アトピー性皮膚炎では、ステロイド軟膏を丁寧に塗っていても症状を抑え込み切れずに、皮膚にかゆみの強いしこり(痒疹結節)やかきむしってごわごわになった部分(苔癬化)が増えてくる人が一部にはいるようです。
こういった強いかゆみで眠りが浅い、集中できないなどQOL(生活の質)が低下するような人を対象として、月に2回の注射で大幅に症状を改善させる新薬が登場しました。
アトピー性皮膚炎についてはこのブログでも取り上げましたが、私の息子も大学生のころ発症し、10年以上悩まされていました。私の職場でも何人かいましたが、やはり最近になって増加しているような気がします。やはり清潔さが重視され、子供のころ免疫システムがしっかり構築されないというようなことが影響しているのかもしれません。
アトピー性皮膚炎では、ステロイド外用剤などの塗り薬を適切に使うことが標準治療となっています。標準治療でなかなかQOLが改善しない中程度〜重度の治療法として期待されていたのが、これにプラスできる全身療法でした。
最近アトピー性皮膚炎の新たな全身療法(注射剤)として登場したのが「ヂュピルマブ」という抗体医薬で、2018年1月に製造販売承認を受け、4月より一般向けにも診療が開始されています。
臨床試験でヂュピルマブを使用した群では、皮膚のかゆみなどが大幅に改善しました。中程度〜重度の患者は、炎症によるかゆみで皮膚をかくことが皮膚のバリア機能を低下させ、そのため炎症が悪化するという悪循環が起きていたものを断ち切ることができました。
痒疹結節や苔癬化のあった皮膚がつるつるになり、注射を止めた後も良い状態のまま維持できている人もいるようです。
アトピー性皮膚炎では、免疫システムのうちアレルギー性疾患に関係する2型炎症反応が過剰に働いています。この中心的な免疫細胞がTh2細胞で、これからIL-4(インターロイキン)、IL-13というサイトカインが放出され、それによって色々な症状が誘発されることが分かっています。
ヂュピルマブは、このIL-4、IL-13に対する抗体医薬で、受容体に結合してその後の伝達指令を阻害するというメカニズムです。さらに皮膚のバリア機能を正常化させ、アトピーの悪循環から抜け出すのを助ける働きもあるようです。
こういった新薬の開発によって、アトピー性皮膚炎も寛解する病気となるようですが、最近の新薬が抗体医薬が多いというのがやや気になるところです。
タンパク質の機能を阻害する方法としては抗体が最も確実ではありますが、やはり抗体もタンパク質ですので、体内に投与する場合の安全性が本当に確認されているのかなどこれから問題が出そうな気もしています。それでも重度の患者にとっては朗報といえるでしょう。
こういった強いかゆみで眠りが浅い、集中できないなどQOL(生活の質)が低下するような人を対象として、月に2回の注射で大幅に症状を改善させる新薬が登場しました。
アトピー性皮膚炎についてはこのブログでも取り上げましたが、私の息子も大学生のころ発症し、10年以上悩まされていました。私の職場でも何人かいましたが、やはり最近になって増加しているような気がします。やはり清潔さが重視され、子供のころ免疫システムがしっかり構築されないというようなことが影響しているのかもしれません。
アトピー性皮膚炎では、ステロイド外用剤などの塗り薬を適切に使うことが標準治療となっています。標準治療でなかなかQOLが改善しない中程度〜重度の治療法として期待されていたのが、これにプラスできる全身療法でした。
最近アトピー性皮膚炎の新たな全身療法(注射剤)として登場したのが「ヂュピルマブ」という抗体医薬で、2018年1月に製造販売承認を受け、4月より一般向けにも診療が開始されています。
臨床試験でヂュピルマブを使用した群では、皮膚のかゆみなどが大幅に改善しました。中程度〜重度の患者は、炎症によるかゆみで皮膚をかくことが皮膚のバリア機能を低下させ、そのため炎症が悪化するという悪循環が起きていたものを断ち切ることができました。
痒疹結節や苔癬化のあった皮膚がつるつるになり、注射を止めた後も良い状態のまま維持できている人もいるようです。
アトピー性皮膚炎では、免疫システムのうちアレルギー性疾患に関係する2型炎症反応が過剰に働いています。この中心的な免疫細胞がTh2細胞で、これからIL-4(インターロイキン)、IL-13というサイトカインが放出され、それによって色々な症状が誘発されることが分かっています。
ヂュピルマブは、このIL-4、IL-13に対する抗体医薬で、受容体に結合してその後の伝達指令を阻害するというメカニズムです。さらに皮膚のバリア機能を正常化させ、アトピーの悪循環から抜け出すのを助ける働きもあるようです。
こういった新薬の開発によって、アトピー性皮膚炎も寛解する病気となるようですが、最近の新薬が抗体医薬が多いというのがやや気になるところです。
タンパク質の機能を阻害する方法としては抗体が最も確実ではありますが、やはり抗体もタンパク質ですので、体内に投与する場合の安全性が本当に確認されているのかなどこれから問題が出そうな気もしています。それでも重度の患者にとっては朗報といえるでしょう。