内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

落語とロックン・ロール

2018-04-21 23:59:59 | 雑感

 何らかの理由で精神的に疲労を覚えるとき、あるいは、なにか気持ちがむしゃくしゃするとき、そういう状態を引きずらないための「特効薬」が私には二つあります。どちらも短時間で即効性があります。
 一つは、落語を聴くことです。ここ数ヶ月間はちょっとご無沙汰していたのですが、数週間前に近世文学史の講義で江戸時代の話芸について話したとき、当然落語の話をしました。そのとき、実例として、学生たちに現代の落語家の話を、YouTube にそれこそ無数にある動画から選んでいくつか聴かせたのがきっかけとなって、以来、一日に一話、聴いています。
 私はとにかく古今亭志ん朝が大好きで、ここのところも彼の名人芸ばかりを聴いています。人情噺を偏愛しています。「文七元結」はもう何度聴いたか知れません。「芝浜」も好きです。それに、「唐茄子屋政談」「ねずみ」「井戸の茶碗」「富久」「浜野矩随」などなど。聴いていて涙を禁じ得ぬこともしばしばです。でも、聴いた後、心が洗われたような気持ちになります。
 もう一つは、1970年代のロックン・ロールを聴くことです。その中でも最もよく聴くのがレッド・ツェッペリンです。さっと気分を切り替えるためにしばしば聴くのは、1971年に発売された第四アルバムの第二曲 « Rock and Roll »。わずか3分40秒ほどの曲ですが、これを聴くと、たちどころに気分がすっきりします。
 どちらの場合も、聴いた後、「よっしゃぁー、明日からまた頑張ってみよか」という気持ちにしてくれます。
 落語とロックン・ロール、どちらも永遠に不滅であります。