津波で破壊され、骨組みだけになった宮城県南三陸町の防災対策庁舎。
その屋上で、建物が津波に飲み込まれる瞬間まで写真を撮影し続けていた町の広報担当者がいた。
自らもその直後に流されたが、上司に一命を取り留めた。
「この記録だけは残したい」と抱えこんだカメラは水につかり壊れたが、データだけは残った。
同町総務課職員の加藤信男さん(39)。
当時、企画課で広報を担当していた加藤さんは地震発生直後からカメラを握り締め、
棚が倒れて書類などが散乱する役場内を撮り続けた。
町の様子を撮ろうと外に出たとき、役場の隣に立つ高さ13メートルの防災対策庁舎から
「すぐ上がれ、津波が来るぞー」
という声が聞こえ、階段を駆け上った。
屋上にたどり着くと、海の方から黄色い煙を巻き上げ、津波が押し寄せてくるのが見えた。
民家や車を飲み込みながら、庁舎に押し迫ってくる。
加藤さんは「ずっとファインダーを覗いていたので、不思議と恐怖は感じなかった」。
以上GOOニュースより
写真を見るとこんな状態でよく写真が撮れたなあ!と驚きます。
天性のカメラマンですね。きっと。被写体に興味が湧くと思考が停止する。戦場カメラマンみたいなものです。
命の危険性がどこかに消える。理性より本能みたいなものが優先するのだと思いました。
この人は「広報担当カメラマン」が天性だったと思います。
小生なら屋上の電波塔によじ登る方が優先すると思いました。