年寄りには疲れが何日も後に
やってくるようで、少々ダウン気味。
山行きレポートもちょっと中断状態でしたね。
さて、22日(月)3日目の行程ですが、
朝も雨が降り続き、午後には
「激しくなりますよ~。」という予報で
とうとう断念致しました。加えて、
「浄土平から、下りる道!
あれは草ぼうぼうだから
止めといた方がいいよ!」
と、好山荘のおっちゃんが云います。
15,6年も前に浄土平から入って、
吾妻連峰を縦走したことがあるのですが、
今回、浄土平まで走破すれば、
なべさんの中では
安達太良連峰~吾妻連峰の縦走が
つながったのですが、
ちょっと残念ですな。
浄土平から下りた所の、この日予定の
ぬる湯温泉、一軒宿、二階堂には
いったん福島駅まで下りて、
路線バスと、宿の送迎車を乗り継いで
行くことにしました。
好山荘の番頭さんが車で
土湯温泉まで送ってくれました。
(バス便がないので大助かりです。)
「建て増し、建て増しでやってきた古い建物は
やられたんだぁ~。」
土湯ではこの地震で2軒ほど
休業、廃業に追い込まれたようです。
土湯温泉を見学する間もなく(雨ですし)
路線バスで福島駅へ。
それから、路線バスを乗り換えて、
終点間際で、本日のお宿の
お車に乗せて頂いて、
浄土平の山懐の奥深くへと参ります。
「ぬる湯温泉旅館二階堂、」感激です!
奥深い所の一軒宿の佇まいといい、
部屋に案内された途端に、
ガラス戸から目に飛び込んできた緑!
入り口の廊下。↓
部屋へ向かう廊下。↓
茅葺きの棟の下のこちらが自炊棟のよう。↓
部屋です。二間もあって、広いです。感激!
床は古くてがたがきていますが。でも、リアルね。↓
古い昔から湯治客と登山客を相手にしてきた
雰囲気をそのまま維持されております。
建物は大部がたがきておりますが、
それがそのまま
「リアリズムの宿やね~」
と、思わせて、にっこりです。
なべさんは、温泉に入る前から
「これは今までのベストの温泉宿です~!」
と、うれしくなりました。
こたつがうれしい。↓ (夏だけど、寒かったのよ~。)
さて、温泉ですが、
何と、水のように冷たい温泉なのであります。
「31度の源泉」です。
(夏向きですかね。)
ホーローの湯船があって、ここに沸かし湯があり、
身体を温めることができます。
何だか交互に入っていると、
まるで修行でもしているようであります。
まあ、慣れてくると、
それなりに良いものでありますが。
湯はどばどばっと勢いよくふんだんです。↓
どうもマニアックな客が多いようで、
連泊のお一人様が多そうですな。
でも、なべさんが入ると、湯船につかって、
文庫本を読んでいる若者が居て、
これにはちょっと、興ざめでありました。
自炊の炊事場ですね。↓
食事は6畳ほどの個室で静かに。↓
かってその昔、浄土平の
「吾妻小屋」に泊まったことが
あって、その小屋の経営が麓の
この旅館の経営だと云うことを
聞かされておりました。
その上、利用している「山の地図」の
解説書はその旅館の
ご主人の手になるものだとも。
この話を宿の「大女将」にすると、
「それは、父です!」
と、たいそう懐かしそうにされて、
92歳で亡くなられたという
その父の残された本を引っ張り出してきて、
見せて頂きました。
実に上品な「大女将」さんでありました。
大女将さんね。↓
朝も余震で一度揺れましたが、
この古い建物は何とか
頑張っているようです。
「原発がどうのこうの云っているときに、
わざわざ来て頂いてありがとうございます。」
と、お礼まで言われてしまいましたね。
翌朝、小雨の中を散策してみました。
朝靄の中の二階堂さんね。↓
(道の奥深く行き着いた所に、このお宿があるのですね。)
(なべさん、このお宿、きっと
もう一度は来ると思うけどな。)