そう考えると、みどりの作品は、これで弟子です・・・って言う作品になりつつあって、自分の作品の中でこれよりすは素晴らしく、凄い作品は無いだろうから、最高の作品となっているはず。ほら、ここまでの3人は自分の作品の中で1番の作品を作っている人達なのね。
では、さくらの作品は?って言うと、すでに弟子であって、場合に寄っては、えっ・・・これが?って思う人もいるだろうけれど、さくらの代表作はコロの鳳凰だったり、モノト-ンのはやぶさだったり、変わったフクロウだったり、少なくともこれでは無い作品になる。
判るかな?要するにこう言う作品って言うのは、楽しまないとならない作品で、凄い作品を作っているのでは無い。その癖、時間は掛かるし、評価も低い。要するに、可愛いとか楽しいって言うのは、アイデアとかで勝負するもので、時間を掛ければ掛けるほど報われづらくなるのね・・・。
とは言え、キウイの貝の作品のように、小さくても、ぺきぺきでも、こんなに凄いものが出来る・・・・って作品になるだろうから、勿論例外もある。ただ、さくらの場合、そう言う仕上がりにはならない。しかもアイデアとしても、以前ユニディが作った家族の作品の作り方であって、目新しい事も無い。
では一体ここに何があるのだろうか?・・・・と、その前に、一体この作品はどうしてこうなったのだろうか?なのね。あの時は、固いタイルを切り続ける自信が無くて、切れないかも・・・・と言う事から、もし上手く手が動かなくなったら・・・・って事も考慮に入れて、分割する事で、ぺきぺきに変更したりも出来る・・・・
そんな後向きなんだか、前向きなんだか、そんな理由からだったはずなのね。じゃここまでの数点、何処にぺきぺきがある?・・・・ほら、無いでしょ?・・・・・結局、このまま最後までぺきぺきいらずで終わったとする。それで何を得たか?となると、どんなに具合が悪くても、固いタイルも切れる結果を得た事になる。
って事は、せがれのような大きさの作品だとしても分割する必要は無いし、安全に安全に重ねる必要なんていらなかった事になる。作品の良し悪しよりも、どんな時でも切れる・・・・これ1つ。それだけで十分。作品の質なんてどうでも良い。切れた結果のみで十分。しかも、クラッシュで無く、狙った形でね。
ここは、俺も通った道だけれど、小物作品でおふざけに見えてしまうデフォルメをすると、評価も低くなる。とは言え、可愛いぃぃくらいは手に入れないと、時間を掛けた分、結果として報われた感が少なくなる・・・。
では、こんな事から脱出するには・・・。まず本当に作りたいものは何か?になる。次にその作りたいモチ-フの適正の大きさはどのくらいか?となる。それは自分の欲しいサイズでは無く、作り手として一番作りやすい大きさであり、小さいから簡単で、大きいから難しいのでは無い。
恐らく、さくらの作品の場合、1作品30cm程度の大きさだったら、良かっただろうね。けれど、そんなに大きなものはいらなかったし、自信も無かった・・・・・あの時は・・・。ただ、今でもだけれど・・・・しかしながらこうして作れている。あの時とは違って、結果として作れている実績がある。
それが事実である。これがいつか自分にも、これからさくらを追い掛けてくる人にも、必ず何らかの道となる。私もこうして作って来た・・・ってね。それは俺にもかぐやにも真似の出来ない事で、上手いだの、凄いだのでは無く、出来ないと諦めようとした人への励ましにもなる事で、きっと勇気にもなる。
本気で何かを取り組もうとしている人への・・・・。少なくとも俺はそう思う。