中学生の頃に昆虫好きの縁で「どくとるマンボウ」シリーズを読んだ
結果、なんとなく信州に憧れて「自分の将来は信州大学・・・・」などと夢見た
実際には、作者は松本高校から東北大学に進んでいた
ペンネームは、仙台「杜の都」からとり、その実父が歌人斉藤茂吉だった
本書に関して云えば、親というもののありがたさを感じながら
親と云えども一人の人間であり、その個性の中に生きて死んだいくのだということ
小生の父親はもう20年も前に逝去したが、昭和一桁の頑固親父だった
よくよく叱られたことばかり思い出される
母親は健在ながら、そろそろ老齢のきわみに近づいている
老いたものが去りいくことは自然のこと
本書においても母親の最晩年について医師である筆者でさえも
「できれば早く・・・」と述べている
わが身をこの世に創出した母なればこそ、最後に醜態を見せさせたくないが
その日が来るまで、本当のところはわからないのだろう