本日は体調も崩して、
家でゴロゴロ。
珍しいことではないですね。
大部、あったかくなってきたので
山歩きのことも
考えていいのではないかと
思っていますが。
最近ご無沙汰なので、
「本」のことでも書いてみようと
思うのですが、
ご無沙汰している分だけ、
随分たまっているような気がします。
野上弥生子「迷路」
同僚の友人に薦められて、
「まあ、たまには人の薦めで、読んでみるか。」
と、謙虚な姿勢で読みかけたのですが、
古風な小説で、読み切るのに、ちょっと苦労でしたね。
私小説モードの近代日本文学風土の中で、
構想力、構築力のある総合小説は期待されないのかと、
ひと頃よく言われていたような気がします。
そういう時代の中で、
果敢に挑戦された総合小説なのでしょうか。
でも、それだけの力量のある人で、
凛とした知識人という印象を受けました。
読みながら、なぜか「チボー家の人々」を
思い浮かべて、おりましたが。
柄谷行人「世界史の構造」
理論の切りつめた先端部分を解きほぐしつつ、
つなぎ合わせてきたこれまでの作品から、
集大成的に世界観のまとめに入ってきたような感じ。
以前の作品の張りつめたような緊張感の方が、
読んでいてスリルがありましたけど。
小川国夫「弱い神」
若いときは、小川国夫の本に
随分励まされたように思いますが、
少し前に亡くなりました。
遺作のこの本を沢山本屋を廻って探しました。
装幀がデカ過ぎる本です。
(こんな大きな本にしなくていいのに!)
解説の長谷川郁夫の文章が良いです。
中井久夫「日本の医療」
若い頃、変名を使って書いた
三一新書版のものを所収。
「三一新書」というのが時代を感じさせますね。
何で、こんなマイナーなはずの本が
場末の本屋さんに並んでいるのだろう?
と不思議に思って買ってしまいました。
大澤真幸「『正義』を考える」
流行のサンデルさんではないですが、
大澤さん、なかなか頑張ってますね、という感じです。
面白く読みました。
・・・・
と、書き出したら、なんかきりがないようで
続きは、またの機会にしましょう。
(ブログネタがない時ね。)
今は、村上春樹の読み逃してきた短編と、
中井久夫の「統合失調症1」を読みかけていますよ。
(退職後は、さて、どういう本の読み方に
なるんでしょうかね!?)