●古文の参考書を書くにあたって資料。
●左からご紹介。
●私が各参考書は網羅することはできないが、今後の参考書などを読むのが楽になるという古文の入門書。
そして、アウトプット=教えるができる生徒を最終的に育成するのが私の目標である。
せっかく古文をものにしようとしていているのだから、良い大学に進学してほしいし、バイトに家庭教師、塾講師も射程に入れてほしいと思っている。
●参考書内ではしばしば私が古文で作文をするつもり。というのは例文をあげるならついでに重要単語に触れてもらいたいからである。
●各本の特徴を軽く。
・『先生のための古典文法Q&A 100』は生徒用の古文文法の副読本(『生徒のための古典読解文法』)に対して先生による質問を100個つけ、その回答をまとめたもの。文法の奥深さを知ることができ、知見を得る点が多いが生徒さんには不要かなあ。それより、古文文法の副読本自体をマスターしよう。
・中里公俊氏の『中里の即決古文文法入門』『中里の即決古文頻出文保問題』『中里の即決古文読解入門』
「古文読解入門」だけが浮いてしまうが、他は一問一答形式の文法問題である。
『古文文法入門』の基本例題1に圧倒されてしまい挫折した生徒もいたがむべなるかな。
・土屋博映師の『土屋の[超頻出]総合古文演習』は諸大学の実際の大学入試問題より選び抜かれた一問一答式の問題集である。ちょっとレベルが高い問題がある。
・『土屋の古文単語トリオ』は3単語を1セットにしたものを111講義(見開き)で行うという野心的な試み。2ページしかないのに古文単語をグループ化するとか、サポート講義などで発展させるとか野心的である。土屋師の古文単語というと古文単語222だが、この本も良い。
・『さくっと古文文法77』(土屋博映著)は後述の『土屋の古文公式222』と『土屋の古文文法88』を精選した感じの著作である。古文の参考を通読した経験のない生徒さんにはこの一冊で自信が付くこと間違いなし。
・『土屋の古文文法88』は後述の『古文公式222』を使いこなせない人をフォローしている本である。また、一般の文法参考書の細かい部分をばっさりと切り捨て、わかりやすい参考書になっている。『公式222』しかやっていない人には新鮮かもしれないな。なお、「ばっさりと切る」というのは豊富な実戦経験と深い知識が必要。土屋師はそれができるのだ。
・『土屋の古文公式222』は画期的な古文文法の参考書であった。例文、解釈、ポイント・解説、余禄の構成で1ページ完結形式である。例文の訳にその項目の重要文法を訳出するだけでなく、他の重要単語が書いてあるあたりは当時として画期的かもしれない。いや、今なお貴重。少し、項目数が多いかもしれない(だからこそ『さくっと古文文法77』が出版されたといえるかもしれない)。
・『土屋の古文単語222』は、中核は222単語だが、同義語、対義語、関連語なども含めるとその2~3倍になる。十分、旧帝大、早、上のレベルを狙える。
※小生は辞書の代わりに公式222と単語222を引いていた。これに載っていないことは覚えきれないとしてバッサリと切ったのである。
・次の緑の薄い本は教育社の「わらばんシート」シリーズの古文No.1~No.3である。No.4も出ているらしいが未入手。お勧めはNo.1の『必見 入試直前総まとめ』とNo.2『逐語式古文解釈セレクト』である。著者は両本ともに佐々木弘(東京学芸大学付属高校教諭)氏。特に『逐語式古文解釈セレクト』は重要ポイントの入った52の短文を訳せるか、ポイントはどこか、品詞分解で重要なところはどこか、などがたった30ページで学べるようになっている。逃げない古文である。あー、この本の著作権が欲しい。
・続いて石井秀夫氏の著作。古文を訳すのに重要なポイントを211個にまとめた『古文解釈のための文型の公式』、古文の文章を読む際に重要なポイントを176個にまとめた(『文型の公式』と重複部あり)『古文読解のための文章吟味の公式』、設問パターンに応じて対応するポイントを90個にまとめた『だれでも解ける古文の公式90』の三冊。これらは私が活用しきれたかというとそうは言い切れない。お恥ずかしい。
・河合塾『コゴタロウのセンター古語・用法・文法200』。思い切りの良さを買う。
・小貝勝俊『古典文法らくらく暗記するだけ』。見出し語と説明欄の間にコラム欄を使ってポイントなどの情報を見やすくしている点がユニーク。著者は偏差値を45から70にアップされたようだが、いたってオーソドックスな勉強法である。
・『みてすぐわかるグリデン古文』。人生で二番目に買った古文の参考書。残念ながら古文に詳しくないと使い道を知ることは逆に難しい。ただ、便宜上の説明をするときは便利。というか、これ、取捨選択さえできれば、教える立場には都合が良いね。ぶっちゃけ邪道な方法も書かれている。ただ、有名になりすぎたせいか邪道な方法には裏をかく問題が多いかも。有名って言うのは今、入試を作成している人間の間ではってことね。どの教科の参考書でも言えることなんだけど参考書の内容がシンプルすぎる公式になっている場合、裏をかくのは易しいのね。
・『古典文解釈の公式』(学研)。今はずいぶん昔のことだが、当時はこれを持っているのはマナーだった。それにめげると「グリデン」に行ってしまったのが現役時代の私。中庸にある「古文公式222」に出会うのは現役の冬期講習。
●これだけあれば良い例文を見つけた後に古文作文=換骨奪胎(できるかぎり重要単語に置き換えてしまうのだ)すれば、古文の参考書執筆に活かせそう。参考書の孫引きは避けたいんだよね。よくて辞書の孫引きが限界。
●手品と違って、古文は手持ちの本だけで書けそうなところが良いね。