■■高い顧問料の背景 連載小説 経営コンサルタント竹根好助の先見思考経営 47
昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。
【本書の読み方】 脚注参照
ブログ発行の不手際により、一部の原稿が重複していることがあります。
■■ 4 転機の模索 5 通算47回
幸は竹根に経営支援依頼を考えている。竹根からの返事は「顧問料は高いですよ」、覚悟してくださいというニュアンスが含まれていた。すぐに効果が出るわけではないと、幸の気持ちに水を差すような言葉も返ってきた。
まずは、「ビジネスドック」からはじめようという竹根の提案であった。
【回想2】 1980年代
「また、財布の話になって恐縮ですが・・・」
「経営者なら当然のことです。まずは、ビジネスドックの提案書を作成します。期間は二ヶ月を見てください。費用的には、百万円を覚悟しておいてください」
「百万円でよいのですか?」
幸は、親しくしている経営者から経営コンサルタントを頼むと百万の単位が次々に出てくると聞いていたので、百万円というのは予想していたより少ない金額でホッとした。ホッとしたといっても、百万円は大金である。
「コンサルティング・フィーというのは、どのようにして決められるのですか?」
「非常に難しい問題だし、先生によって考え方や金額が異なります」
「一般的なコンサルティング・フィー設定に法則性はないと言うことですか?例えば、時給いくらというような形で・・・」
「法則性がないと言えばないですが、先生によってはコンサルティング・フィーの決め方のルールを持っている先生もいます」
「なんでそのようにばらついてしまうのですか?」
「まずは、経営コンサルタント自身の実力や経験が大きく作用します。一般経済の需給関係による価格決定と同様に、実績のある先生は高額でも企業経営者は魅力を感じます」
「それはそうですよね。会社の給料だって、新入社員にはあまりたくさん払いませんものね」
「テーマによっても、難易度の高い問題もあれば、容易に解決できる問題もあります。企業の管理能力や組織的な動きができているかどうかなどでも変わってきます。経営コンサルタント側で、コンサルティングにかけなければならないエネルギーによっても当然変わってきますね」
■■ 脚注
本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。
ブログ発行の不手際により、一部の原稿が重複していることがあるかも知れませんので、ご容赦ください。
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