●以前にも書いたが、『メンタル・ブリーズ』という傑作がある。
以 下 現 象。
テーブル上には、シャッフルされた10枚のESP
カードがあります。マジシャンは名刺サイズの紙片を8枚取
り出し、そのうちの4枚に1~10の数字を書き込み、
テーブルに裏向きに並べて置きます。
観客には、残り4枚の紙片に1~10の数字を自由に
書き込んでもらいます。書かれたそれぞれの数字にしたがって
カードを1枚ずつ抜き出していき、それぞれの紙片の前にESP
カードを抜き出して置きます。
すべての操作を終えると4つのペアと手元に2枚のカードが
残ります。手元の2枚の表を見ると同じマークです。そして、
その他4つのペアもすべて同じマークで揃っています。
●この作品、10枚のESPカードで演じるのがベストだとは思うものの、そしてこれから書くことを改悪だとは思うものの、より長い時間演じるために10枚のタロットカードで演じるというのはいかがであろうか。
●4つの数字は生年の数字根、誕生月日の数字根、イニシャルの順番で求める数字根、そして好きな一桁の数字にするのも面白いかもしれない。
「数秘術」の手続きっぽいものである。
※数字根(Wikipediaより)
数字根(すうじこん、英: digital root)とは、正の整数値の各位の和(数字和)を求め、結果の数字和を求め、という操作を繰り返し、最終的に得られる 1 桁の数を指す。
例えば、65536 の数字根は 7 である。(6 + 5 + 5 + 3 + 6 = 25 → 2 + 5 = 7)
●演者の立場は占い師。インスピレーションで決めた数字を書いていくというていで良いのでは。
全部、インスピレーションでも良いか。その数字があなたの運命を変えますなどと言っても数秘術の一種かな。
●前述の現象だと手元に残るカードが、まず、一致しているが、このときに自分のカードがわかれば相手のカードも当然わかることになる。
占いし放題。コールドリーディングのきっかけにぴったり。
「なぜわかったかというと」と言いながら、一致していることを示す。
そして、ダメ押しに全部、一致。
「運命です」と言えるぞえ。
●ただ、タロットカードの欠点は一般的でないことか。
いや、誰でも存在は知っているが、一枚、一枚のカードについては知らないだろう。
THE EMPRESS(女帝)の持つ意味なんてすぐにわかる人は占い師(プロ、アマ問わず)だろうし、 THE HIGH PRIESTESS(女教皇)との区別がつかない人も多いだろう。
というか、THE HIGH PRIESTESSを「女教皇」を訳せる人も少ないだろうという意味でである。
●むろん、意味を完全に無視する戦略はありである。
松田道弘氏は『タロットカードマジック事典』の中で「私はタロット占いについて研究したことは一度もなく、タロットの各カードのもつ意味についての解釈などについてはこの本ではいっさい触れていません」と書かれていらっしゃる。
●だが、しかし。
ちょっともったいないよねえ。
あの寓意画は神秘的と受け取れますしね(コミカルなものも味わいがありますよね)。
寓意に対応した演出もしたいなあ。
これは「意味の書いてあるタロットカード」を使用するのが無難か。
うちに2デックあったかなあ。
●あるいはプリントを刷って観客に見せるのもいいかもしれない。
特にサロンでは。
「はい、私が後ろを見ている間にプリントで、そのカードの意味をチェックしてください。
これ、5年前にセンターで出ましたよぉ。」的なセリフでも言って。
●5種×2枚で計10枚はタロットカード素人にはいいかも。
演じる方にとっても。
覚えることが少なくてすむし、正位置しか用いないと観客に言えばかなり、楽。
●あ。そもそも5種類のタロットカードしか用いないということはオリジナルの占いになるので、観客も数字根に頼らずに思いついた数字を書かせても良いかもしれない。
●今度の土曜にでも友人に試してみようかと思う。
コンテストでは複雑すぎるのでボツ。
7月のボランティアでは『:dESPerado』のタロットカード版は試そうと思う。