八兵衛のセカンドライフ

46歳で脳幹(橋)出血、現在72歳の車イス男性。ブログはFact is factで(事実だものしょーがねぇべ)

12月22日(脳の再生医療は脳出血に期待できるか?)

2015年12月22日 16時58分50秒 | マスコミ批判・その他
今朝ネット散策していたら、たんぽぽさんがご自身の掲示板に興味深い記事をアップしていた。
以下、これを読んでみた私個人の感想である。

再生医療の進展で身体の臓器や脳の部位は再生できるとしても、
それは臓器あるいは脳の部位(大脳、小脳、脳幹)等のハードウェアである。
臓器はハードウェアの再生ができればそれで十分(たとえば角膜損傷で失明しても将来は期待大)だけど、
脳をちゃんと機能させるためにはハードウェアのほかに、さらにソフトウェアとファームウェアが必要だ。

ソフトウェアはコンピューターでいうプログラムであり、脳では主に大脳に蓄積される。
記憶、知能知識、経験、性格・・・などがソフトワエアに該当する。
赤ん坊から生育される中で獲得した諸々の知識等が大脳に蓄積されるけど、
それを人工的になんとか作れないか、あるいは認知症で記憶等が消えて行くのを防止できないか、
との先端的研究が、たんぽぽさんが紹介した記事だ。

人間の脳を機能させるにはハードウェアとソフトウェアに加えて、
ファームウェアと呼ばれるマイクロプログラムと、60兆個の身体細胞の位置情報等のデーターベースがさらに必要。
ファームウェアは手足目耳鼻口などを動かすための、脳幹・小脳だけしか読み書きができないマイクロプログラムと、
60兆個の細胞からなる身体の位置情報などのデーターベースからなる。
私が17年間もリハビリしてきたのは、脳幹出血で壊れた身体のデータベースを脳幹に作り直させるためなのだ。

手足目鼻口等は不自由でも動く限りは、ファームウェアのマイクロプログラム部分には問題はなく、
身体を動かし続けるリハビリによって、60兆個の細胞からなる身体の位置情報等のデーターベースを、
脳幹・小脳に再構築させて行くことが、遅々としているようだが脳卒中後遺症を回復させる早道なのだ。
脳卒中の場合はたとえ先端研究といえども、消えたソフトやファームを再生できない以上は将来でも無理。
地道にリハビリを積み重ね身体データーベースを再構築することが、将来においても回復の早道なのだ。

 ps:脳血管が詰ることで数日から数ヶ月に亘りジワジワ進行する脳梗塞初期治療への再生医療用は期待が大。
   脳血管が破れ出血及び血のにじみで瞬間的に脳細胞が破壊される脳出血への適用は根本的に無理。
   発症後6ヶ月以降の維持期からは、脳梗塞でも脳出血でもリハビリして行くしか解決策はない。

(ここから先は余談ですが)

将来人造人間ができた時には、脳が故障してもハード、ソフト、ファームを取り替えれば済む。
しかし赤い血が流れた生身の人間の脳が脳出血しても、脳というハードウェアは取り替えられても
個々人によって生い立ちや勉強・経験が違うようにソフトは全て異なるし、
60兆個の細胞からなる1人の身体のデーターベースは人口数だけ全てが異なる。
たとえ人造人間のハードができたとしても、個人によって異なる消えたソフトとファームの再生は不可能。

ちょっとSFチックだけどソフトとファームを1種類作って、それで同一の人造人間を大量生産することは可能。
数百年後かも知れないけど、その時には赤い血が流れてる生身の大多数の人間は不要だろうね。
たとえば、税金をたくさん納めてくれる種類だけの人造人間にするとか。
社会保障費を少しでも削減したい今の政府なら、そう考えそう。
コメント (6)
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