里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

香り豊かな山百合が咲く

2019年08月02日 | 野山

 今、ヤマユリの花が咲いています。その香りは甘くて強く豊かです。

 かつて、我が家の向かいの山にはヤマユリが群生していました。そのユリを維持するため、刈り払いの時にはユリを避けながら苦労して機械を操作したものです。今頃の花の咲く時期は実に楽しみでもあり、豊かな気持ちにさせてくれました。大株のユリには何輪もの花を付けていたものです。
 それが、10年くらい前になるでしょうか。イノシシが出没するようになり、2,3年で球根を食い尽くしてしまいました。
 ヤマユリの球根、いわゆるゆり根は地中深くにあり、地上部が枯れていると人間にはどこにあるか容易に分りません。ところがイノシシは百発百中で深い穴を掘り食ってしまうのです。
 わずかの食い残しから少し復活したかなと思った途端、球根が大きくなるのを待っていたかのように完全に食い尽くし、群生地は跡形もなくなってしまいました。にっくき奴らです。


 それでも、広い野山にはポツポツとは残っています。それが今、咲いているわけです。辛うじて数株撮ることができました。


大株のものはほとんど見かけませんが、それでも見つければほっとした気分になります。
 

ヤマユリは、とにかく花弁が大きく豪華で、見事です。ユリの王様とも言われるそうですが、その姿は他を圧します。オリエンタル・ハイブリッドなど様々な園芸種の親として使われるというのも頷けます。