しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

変わらぬ「大本営発表」

2011年05月25日 | ニュース

「敵艦を3隻撃破せり。敵戦闘機を20機撃墜」などの戦果の後に、必ず「我方の損害は軽微なり」と締めくくられる
「大本営発表」

都合のよいところだけ伝え、都合の悪い部分を意図的に削除してしまう手法であり、眉につばをつけて聞くことになる。
結果的に誤った情報を流し続けることは、国民から怒りを受けることになり、海外からは大きく信頼を失うことになる。

「今の政府や東電の情報意識は大本営発表と変わらない」との指摘が出ている。
「できるだけ明るい情報を伝えて、人々を安心させたい」
「暗いニュースで国民を不安にさせたくない」の意識が強く出ているとすれば。
「事実を正確に伝えるという情報伝達の本来の目的を達成できない」「情報の出し手も受け手も信頼関係を失い」
「政府の発表は、どうせまた当てにならない」という情報の意味すら怪しくなる。

「誤った情報を流しても、それは想定外のことが起きたためだ。」と抗弁すれば、多くの人が受け入れてくれるだろうとの甘えがある。
「和を以って尊し」とする日本人のメンタリテイには、ある程度通用するかもしれないが、厳格に結果責任を問う文化を持つ西欧諸国には通用しない論理だ。

海外の人々の反応は「日本は都合の悪い情報を隠す国だ」との印象を与えてしまう。
日本企業は「事故を起こさないようにする努力を重要視するが、事故が起きたときは、それに対応するマニュアルの整備が遅れている」との指摘がある。

欧米では「事故は不可抗力の産物であり、むしろ起きた事故にどれだけ効率よく対応できるかがポイントとして徹底している」
その為のマニュアル作成には多くのコストをかける。
自分たちの能力で対応可能と考えた政府。東電。事故拡大を未然に防ぐマニュアルの完備している欧米、米国は初期段階での対億の重要性を理解していた。米国の積極的な支援の手はこのノウハウの蓄積の差だ。

「今さらの原発メルトダウン公表」に呆れる国民。不都合な情報を出さない「大本営発表」。
いまこの教訓を活かすべきだ。「大本営発表から抜け出し、迅速に事故に対応すること。責任の所在を明確にした上で、
実践経験を蓄積した本当の意味での専門家の力が必要」
肝に銘じなければならない。
真壁昭夫「信州大学教授」

この指摘は的を得ていると思います。
つつみ隠さず情報開示、責任の所在を明確にして、専門家の力を傾注する。
戦局(状況)の悪化を海外メデイアから確認することの無いよう正直な政府。東電であってほしい。

犬からも飽きられます。ーー

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