教材探しという目的もあり、ネット上で閲覧可能なニュースを毎日読んでいますと、SNSによる被害に関する記事もよく目にします。
今日、ある大学の女子学生が「なりすまし」被害に遭った記事を読みました。加害者はその女子学生があたかも自分で卑猥な言葉や画像を拡散しているかのような投稿を繰り返し、彼女の周囲の人たちがそれに気づき、彼女に知らせてくれました。幸いなことに、親しい友人は彼女が被害者であることをすぐにわかってくれ、あらぬ誹謗中傷を受けることはなかったようですが、SNSを通じて不特定多数の人たちにすでに拡散されてしまった投稿は回収のしようもありません。被害者は、一時は周囲の眼が気になり外出するのが怖くなってしまい、それでも授業には出席し続けましたが、あるとき外出中に過呼吸で動けなくなってしまい、近所の親族に迎えに来てもらい、遠くの両親も飛行機で駆けつけるということもありました。
このような被害に遭うと、多くの場合、泣き寝入りに終わってしまいますが、彼女は法的手段に訴え、ついに加害者を突き止めました。それは彼女が高校時代に同級だった男子でした。その加害者は自分がやったと認め、謝罪の手紙を彼女に送り、なりすましアカウントは削除されました。しかし、それで終わりにせずに、彼女は損害賠償の訴えを起こすつもりだと記事は結ばれていました。
きっとこれに類した被害は数え切れないほどあるのでしょう。私自身は被害に遭ったことも、もちろん加害者になったこともありませんが、他人の人生を破壊してしまうことだってありうるこのような犯罪行為に実に軽い気持ちで手を染める愚かな輩がこれからも後を絶たないであろうことを思うと暗い気持ちになります。
それに、SNSに投稿した記事の内容・表現が、自分にはそのつもりがまったくなかったとしても、人を傷つけてしまうこともありえないことではありません。
SNSの倫理は現代社会の重要な課題の一つですね。
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