散々悩んだあげく、遂に家庭用AC電源の強化に踏み切った。
電源ケーブルの強化、交換は、個人的にはあまり効果が無いだろうと思っていたので、折角ならと思って、AC電源の昇圧回路を持ったレギュレーターを導入した。
この導入で、もし、音質的に効果が無かったとしても、今現地で使用している115V使用の機器を日本に持って帰っても、使えるという目的もあった。
今回導入した製品は、電源周りのなら事ならお任せと言われている「Furman(ファーマン)」社のAR-1215である。ファーマンは、電源関係製品では結構有名な会社である。
この製品は、AC電源の安定化とノイズ除去、過電圧、サージ保護、そして電圧のレギュレータ(昇圧)の回路が組み込まれている。クリーン電源と言えるかも知れない。
AC電圧が、97V~141Vでも安定して、120V±5Vを出力するというものである。AC入力電圧のモニター用LEDインジケータも付いている。出力電流も15Aと充分である。値段も手頃で、私は送料込みで45,000円程度で購入した。
この製品は、オーディオだけでなく、ミュージシャンがスタジオやステージでも使う様だ。
参考にメーカーのリンクを貼っておきます。
http://www.furmansound.com/product.php?div=01&id=AR-1215
日本向けの仕様でAR-1215Jと言うものもあるが、これは、100V出力仕様を加えたものだ。こちらは、ちょっとお高い。
120V製品用なら今回のAR-1215で充分だ。外観は以下。
メーカーHPより。
実物。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/54/3ae229cea3dec784f41f23148fd5bd67.jpg)
今、プリアンプの上の置いて写真を撮っているが、この状態では、この製品のトロイダル・トランスからの磁界で、プリアンプのハムノイズが載ってしまう。なので、実際に使用している今は、別の場所に置いている。
蓋を開けるなと注意書きがあるが、どうしても中が見てみたくなり、開けるだけなら良いだろうと思い、そっと開けて見た。
(全体)
(回路部分) 出力Trが8個並んでいる。 (大型のトロイダル・トランス)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/25/6099c0d766c89c1f15e669111a0c923d.jpg)
値段の割りには、充実している。さずがに、電源周りなので、安全性にかなり気使った、しっかりした造りである。
パワーアンプ、プリアンプ、CDプレーヤーに実際に使用した結果は、次の通り。
・電圧
モニターLEDが110Vになっている。あれっ?この家って115Vじゃないの。で、テスターで測定してみると、やっぱり、110Vしかない。やっぱりね。マンションの電圧が低下している。この製品の出力電圧を測るとは、きっちりと120Vぴったりになっている。素晴らしい!!!
出力電圧の安定化は、バッチリ。
・音質
新品購入だったので、使用早々は、巷で言われている様に、音の広がりがなくなって、狭くなった感じである。あれ~、やっぱりねと思った。
しかし、それが、1時間、2時間、3時間経つにつれて、広がりを取り戻した。いよいよ実力発揮か?
翌日、聞いてみると、低音も普通に出ている。広がりもある。それに、加えて、音が繊細というか、とてもクリアーで静寂である。
うん~、これは、もう戻れないかも。
何よりも良いことは、コンセントの電圧が変動しても、気にしなくても良い、心配なく、音楽を楽しめる。
これなら、次は電源ケーブルにも、拘って見ようという気にさせられた。
それに、最近、知った事だが、ケーブルの中の信号は、通り抜けるのではなく、トコロテン式に突き出しであること。これなら、途中の線材でも音が変わるのが頷ける。