国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

小西甚一『古文の読解』

2024-12-09 21:00:00 | Books

●日本文学(国文学? 日本文藝?)研究の大家である小西甚一氏による参考書三部作の一つである『古文の読解』である。
 
 どのくらいのレベルの大家かというと日本文学史に名を残す(であろう)研究者である。
 
●ちなみに三部作とは、他に『古文研究法』『国文法ちかみち』があるのである。
 さらにちなんでおくと『基本古語辞典』(大修館)を入れて四部作にする人もいる。
 
 恐ろしいことに大修館の『基本古語辞典』は小西甚一「著」なのである。
 解釈も用例も小西甚一氏なのである。
 
●そういえば、『国文法ちかみち』を持っていないなぁ(今、注文してしまった)。
 
●写真をなぜ撮ったかというと、いつものように自慢のためである。
 
●左のちくま学芸文庫版は1981年版(改訂版)を底本にしている。共通一次の記事があり、センター試験(当時)にも通じるところがあるから改訂版を底本にしたのであろう。
 
●写真右側は©1962なので改訂するまえのものである。重版なので誤字なども減っているかと。
 
●うーむ。古文の参考書を書く気になったというか、小西甚一氏の三部作の実績を前にビビッたというか。
 
●まあ、刺激を受けたのは事実である。
 
 うん。
 
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ムーミステリー大事典を購入

2024-10-19 11:40:30 | Books

●学研のホームページによると

超古代文明や奇現象、伝説、心霊、心理など「ムー」で扱うオカルト全般を網羅した事典形式のムック。各分野について合計24の項目を詳細に解説し、図版・写真も多数収載。巻末には、項目で暑かった用語にも対応する用語集を付し、初心者にもわかりやすくなっ(ている)

●「ムー大陸の謎」「古代核戦争」「バミューダ・トライアングル「大洪水伝説」「ファティマの奇跡と聖母預言」「地球空洞説」「月人工天体説」「幽体離脱」「UFOとは何か?」「フリーメーソン」など、手堅い(?)用語選択。

●私事だが大昔、「オカルト単語222」という企画をだしていたことがある。

 日本語訳から1、2行を抜き出し、重要語の部分の色を変えて単語の解説をつけるというパターンである。

 要は土屋博映師の「古文公式222」や「古文単語222」のパロディである。

 そのために日本語訳とは言え、30冊近くの文庫本を受け取り、例文採集を始めたあたりで編集者と連絡が取れなくなったかなにかで、頓挫した。

 懐かしい。

 

●目指せ! オカルト系メンタリスト、「ムンタリスト」(自称)。

 現在、1ネタ考えた。

 先は長いなあ。

 

●あ。ビリーバーじゃないです。為念。

 目標はあくまでも娯楽の提供です。

 

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何か見た。

2024-04-10 17:58:02 | Books

●Amazon Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビューの評価が高い本には要注意。

●媒体や主催者がはっきりとしていない仕事の実績は疑う。

 主催者さえ書かなくてよいなら、私はマジックコンクール演技部門最優秀賞受賞者であるし、マジックのコンテストチャンピオンの実績もある。

●同じ著者の本なのに経歴が微妙に変わっていく人に注意。

 特に固有名詞が「大手」とかに変わっている人。

●その人を検索すると、板書やパワポに専門的な内容が書いていない。

 ひどいのになると精神論しか書かれていない。

●「公式~~」と書かれていても検索すると「公式~~」が出てこないことがある。

 つまり、その存在自体がない。

●低評価に詳しい人の書評が載っていることがあるので、熟読するように。

●ゴーストライターという存在がいることに留意する。

 私ですらゴーストライターの依頼がきたことがある。

 当時の超有名講師の代理の方からである。その人自身は多忙のせいか、会えなかった。というか、話が本格化する前にお断りした。

 ここでの留意点は自分の名前で本を出せないレベルの人間しか書いていないということである。

 

●あー、怖い世の中になったものだ。

 

 

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全ての受験生へ、いや、中高生へ『盲学校でマジックショーを!』

2024-02-24 13:50:00 | Books
(以下、中高生に向かって語っていますが、一般の方、マジシャンの方にも関心を持ってもらえる本かと)
 
●盲学校、視覚障害者施設でマジック、手品を見せるということを想像してほしい。
 
 沈思黙考。
 
●どうであろうか、想像できただろうか。私には想像できなかった。
 視覚を使用しないマジックが想像できなかったのである。
 
●そのようなことに挑戦し、継続されている方、万博さまが書かれた本が『盲学校でマジックショーを!』(Amazonへリンク)なのである。
 
●先に書いておこう。
 この本ほど「他者」を考えさせる本は珍しい。
 視覚障害者、視覚障害者の前でマジックをしている筆者、マジシャンなど、「自分と違う存在=他者」を意識しやすい本は少ない。
 
「みなさま、こんにちは!盲学校や視覚障害者福祉施設などで手品を演じる活動をしています、マジシャン万博と申します。私は今、襟付きの白いシャツの上に、黒いジャケットを羽織り、黒いズボンを履いて、黒い帽子をかぶり、そして金色の蝶ネクタイをしています。少し失礼して、一度マイクを外して声を出させて頂きます。みなさま!私はここで喋っています!失礼しました。今は壇上でマイクを手に持って喋っています」(まえがきより)
 
 傍線部(国語屋稼業が勝手にひいた)の意味はわかるだろうか、視覚障害者、この言葉を言うマジシャンという「他者」を知るきっかけとして良いシーンであろう。
 
 このように冒頭部分で視覚障害者の前で演じるマジシャン像を叩き込んでくるあたり、万博さまはさすが。
 
]●また、人間のキャリア形成についても、考えさせてくれる。盲学校の教員になった理由(5ページ)が非常にユニークだと思う。キャリア形成中の中高生には、こういう理由で教員になることもあるのかということを知るのは今後生きていくうえで中高生には重要だと思う。
 
●18ページ。プロマジシャンの言葉に「なぜそんなことをするのか。それは目の見えない人に対して失礼ではないか」という発言がある。
 このあたり「バリアフリー」という言葉を理解する契機。バリアフリーというのは、「他者」理解なしにできることはない。今では既製品でバリアフリーという言葉を冠しているものは多いが、バリアフリーというものの根源は考える、想像する契機が大切なのである。
 
 プロマジシャンの言葉、筆者の判断、どちらも重要な視点を含んでいる。このあたり、表現・構成を変えて小論文的に書きなおすと、手持ちの武器が増えること間違いなし。
 
 というか、この部分を使うと小論文問題作れるわ。
 
●他者理解には「意外」というのが重要である。相手が自分と同じだと考えてどこに「他」者がいるというのか。他者というのは意「外」なのである。
 
 「もちろん、私も最初はこんなことは知りませんでした」(24ページ)
 
 この言葉、重いなあと思える読者であってほしい。
 
 なお、視覚障害者の方の触覚や聴覚について述べられている箇所も探し出し、読んでおこう。
 
●「第三章 失敗談」。失敗から学ぶというのはこういうことだと理解するのも大切だけど、「失敗の語り方」を覚えるのに格好の教材となっている。
 たまに生徒に模擬面接していると失敗談の内容がひどすぎて面接官として、こいつだけはいらんわぁと思ってしまうことがあるのだが、ここで語られる失敗談は、理解しやすく、共感が持てる。
 そう「共感」できる失敗の語り方は重要なのである。
 
●「第四章 ウケた話」。むろん、一般的にウケるマジックと視覚障害者との関係を読み取るのは必要だが、ここでは特に「学校でのマジック」についても考えてほしい。たとえば、「メッセージのついたマジック」とは何かを想像してほしい。その実践と答えがこの本にはある。学校という教育現場について考えるのに格好の部分である。
 逆に言えば教育現場にいる「他者」について考える好機。「先生」という立場を理解してみよう。
 
●「第五章 これからのこと」。「他者」に向かって、未来を語るということは存外、難しいことである。
 その際、今まで継続していたことから、語っている本書は有効。
 たまに、いるのだ、未来と今が断絶している生徒さんが。「他者」である面接官はシラケる、あるいは、呆れてしまう。未来を語るってこういうことかということなのかとこの本で実感してもらえれば、これ、幸い。
 
●エッセイ集としても面白く、筆者=万博さまの賢さが伝わってくる文章である。
 非常に読みやすい。
 
●100ページ前後の本で読みやすい本なので「最近、読んだ本は?」とか、「好きな本は?」対策に向いている。この本を読んでいる大学の教員は少ない(はず)し、語れる内容は上記の通り。小論文で引用やら、「『盲学校でマジックショーを!」という本によると」などと具体例に使うのにも持ってこい。
 
●中高生がこの本を読まないのは非常に惜しい。もったいない。
 
 読むべし。
 
 
●追伸
 マジックも三つ載っていますよ。視覚障害者向きのマジックを体験できるようになっていますよ。
 当然、視覚障害者でなくても楽しめる。視覚障害者という「他者」と共有して楽しめるものってレアじゃないかな。
 
●追伸No2
なんて賢い文章なんだろうと感じられた人は素晴らしい。よく見抜けましたである。ちなみに当たり前の話ではある。だって、筆者は賢いんだもん。
 
 
 
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ドリフターズ7巻(ややネタバレあり)

2023-08-13 16:05:00 | Books

●以下は平野耕太氏のマンガ『ドリフターズ』7巻の感想である。お笑いのドリフターズとは関係がなく、ドリフターズ=(異世界への)漂流者である。ファンタジーマンガの一種である。

●いろいろなことが明かされたり、展開したりする素晴らしい巻だった。

 5年弱待たされたかいがあった。コロナ禍(アシスタントと部屋に籠れない)という状況に加え、平野先生ご自身も大病を患ったなかでの執筆であったらしく、待たされたのも致し方なし。

●なお、1巻から6巻は廉価版(1~3巻を上、4~6巻を下でそれぞれ1100円ほど)も出ているし、無料で読めるアプリもあるらしいとか。

●7巻に追いつけるよ、簡単に。私のお勧めマンガなので未読の方はぜひとも。

●まだ、7巻を読んでない方はここ以下を読まないでいただけるとありがたい。

 裏を返すと読んでいない人にはさっぱりの記事。しかも、読後の興奮で何を書いているやら。

●言い訳と前置きは終わったぞ。以下、感想。

 

 

●ブレーンストーミングのシーンが素晴らしい。

①アイデアに対して批判・否定をしない ...
②変わったアイデアを歓迎する ...
③質より量を重要視する ...
④アイデアをまとめる ...

以上、東大IPC様より引用

 「どんなバカなことでもいいから 思いついた事をどんどん下さいどんどん」

●こんなことを言うファンタジー(架空戦記?)マンガがあっただろうか。あったら、ごめんなさい。

●そのシーンの直後に一歩間違えればモブで終わっていたキャラクター(ミルズ?)に名セリフを言わせるところもいい。

 「計算尺と地図と台帳で戦うしかないじゃないか」

 

●ローマ時代の軍事的天才であるスキピオによる関ヶ原の戦いの分析もよかった。

 推理小説を書く時の欠点は犯人や探偵よりも頭がよくないと書けないことだと、ゆうきまさみ氏が述べていた気がするが、戦場分析をこれだけうまくまとめるシーンを描けるあたりさすが平野耕太氏である。頭がいい。スキピオがお雇い外国人メッケル以上だとさらりと描けるのだから。そして、山口多聞に

 「あっという間に2000年分を追いつかれ そして今や追い抜いている」

と思わせることに成功しているのだから。関ケ原分析を伏線としての上記の山口多聞による感想が出てくるわけだ。

 あ。メッケルによる関ケ原分析は史実ではないみたいね。だから、マンガでもメッケルの名は出てこない。

●一方、カルタゴのハンニバルと義経のコンビ結成も良い。こんな二人組を考えるとは思わなかった。

●あとはノブの「悪い予感」と7巻の最終コマ(ヘルシングの初期のミレニアムみたい)の回収待ち。

 

●今度はあまり待たされずに読みたいものだ…。

 

 

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幽霊の本(学習研究社)

2023-08-12 15:53:02 | Books

●むかぁ~し、フリーライターごっこをしていた時の本。1999年8月発行。地球が滅びてなくてよかったな、7月に。

●なんとなく、読むと気分が悪くなって手にしていない本である。参加しているのにである。

 なんだろうねえ、恐怖ではないんだよねえ。心持ちが不愉快と言うか、表現しづらいな。

 言霊信仰か。

●私が担当した「日本怨霊紳士録」は怖くない。幽霊本として、それはそれでどうかと思うが。

●執筆する時は大量の怨霊エピソードに囲まれていていたけれども。

●以前書いたやもしれないけれども、執筆した当時はインターネットをまだ活用できなくて、噂話の収集は当時ゲーム系の出版社(攻略本を出していた会社のはず)の知人に頼んだものだった。

●「ウチの娘が夏休みの研究で発表したものです」というのも混じっていて、当時は独特なカオス感がネットにはあった。

 今もカオスな点は同じだけどな。ナチスは良いこともしたとかいう言説もネットにあるし。

 ネットだけでなく、実際の書籍にもあるか。

 ※「良いこと」を本当にしたのかについて、詳しくは『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』を参照。

●閑話休題。

●お盆に最適な本ではないかと。巻末には百物語もあるし、幽霊研究史なんて渋い章もあるんで。

●写真や図が多いので読みやすいと思う。

 あ。当然、心霊写真の特集もありますぜ。

 

●怖いもの見たさの方にも学究派の方にも楽しめる本ではないかと。

 

 

●古本でないと入手できない欠点はありますが。

 

 

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『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』を読んで。

2023-07-17 17:54:31 | Books

●幼いころ、亡くなった父(音大声楽科卒)が「ヒトラーのやったことで良かったのはアウトバーンを作ったこととアルファベットを整理しただけだ」と言っていたことは記憶に残っている。

●幼いころの記憶なので私の勘違い(彼のニュアンスがいまいち思い出せない)、記憶の間違いはありえるが、本書を読んだり、調べたりしたかぎり、彼の考えは間違いであった。

 しかし、ナチス乃至ヒトラーは「良いこと」もしたのかという言説は決して最近のことではなく、1970年代前半にはあった。戦後のテーマだったのかもしれない。

●現在において、非常に困難なのは「反知性主義者」たちの存在であろう。内田樹氏が「反知性主義者たちはしばしば恐ろしいほどにもの知りである。一つのトピックについて、手持ちの合切袋から、自説を基礎づけるデータやエビデンスや統計数値をいくらでも取り出すことができる。」としている人たちである。

●上記、反知性主義者は本書で言う「<事実><解釈><意見>」(6頁)の<解釈>の部分が飛んでいると考えると、彼らの主張の誤謬はわかりやすい。<解釈>については歴史研究の積み重ねに基づく「歴史的経緯」「歴史的文脈」「歴史的結果」(42頁)が中心になるということであろう。このあたり誤読していたら申し訳ない。言い訳をしておくと、私は知的活動をできる病状にないのだ。しかし、その私をもってして読む価値があった本が、この『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』であったん棚。

●閑話休題。

●反知性主義者の影響は大きく、「俗なる」ナチス肯定論の基盤となっているだろう。

●人文系学問は歴史学を含め、軽んじられているのが現代社会だと思う。

●この本を読むと歴史学の威力がわかる。歴史学は「歴史的経緯」「歴史的文脈」「歴史的結果」という文脈を膨大な研究史の上に成立させており、そのうえで過去を判定する学問だと認識させる本なのだ。

●この本は、歴史学が俗にいう「ナチスは良いこともした」を否定する力を持っていることを徹底的に周知させた本であると言っていい。

●そして、この本なら反知性主義者の意見も変えるかもしれない。彼らなら岩波ブックレットレベルの分かりやすく叙述された本ならあっと言う間に読み終えるだろう。

●「歴史学」を前に、なおも、彼らは多弁なのだろうか。

 

 

●この書の読者として望ましいのは反知性主義者の手前の「俗」な人たちだろう。

●学者にとっては当たり前のことを「俗」に分からせるということの苦労はかなり大きい。学者もどきの予備校講師※も「俗」を克服するのは大変であった。まして、本物の学者は「俗」にいちいちかまっている親切さと時間は通常はない。

●「俗」に対する誠意ある対応が本書であり、その応用性は「ナチス」に限られたことではない。

 

●この本の読後に自らの知性がどう展開するかも楽しめる本である。

 

 

 

※予備校講師は「学者・医者・易者・役者・芸者」でなくてはいけないと業界では言われていた。

 

 

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『手品師10人に取材してみた あなたの40分をわたしにください!』

2023-05-21 15:03:30 | Books

●マジケで販売されていた本だが、正確にはマジケ戦利品ではない。通販で購入。
 岡村真衣さんのサイン入り本が欲しかったのだ。

●だいたいマジックに関心を持てば持つほど、演技するマジシャンにも関心が出てくるものだ。
 
●ここには10人のマジシャンのインタビューが載っている。
●コロナ禍の中(2020年4月)、「舞台を降りてもかっこいい(53頁)」マジシャンの魅力を伝えようとされている本である。
 その試みは成功しているのではないだろうか。
 
●インタビュー時間が40分というのが良いのだろう。ちょうど、もっと知りたいと思える情報量。
 会いたいなと思える。演技を観たいと思える距離感が生じる。
 
 
●さあ、書を置き(捨てちゃだめ)、マジックを観にいこう。
 
 
 
 
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エリア88の再読開始

2023-04-07 17:46:22 | Books
●88なのは99が好きだった松本零士氏への敬意を表しているそうで。

●実家から送ってもらったが、第一巻だけなく、古本で購入。

●今日、届いた。

●再読に耐えるマンガですな。

●まあ、新しいものを受けつけられないというのもありますがね。


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佐藤大輔節の摂取

2023-03-27 17:48:39 | Books

●『凶鳥<フッケバイン> 黙示の島』(中央公論新社)が手元に来た。

●『凶鳥<フッケバイン>』と『黙示の島』はすでに持っている。しかし、本書には未読の文章が載っている。

●かくて佐藤大輔を戦国時代の宣教師もかくやという勢いで布教したところ、籠絡された、もしくは根負けした知り合いが購入することになり、読了後の彼から借りることになった。

●幸い、というか、当然なことにこの本は読んだ彼に好評だった。それは必然と言えるものであろう。

 私は宣教師であったがゆえに、嘘偽りを述べることなく、基督教が絶対であるが如く、佐藤大輔の面白さを伝えたのだから。

●このブログで初めて佐藤大輔氏の名前を知った方は本書から読むのも一つの手であるかもしれない。というか、ぜひ、読んでいただきたい。単行本にして二冊分の内容と+αである。未読の方にはお買い得な本である。

 血が苦手な方には、あまりお勧めできないが。まあ、血が苦手な私でも読める程度の血量ではある。

●織田信長、戦国時代ときいて、心のどこかにうずくものがある方には、同シリーズの『信長伝』を推薦する。できれば両方をと狂信者は考える。

●ファンとしては失格なのは分かっているが諸事情ー要は金がないのだーで購入を断念した私には、今まで書籍に収録されていない文章が載っている本書は非常に魅力的であった。

●2017年3月22日に亡くなっているのが信じられないほど、新鮮な文章であった。

 まさに佐藤大輔節である。その懐かしき文体で新たに語られているものがそこにはあった。

 その翻訳文体特有の硬質な、それでいてユーモアを忘れぬ文章たちであった。

●とまあ、書いておいていうのもなんだが、現在、読んだのは『二隻の護衛艦』『伊達邦彦は一人きり』と小泉悠氏による『我が佐藤大輔小史』だけである。

●おそらくは佐藤大輔ファンの大半を占めるだろう架空戦記ファンが必読するはずの『如水上洛』をまだ読んでいないのだ。

●小泉悠氏がいくつかの佐藤大輔作品を未読のままにしているのと恐らくは同じ理由だ。

●小泉悠氏の引用でしめるとすると「佐藤大輔に対する筆者の執着は、それほどに強い。」

 

※佐藤大輔を中心とした本棚の一部。速水螺旋人氏のマンガも並んでいるが深い意味はない。

※豪屋大介氏の本も並んでいるがこれも深い意味はない、きっと。

※2冊ある本は実家から持ってきたものも混ざっているため。

 

 

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