
戦後、スタイルを一新したライカM3が
登場しました。そのM3のあまりにも精巧な
出来映えに、日本の光学メーカーは
レンジファインダー式35ミリカメラの
製造を諦めました
… … …
旭光学は一眼レフのシャッターを切ったあと
ファインダーがブラックアウトする欠点を補う
クイックリターン・ミラーを考案します。
日本光学は、レンズ開放でピント合わせを済ませて
明るい画像で構図を決めて、シャッターを切ると
所定の絞り(レンズの)に絞り込んで、
シャッターが閉まるとレンズはまた、
開放に戻る、リオープンシステムを
用意しました。
それに撮影レンズの映像を、
正立正像(せいりつせいぞう)で
見られるペンタプリズムが採用されます。
いままでの一眼レフの数々の欠点は改良されて
日本のカメラメーカーは一眼レフ王国をめざして
突き進みました。

だが、一眼レフでスナップショットを撮影するとき
まず、シャッターホタンを押した瞬間、最初にミラーが跳ね上がります
つぎにレンズのリオープンシステムが働いて、レンズが
所定のF値に絞り込まれてからフォーカルプレーンシャッターが
走ります。これはレンジファインダー式35ミリカメラでの
撮影に比べて、ごく僅かですがタイムラグが生じます。

デジタルカメラ時代になって、デジタル一眼レフから
不要になった、ペンタプリズム、ミラーを取り除いた
「ミラーレス」カメラが登場したのは、
一眼レフの唯一の欠点、タイムラグに注目したからで
しょうか。
