goo blog サービス終了のお知らせ 

ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

労働者派遣法改正

2015-07-01 11:00:48 | 時事
労働者派遣法が改正されました。私も退職後の勤務は、派遣社員として働いていたので、若干興味を持って成り行きに注目していました。私の場合は派遣社員でも管理職待遇ということでしたが、実際はオフィスのデスクがやや大きいとか、駐車場が近い、勤務管理が本人に任されている程度でしたが、ほぼ十分と感じていました。職場は若い研究員が多く、私は職制に入っていないので、年寄りの仲間として接してくれましたので、それなりに働きやすい環境でした。私以外の研究員で派遣社員という人もかなりおり、給与以外も若干差別があったようですが、それほど大きな問題はないようでした。研究員というのは、専門職であり期間制限がありませんでしたので、自分の予定より長く8年も勤めてしまいました。

前の会社では、私が退職する少し前から派遣社員を入れるようになった程度で、この制度がどの程度広がっているのかは、よくわかりませんでした。数年前かみさんの姪が就活をはじめ、4年生になってもなかなか決まらないので、何かできないかということになりました。ちょうどそのころ私の友人が、有名な大企業の社長をしていましたので、「こういうのがいるけど子会社でもよいので世話してくれ」というメールを出してみました。そうすると電話で、正規採用がすでに終わっていること、現在総合職は新卒を採用するが、一般職はほとんど派遣社員で賄っているので難しいという返事でした。こんな大企業でも、派遣社員を多用しているのかと驚きました。

前置きが長くなりましたが、今回の派遣法の改正はどういう意図なのかがよくわかりません。民主党が力で委員長の入室を阻止したり、まるで昔の社会党のようなことをやっていますが、どこが論点なのか最後まではっきりしませんでした。政府は派遣労働者の処遇の改善をうたっていますが、どうも企業側に立っているような感じもします。改正点の一つが派遣を使って3年たっても、人を変えれば同じ職種を派遣に任せることができるというものですが、これは今までも行われていることを明文化しただけのような気がします。これで派遣社員の正社員化などが進むことはないでしょう。

二つ目が26の専門職は、派遣期限がなかったのですが、これを撤廃して3年という期限をつけた点です。どうも専門職の定義があいまいになり、こういった制度を悪用しているところがあるためのようですが、これも派遣社員の役に立つとは思われません。私が派遣社員として勤務していた間でも、派遣社員として入った人が、正社員として雇用されるというケースが数件ありました。研究職という専門職の中でもやや特殊な職種だから、正社員になっていくのかもしれませんが、こういう雇用制度を法律で何とかするということ自体無理なような気がします。