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勝敗は時の運。だけど…

2008-08-24 16:58:21 | スポーツ
Baseball2北京オリンピックの全競技が終わった。
勝敗は時の運。
青臭いことをいうようだけど、
結果はともかく、全力で戦った選手たちに拍手を贈りたい。
これもまた青臭くて面映ゆいけど、
感動をありがとうございました!


それでも、星野 JAPAN だけにはひと言いいたい。
なぜなら、彼らはオールプロだから。


メダルなしという結果よりも深刻なのは、4勝5敗という戦績。
マイナーな競技の選手たちは、けっして恵まれているとはいえない環境で、地道に努力している。
それに比べて星野 JAPAN の選手たちは、ふだんから世界最高レベルの環境で練習し、
数億円という俸給をもらっているのだ。


さらに最悪なのは、選手間に温度差があって、一体感がなかったこと。
これは、戦う以前の問題だ。
何の言い訳もできない(もっとも、してないけど…)。


僕はドシロウトだから、この体たらくの原因を正確に解説する能力はない。
田淵&山本コーチを法政大学時代に指導し、
1984年ロサンゼルス五輪で日本代表監督を務めた松永怜一氏が、
専門家らしい精緻な指摘をしているコラムを見つけたので、以下に引用する。

この松永氏のきびしい指摘は、野球を愛しているがゆえの悲憤だということは言うまでもない。






「プロ感覚」抜けず…審判も敵に回していた

日本は銅メダルも逸した。悔しいし、残念でもあるが、それ以上に憤りもある。ロサンゼルス大会以降、アマチュアが苦労を重ねて積み上げてきた成果が、最後の最後に崩れてしまったからだ。

敗因はいくつもあるだろうが、私はオールプロの彼らが、最後まで「箱庭」から抜け出せなかったからだと思っている。プロの彼らは整った環境下で、年に140回ほども同じ相手と繰り返し戦う。だが、五輪は違う。異なる野球文化で知らない相手と戦わねばならない。自分の庭でいかに秀逸な技能を誇っても、それを五輪でも発揮できるかとなると、話は別だ。

その点、アマは国際大会に慣れており、審判も含めて、対戦相手の全容をよく把握していた。

具体例を挙げれば、初戦のキューバ戦で星野監督が審判に猛抗議したシーン。国際大会に慣れている者には、考えられない行動だった。審判団は試合後に反省ミーティングを開く。「日本はいったいなんなんだ!」となったのは必至で、ストライクゾーンなど日本へのジャッジが最後まで辛めだったことは、決して偶然ではないだろう。

捕手のキャッチングひとつ取ってもそう。ゾーンぎりぎりの捕球時、プロの捕手たちは微妙に手首を内側に返してゾーン修正していたが、何気ないこの行為も、国際大会では審判の技能をばかにしたことになり、10人目の敵を作ることになる。

キューバ戦敗戦の翌朝、私は日本から田淵に電話して「星野に恥をかかせるな」と猛ハッパをかけたが、ベンチワークは最後まで改善されなかった。(松永怜一)


【 引用 】SONSPO.COM 2008.8.24 05:09