■■連載小説 経営コンサルタント竹根好助の先見思考経営 42<o:p></o:p>
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昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>
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【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>
ブログ発行の不手際により、一部の原稿が重複していることがあります。<o:p></o:p>
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■■ 3 再会 10 通算42回<o:p></o:p>
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【回想2】<o:p></o:p>
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悪徳コンサルタントの話をした幸に、不快感を示した竹根であるが・・・・・<o:p></o:p>
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「しかし、ほんの一握りだけれど、そのような人がいるのも事実ですから、一概に育さんを責められませんね。でも、世の中には、力のある立派な先生がたくさんいます」<o:p></o:p>
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二人は十数年ぶりの再会に、経営コンサルタント談義とひとしきりの思い出話に花を咲かせた。<o:p></o:p>
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頃合いを見計らって、幸は、自社の現状と自分の悩みについて話し始めた。<o:p></o:p>
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「ニューヨークで、竹根・・・先生が小さなプリントショップを何軒か、一緒に回ってくれましたよね」<o:p></o:p>
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「そうでしたね。アメリカでは、間口二間程度の小さなプリントショップがあちこちにたくさんあり、近所にある会社を相手にチラシや各種資料の少部数印刷をしていましたね」<o:p></o:p>
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「日本には、あの種の会社はなかったので、これはビジネスにつながると思いました。それをわかっていて竹根・・・先生は連れ回してくれたと思いますが・・・」<o:p></o:p>
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「アメリカでは、タイプライターが普及しているので、版下を自分で作るという環境が整っているのが、プリントショップ市場を保つことができたのです。タイプライターもIDCのボール式が普及し始めた頃で、ボールを換えるといろいろなフォントを使うことができ、版下を作りやすかったですよね」<o:p></o:p>
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「IDCのタイプライターは、画期的なことでしたね。もし、いろいろなフォントで版下を作るとしたら、フォントの数だけ異なったタイプライターが必要なわけですものね」<o:p></o:p>
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「しかし、さすがに見出しなどの大きな文字はタイプライターでは無理で、私はその市場向けにレタリング器を売り込みました」<o:p></o:p>
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「ああ、あれですね。フォントやポイントサイズの異なるテンプレートを使って、文字を書き出す器械ですよね」<o:p></o:p>
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「私もはじめからあれが売れるとは思ってみなかったのですが、育さんとプリントショップを回っているうちにレタリング器が売れると確信したんです」<o:p></o:p>
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「ということは、先生、私が先生のビジネスに貢献したと言うことですね」<o:p></o:p>
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二人は大笑いをした。いつの間にか昔に戻り、竹根は幸を『育さん』と愛称で呼ぶようになり、幸は竹根のことを次第に抵抗感なく『先生』と呼べるようになってきた。<o:p></o:p>
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「そう言えば、レトラーというのもありましたよね。シールにある文字を版下に転写するあれですよ。日本でも和文タイプではタイトルなどの大きな文字は打てませんから、レトラーを使っていますよね」<o:p></o:p>
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「いろいろな種類を持っていないとならないのが悩みの種でしょう?」<o:p></o:p>
「そうなのです」<o:p></o:p>
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■■ 脚注<o:p></o:p>
本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>
ブログ発行の不手際により、一部の原稿が重複していることがあるかも知れませんので、ご容赦ください。<o:p></o:p>
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